銃に関するエトセトラ


――ドウッ!


 この距離だったら銃声とほぼ同時に、離れた場所に置いた壷が粉砕した。


「ふぁ? 主人公さんが一発でてた!?」

「これまでは銃がダメだったからだよ。僕も上手いとは言えないけど、改造したらこれくらいの距離は充分」


 レバーを引いて空薬莢を排出させて、そのまま小銃をヒロインに渡す。


「撃ってみて。ヒロインならもっと遠い距離でもてられると思う」

「じゃあ――」


 彼女は新たな弾丸を装填し、肩付けで狙いを定めて……


――ドウッ!


「!?」


 反動でひっくり返った。


「痛ったぁ……! どんな改造したら、こんなのになるのよ……?」

「どんなって、色々?」


 助け起こしてから、投げ出された銃を手に取る。


「引き金も軽くしたし、サイトを変えられるようにレールを載せたし……一番変わったのはライフリングかな。まぁ、全体的に遠距離狙撃できるように改造したって感じ?」


………………

…………

……


 これはねぇ……一概には言えんのよ?

 フィクションで作られたイメージがあるから、リアリティあればいいというものでもないってのは、自分もわかってる。というか自作でも使っているのもあるし。


 ただまぁ、誰しもが知っていて損はないだろう、という思いで書いてる。

 書く時にリアリティ重視にするか、フィクションらしく書くかの選択をすればいいだけなので。



 ○ ○ ○ ○ ○ ○


■銃の反動■


 あなたは本物の銃を撃ったことあるだろうか?


 そう訊けばほとんどの人は『ない』と答えるだろう。

 まぁそうだ。アメリカやチェコ、スイスのような銃社会国家でない日本では、普通に考えれば警察官や自衛官でなければ、狩猟やクレー射撃をする限られた人にしか経験はない。


 しかし『銃を持つ人』ではなく『銃を撃った経験』、それも人生で一度レベルであれば、探せば意外といるはず。

 海外には観光客相手に銃を撃たせる店が結構あるからだ。

 海外旅行経験者が62%というデータがあるので、仮にそのうち1000人にひとりが射撃場に行ったとすると、日本国内で約8万人に実射経験があることになる。1600人にひとりの割合なら、地区で何人かといったイメージだろうか? スマホゲーのガチャ最高レア排出確率よりも低いが、ご近所で探せる範囲と考えればものすごくレアとも言えない。


 でだ。実銃での射撃経験がある人なら、きっと初めて撃った時に、感じたのではないかと思う。

 反動が想像以上に大したことないと

 観光客相手の射撃場で安いところだと、ハンドロードの弱装弾……メーカー純正品ではなく、使用済み薬莢を再利用して炸薬量を減らした弾を使っている。とはいえ一般的な9mmパラベラム弾程度ならメーカー純正品でも、子供ほど非力でない限り印象は変わらないだろう。

 強力なイメージがあるのではないかと思うマグナム弾やライフル弾も、よほどヘンな撃ち方をしない限り『こんなものか』に収まる。


 同様に、撃たれたら吹っ飛ぶというのも考えにくい。

 前述したように、化け物じみた大口径でない限り、銃の反動そのものがそう強くない。撃たれた相手が吹き飛ぶなら、作用反作用の法則に従って、撃った側も吹っ飛んでいないとおかしい。

 そもそも力がかかるのが、直径1cm未満の狭い面積だ。人間を吹っ飛ばすエネルギーは、銃弾が肉体に潜り込むのに使われる。



 最近はフィクションでもそこまでの描写は見かけなくなったが、未経験者が漠然と思い浮かべてる銃の反動は、パイファー・ツェリスカとかバレットM82くらい強力な銃のものだ。ゾウを倒す拳銃とか軽装甲を貫通する対物ライフルなんてそうそうあってたまるか。


 ただし、オモチャみたいな感覚で人を殺せる道具であると実感すると、それはそれで恐ろしいものがある。


 ん? 魔法とか物理法則無視の不思議パワーが付与されててるから吹っ飛ばせる?

