第4話 共通の友達

 中学に入ってからのAちゃんは忙しかった。学校の課題もあるし、ダンス部の練習もある。

 でも、とりあえず英語をやった方がいいことはわかっていたから、頑張って通うことにした。


 そこで、色々な男子が話しかけて来た。昔の男子は女子とあまり喋らなかったけど、今はどんどん話しかけて来るし、Line交換もすぐする。

 多分、Aちゃんが社交的でかわいかったから、というのもある。

 その中に、件の公立小学校の生徒がいた。

 Aちゃんはすごく人付き合いがうまかったから、すぐに、その男子と仲良くなってLine交換をした。

 できるだけ自然にB君のことを聞き出したかった。


「B君って知ってる?」と、Aちゃん。

「ああ、知ってる」

「Line知ってる?」

「うん」

「B君のLine教えてもらえない?」

「え?何で?」

「保育園で一緒だったから。3人でLineグループ作って、私も入れてもらえない?」

「いいよ」

 Aちゃんは、まさかこんなに簡単につながるとは・・・とびっくりした。

「A君って、どこの中学に行ったの?」

「〇〇〇」

「えーすごい!」

 さすが弁護士の子供だけあって、偏差値65以上の名門男子中学に通っていた。男子校だから、多分、彼女はいないだろう。Aちゃんはやった!と思った。

 でも、Aちゃんには気になることがあった。自分は馬鹿な中学に通っているから、がっかりされるかもしれない。それに、彼女がいるかもしれない。


 でも、とりあえずB君の返事を待つことにした。

 仲介してくれた友達は、すぐにB君に連絡してくれたらしく、B君から翌日連絡があった。グループLineじゃなくて、個人チャットに連絡が届いた。


「Aちゃん、覚えているよ」




 

 

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