-13- 花火

夜になり、みんなで花火をすることになった。

梓ちゃんが、紗良に聞いた。

「紗良先輩って、木村先輩と付き合ってるんですか?」

「そんなことないよ」

「木村先輩、本当のところどうなんですか?」

「同志」

と、木村。

「え?」

と、梓。

「私はずっと、二人は両想いなんだと思ってた」

と、副部長の女の先輩、松田先輩が言った。

「一緒にいすぎると、苦しくなることもあるから」

と、紗良が言ったので、

「それを、恋って言うんじゃないかと思うけどな」

と、松田先輩が言った。

「私、木村先輩のこと好きですけど、全然苦しくならないです!」

と、梓ちゃん。

松田先輩と紗良が、顔を見合わせて、二人で

「告白だ。」

と、言った。

木村は、頭をかいた。

「木村くん、返事してあげないと」

と、松田先輩。

木村は、考え込んでしまった。

「梓ちゃん、木村くん照れちゃったじゃない。本当にそう思ってるー?」

と、松田先輩が言い、

「えへへー」

と、梓ちゃんが笑った。

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