 知らんわ。そこまで考慮できん。



 ○ ○ ○ ○ ○ ○


■銃弾の貫通力■


 こちらは反動とは逆に、素人が考えるよりも強力。


 銃撃戦シーンでよく、敵も主人公も物陰に隠れながら撃ち合っているが、実際には割と早く片がつく。

 隠れている遮蔽しゃへい物ごと貫けるからだ。


 防弾仕様ではない自動車は、エンジンブロック以外は拳銃弾でも撃ち抜ける。鉄板でも厚さ1cmくらいなら余裕で貫通する。


 一般的な住宅なら、銃弾は防ぐすべはない。壁やドアに使われる木版や合板は3cmくらいあっても防げないし、石膏ボードなんか10枚重ねても貫く。大きな家具・家電も無理。

 だからギャング映画みたいに、数人がかりで機関銃の乱射を屋外から叩き込まれたら、よほどの偶然がなければ生き残るのは難しい。



 身近にある物体で、銃弾を確実に防ぐというと、前述したように自動車のエンジンと、あと土と水、氷……片栗粉くらいかな?


 地面の土そのままでは用を成さないので、のうを積み上げた壁。もちろんちゃんと作って積み上げていなければ論外だが、水をき止めるくらいにしてあれば、銃撃だと破壊はまず不可能となる。


 海に飛び込んだ主人公に向けて銃撃。水中を突き進む銃弾を避けて無傷で脱出。アクション映画でたまに見られるシーンだが、これは利にかなっているのだとか。

 水は空気よりも抵抗が大きい。だから2.4mも潜れば、拳銃弾が届かないのだとか。

 意外なことに、ライフル弾のほうがもっと浅く、1mも潜れば当たらない。入射角にもよるだろうが、水面に当たった瞬間の抵抗で弾が自壊してしまうのだとか。


 氷は、さすがに水を凍らせただけでは無理だが、材料さえあれば銃撃を防げる氷を簡単に作れる。

 第二次世界大戦時、イギリス・アメリカ・カナダの共同で、氷山空母ハボクックというトンデモ兵器が計画された。骨組みはさすがに金属だが、切り出した氷を貼り付けて、船を作ろうとした。

 その装甲に使おうとしたのが、パイクリートという複合材だ。植物繊維……当時はおがくずを混ぜた氷で、ライフル弾を受け止めたという実験結果がある。


 余談だが。

 このパイクリートでライフル弾を止めたということは、同じように小豆の繊維たっぷりな井村屋のあずきバーならば、小口径の拳銃弾くらいなら受け止める可能性がある。ガチで。


 片栗粉……市販品はジャガイモのデンプンだが、トウモロコシのデンプンでも同じ効果が得られる。

 粉と水を重量比1:1.3の割合で混ぜると、ダイラタント流体というものになる。

 ゆっくりした力に対しては液体として振舞うが、速い力に対しては固体のように振舞う。簡単に手を入れて泥遊びみたいなことができるが、殴った時には押し返される、不思議な特性を発揮する。

 コーンスターチを使ったカスタードで銃弾を防ぐという実験は、ナショナル・ジオグラフィックスが実際に行っている。

 溶かす粉は違うだろうが、この原理はリキッドアーマーという次世代防弾装備として研究されている。



 ○ ○ ○ ○ ○ ○


■銃の威力は弾を基準に考えるもの■


 これ、完全にゲームの影響としか考えられないのだが……まぁゲームでも小説でも同じことだからいいや。

 あと、前述の反動とも絡むのだが。

 

 銃を使うキャラクターがストーリー展開と共に装備を更新する。

 その場合、攻撃力は必ず上がると思い込んでないかい?


 ゲームだとストーリー展開と共に、登場する敵役はどんどん強化されていくため、装備もどんどん強くなっていくのが当たり前だ。『たんけん』『ひのきのぼう』から『○○のつるぎ』に進化していく。


 だが銃の場合、必ずしもそうはならない。


 例えば序盤、拳銃一丁で戦っていたけど、短機関銃サブマシンガン機関拳銃マシンピストルを手に入れた。

 これで攻撃力アップ?

