曼珠沙華

彼岸を求めて酔いしれて、曼珠沙華を摘み取るなんて馬鹿げている。歩いていた、足を動かす度に身長が縮んでいるような気がする、けれど歩いていた。夜の郊外の静けさ。昼間にしかしない散歩。夜風にあたりながらぼんやりと電灯に照らされて浮かびあがる赤い花を見たいと思った。涼しいが寒いに変わった眠る直前。きみと手を繋ぐ夢を見ることにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る