 うーん……連射できて装弾数増えるから、攻撃力というか制圧力は間違いなく上がるけど……

 一発の破壊力は変わらない。だって短機関銃のほとんどは、拳銃用の弾丸を使うから。


 第一次世界大戦時、アメリカ軍はM1903というボルトアクションライフルを使っていた。一発撃てばガションとレバーを引いて空薬莢を排出・次弾装填するライフル銃だ。

 現在アメリカ軍ではAR-15、日本ではM16自動小銃と呼ばれる銃から、M4A1カービンという、普通の弾倉ならば三〇連射までできる銃に更新しつつある。

 さぁ、どっちが強い? と訊くと、新しい銃と答える人が多いだろう。

 これまた命中精度や連射性能といった運用上の便利さを加味すると意味が違ってくるが、単純に一発の破壊力を比較するなら、100年以上古いM1903が上だ。

 使う弾丸はM1903は30口径、AR-15やM4カービンは22口径。一般的には口径が大きいほうが破壊力も大きい。



 この辺り、銃は他の武器と違う。

 短剣と長剣だったら後者のほうが破壊力は大きい。

 矢の工夫も寄与するだろうが、弓は本体の強さで威力が変わるのが基本だ。

 

 なのに銃の破壊力は、弾丸に依存している。銃本体の性能はほとんど寄与しない。

 よっぽど粗悪な密造銃から正規品にでも変わらない限り、使う弾が変わらないのに銃が変わったら威力アップなんてことは絶対ありえない。



 ついでに、拳銃弾という大きなカテゴリーでも、.22LR弾/.380ACP弾/9mmP弾/.40 S&W弾/10×25mmオート弾/.45 ACP弾などなど、大量の規格があるから、その銃にあった弾丸を用意しなければ使えない。

 全部『ハンドガンの弾』で一括管理されているバイ●ハザードを基準に考えてはならない。



 ○ ○ ○ ○ ○ ○


■予備弾倉■


 これも確実にゲームのせい。


 自動拳銃・自動小銃の弾丸を詰めた弾倉マガジン

 ゲームだと『お前何本持ってんだよ?』ってくらいにポンポン交換しているが、当然現実には限りがある。


 軍隊の場合だと、お国柄や部隊の役割にもよるので一概には言えないが、だいたい弾倉マガジンが6本前後、弾数は300発くらいが一般的と見ていいようだ。

 ただそれは主力としているアサルトライフルの場合で、予備武装の拳銃は装填されている弾倉マガジンひとつ分しかなかろう。あくまで予備なのだし。


 弾薬は意外とかさばる。5.56x45mmNATO弾は1発12.3g、300発もあれば3.69kg、30発入り弾倉マガジンの重量も加味すれば5kgを超える。

 自衛隊の行軍訓練だと、レンジャーなら40kg、一般隊員でも20kgの荷物を持って歩く。装備重量を考えれば、弾薬はかなり行動の邪魔になると理解できよう。


 しかも機関銃ならともかく、アサルトライフル程度ならば、フルオート射撃など使わない。セミオートでちゃんと狙って撃つので、ベテラン兵士ほど携行弾薬は少なくて済む。

 加えて現代戦では、航空支援もあるし、補給を前提として作戦を立てる。よほど特殊な作戦でない限り、兵士ひとりひとりが大量の弾薬を持たなくても事足りるのだ。


 

 でさ?

 弾倉マガジンって使い捨てで、からになったら捨てるものだと思ってない?

 映画でもゲームでも、弾倉マガジンを素早く交換するシーンはいくらでも描かれるが、拾うシーンなんてないからって。


 捨てないからね? 生死を分かつ状況なら地面に放ったまま場を離れるけど、普通拾うから。

 

 そもそも上で書いた個人携行弾数『弾倉マガジンが6本前後、弾数は300発くらい』が合ってないのに気づいてないんじゃね?

 アサルトライフルの弾倉マガジンは大抵20発入りか30発入りだから。30連6本だとしても180発しかないから。


 軍隊の場合、装填済みの予備弾倉マガジンはベストのポケットや装備ベルトのポーチに入れて身につけて、背嚢バックパックにも未装填の弾薬を入れている。

 もし戦闘となったら、身につけた弾倉マガジンで戦い、一区切りついたら空になった弾倉マガジンに弾を詰める。



 あと、『精密部品』と呼ぶほどではないにせよ、弾倉マガジンもあまり乱暴に扱ってはならない部品だ。

 もちろん命がかかった銃撃戦の最中、そんなの気にしていられる余裕があるはずないが、地面に放り捨てる行為は可能ならつつしんだほうがいい。でなければ土や泥が入り、口金が歪んですぐには再使用できなくなるからだ。



 なんかさぁ……銃が出てくる作品を読むと、弾薬って弾倉マガジン単位で装填済みなのが当たり前というか……いや、当たり前なんだけどモヤるのよ?


 例えば警官とか特殊な捜査官みたいな身軽な人間が、何人もの相手に拳銃で銃撃戦して、何本も予備弾倉持ってたら、なんだかなぁ……という気分になる。

 ゲームなら致し方ない部分もあるから許容できるが、リソース無限に使える小説でも同じことされたら、ね?



 ○ ○ ○ ○ ○ ○


■ライフリング■


 銃があっても、マスケット銃や火縄銃の作中時代を舞台とした作品で、時折この設定が見受けられる。


 まずご存知ない方のために、簡単にライフリングについて説明しておくと。

 銃身内部にせん状に刻まれたミゾだ。

 螺旋と聞くとネジ山みたいに一本の線だと思う人もいるが違う。何本の溝が渦巻き状になっている。


 ただの金属パイプ、かっこう銃砲身から銃弾を発射すると、空気抵抗を受けてヘンな飛び方をするので、近距離ではまだしも遠距離では命中精度が期待できない。

 しかし銃身に溝を刻むと、これに沿って回転するため、ジャイロ効果で銃弾は真っ直ぐ飛ぶ。


 刑事ドラマでよく出てくる線条痕は、この痕跡だ。銃弾が銃身内を通過する際、ライフリングの微細な誤差で決まったパターンで擦過傷が刻まれるので、指紋のように弾丸から銃の特定に繋げられる。



 それで。滑腔銃砲にしかない時代にライフリングを刻み、銃火器の性能アップで俺Sugeeするのが、なろう系作品のお約束でもあるのだが……


 まず、ライフリングの加工法は何種類かあるが、どれも専用の器具が必要だ。

 銃社会のアメリカならば、趣味で銃のパーツを自作してカスタマイズする人もいるが、バレルはメーカーの完成品をそのまま使うのがほとんどらしい。趣味人でも興味と情熱だけでは乗り越えられないくらい、加工はハードルが高いと見ていいだろう。


 しかし、ここは職人が知恵を絞って、ライフリングを刻めたとしよう。


 だがまだ重大な問題が残っている。

 こちらでも弾丸が大きな問題になる。

 『ライフリングを施せば弾が回転しながら飛び命中精度が上がる』という情報だけを鵜呑みにしている作品はよくあるが、同時に弾に言及してる作品はあまり見たことがない。


 例えば、エアガンにライフリングをほどこしたら、BB弾の命中精度や威力が変わると思うだろうか?

 実行してみないとピンと来ないかもしれないが、これ、やってみてもなにも変化しない。


 装薬の爆発で押し出された銃弾弾頭が、ライフリングが刻まれた銃身を通過する際に回転するのは、銃身の内径と弾丸の直径がほぼ同じ……ほんのわずか弾のほうが大きいくらいだから可能なこと。

 つまり0.01ミリ単位の精密工作ができなければ不可能なのだ。しかも恒久的に使用する物ではなく、一度限りの消耗品に対して。

 でなければ上手く行かない。弾が小さくて銃身内を跳ね回り、真っ直ぐ飛ばないだけならまだしも、弾が大きすぎるゆえの暴発事故が頻繁に起こってしまう。


 ライフリングをほどこす銃は1丁限り、弾10発くらいなら、職人の手作業で作ることも可能だろう。なのでワンオフのカスタム銃で誰かを狙撃するため、といった展開ならまだ許容できる。

 だが何百発も撃つとか、軍の制式採用銃とか、大量にある場合は無理がある。少なくとも制作過程が機械化され、寸分違わぬ製品を大量生産可能な技術力が描写されていない限りは。



 ○ ○ ○ ○ ○ ○


■特殊な弾薬■


 うん、まぁ、よくあるよね。特殊な弾丸。現実にも存在しているし。


 まず、現実に存在する特殊な弾丸について説明しておこう。

 これは3系統に分類される。



①火薬の増減


 装薬を増やした強装弾ホットロード、減らした弱装弾ライトロードとがある。


 強装弾ホットロードの目的は想像つくだろう。威力を高めるだ。いわゆるマグナム弾もこれに当たるが、薬莢の長さを変えたものまでは強装弾ホットロードとは呼ばない。


 逆に威力を弱めることになるので、弱装弾ライトロードの目的はピンとこないかもしれないが、実用性を考えるとこれも利用価値がある。

 元々大口径・高威力のライフル弾ならば、少々威力を削ったところで効果があるので、反動を抑制して扱いやすくし命中精度を上げるために装薬を減らす。

 また拳銃弾ならば弾丸の飛翔速度を音速未満にすると、抑制器サプレッサー――サイレンサーの効果が更に期待できるため、わざと装薬を減らした弾丸を使うことがある。


②弾頭素材の変更


 一般的な弾丸は、鉛の弾頭に銅の被覆を被せている。

 鉛は生物にとって有害のため、最近は入れ替わりつつあるが、まぁ、大量生産品のために、安くて重い金属が都合いい。


 そこから先は目的別に素材を変えることがある。


 スチールの芯が入れて貫通力を高めた徹甲アーマーピアシング弾。

 暴徒鎮圧用に威力を弱めるゴム弾。

 屋内でも跳弾が起きず、ハイジャック犯との戦闘でも無関係な人々を傷つけない、銅やすずの粉末を固めたフランジブル弾。

 訓練用のプラスティック弾、塗料の入ったカプセルを撃ち出すペイント弾シムニションなどがある。


③弾頭の形状加工


 これも目的別に適した加工する。

 一般的に、拳銃弾はラウンドノーズという先端が丸まった形状、ライフル弾はスピアポイントという尖った形状をしている。


 更に先端の被覆を剥いで、命中と同時に弾頭を破砕させて、貫通力を削ぐと同時にダメージを増強させるソフトポイント弾。

 先端に穴を開けて、命中と同時に変形マッシュルーミングさせ、効率よくダメージを与えるホローポイント弾。

 先端を平らにし弾痕を綺麗に刻む、競技目的、あるいは出血ダメージを与えるためのワッドカッター弾など。



 さて。ここからが本題となる。

 現実に存在する特殊弾丸はざっとこんなもんだが……まぁ、少々の改造をほどこし、基本的には殺傷能力の増減を図る以外にできないのだ。


 だがフィクションでは留まるところがない。

 爆発したり。眠らせたり。電気ショックを与えたり。特殊な軌道を描いて攻撃したり。

 物理法則無視な魔法の弾丸とかだとツッコめないが、説明なし――つまり現実遵守の科学技術でムチャやっていることがある。


 特殊な弾丸各々おのおのの説明は割愛するが、大抵の場合、弾が小さすぎて実現不可能だ。

 拳銃弾にしてもライフル弾にしても、発射前の弾丸はそこそこの大きさがあるが、半分以上は薬莢に詰まった火薬がほとんどで、実際に飛んで攻撃する弾頭は指先くらいの大きさしかない。

 そこへ単純殺傷以外の効果を付与するのは、無理と考えるしかない。


 もっと大きい機関砲の弾だったり、せめて散弾銃のカートリッジだったら、まだなんとかなるからバリエーションも増えるんだけどね……

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