50話 ラストバトル(3)

 ねねねはステッキをホウキに変えてきららのところへ飛ぶ。


「うくく、きららは、こんなところで負けられないんだ!」


 きららは歯を食いしばり、額から脂汗を流してながら魔法を放ち続け、バティンの黒い火球を止めていた。しかし、ステッキを持つ手は震え、限界はすぐそこまで来ているのがわかった。


「星川先輩っ! 魔法を止めて!」


 ねねねはきららの側にまで飛ぶと、きららの作った魔法陣の足場におり、真菰のくれた白いハンマーステッキを構えた。


「ねねねちゃん? そっか! お願い!」


 ねねねの意図を察したきららは魔法を止め、ねねねの後ろに移動する。


(うぅ、あんな大きいの入るかな? でも、やるしかないんだ!)

「はぁぁ? 馬鹿じゃねーのか!? 塵も残さず焼き尽くしてやるよ!」


 バティン罵るように吠え散らし、黒い火球がねねねの眼前に迫る。


「んぁあああっ!! ディメンション・ホールっ!!」


 ねねねは最大限の魔力で大きな時空の穴を作り出した。時空の穴は黒い炎を飲み込んでいく。しかし、黒い火球はねねねが作り出した穴よりも遥かに大きく、とても収まりそうになかった。収まりきらなかった熱が溢れて、ねねねの手と腕を焼き皮膚がただれていく。


「ねねねちゃんっ! 私の魔力も使って! MPリリース!」


 きららの手がねねねの背中に触れた瞬間、体の中に凄まじい力が入ってくるのを感じた。


「んああああああっ!! フルパワー・ディメンションホール!!」


 ねねねはその魔力を時空の穴に注ぎ込む。時空の穴は巨大化し、溢れ出そうとする黒い炎を完全に飲み込んでいた。そして、遥か上空に作り出したのはもう一つの時空の穴に黒い火球を吐き出した。


「か、はは……。んだよ!? それ!? ふざけるんじゃねえっ! ぐおっ!」


 再び黒い炎魔法を使おうとするバティンに魔法少女たちの攻撃が降り注いだ。


「チャンスです! 星川先輩、聖なる光魔法をアイツに打ってください!」

「オッケーだよ! 大分残り魔力も少ないけど、ホーリー・スター・イレイサー!!」


 きららは再びステッキを構え、真っ白い光の光線を放った。聖なる光がバティンを溶かす。


「ぐぁぁ!! ぐぅっ、時よ、止まれっ!!!!」


 バティンがそう叫んだ瞬間、世界が灰色に染まった。きららの砲撃も、魔法少女たちの攻撃も全て止まっている。


「はぁ、はぁ、ちっ、なんだよ。最初からこうしておけば良かったんじゃねーか。つか、ねねねはどこに行きやがった! アイツだけは動けるだろっ!」


 バティンは止まった世界の中で青い馬で闊歩し、ねねねの姿を探した。


「……見つからねぇ。クソッ! ヤメだ! まともに相手なんてしてねぇで、この街ごと焼き払ってやる。……インフェルノ・ナパーム」


 バティンは再びあの黒い炎を作り出した。上空に作り出されたそれは、止まった世界の中で轟々と燃え盛った。まるで第二の太陽であるかのように、激しい熱を発して漆黒の光を地上に降らせる。


「終わりだ。燃えちまえっ!」

「させるもんかっ! セイント•フルスイングっ!」


 バティンが両腕を振り上げた瞬間、背後から現れたねねねが、その後頭部を白いハンマーステッキで殴りつけた。


「うがっ! ぐぅぅ、て、テメェェ! いつの間に聖なる魔法なんて使えるようになりやがった!?」


 ねねねの握る白いハンマーはほのかな光を放ち、聖なる属性を帯びていた。それに殴られたバティンは先程までの攻撃とは段違いにダメージを受けて、黒い炎の魔法を維持できずに消してしまう。


(聖なる属性を付与されたハンマーステッキ! 真菰ちゃん、感謝するよ!)


 渡された時点ではそれに気付いていなかったが、きららの砲撃魔法が真っ白なのを見て「もしかして」と思ったのだ。それを試す為にねねねは時間が止められる前に自分の時の流れを速くし、いち早くバティンの視界から外れ地上に降りて隠れ潜んでいたのだ。


「ちっ! やっぱテメェを倒さないとダメなのかよ。なら、お前が一番苦手なものを出してやる」

「っ!?」


 バティンが自在結界の力を使い、一人の少女を呼び出す。

 色素の薄い白い肌、茶色い長い髪、垂れ目がちな大きな瞳。ブレザーとチェックのプリーツスカートという制服の小柄な体格の少女、ねねねが恋焦がれた鷺ノ宮にあだった。


「に、にあちゃん……?」


 ねねねは驚きのあまり目を見開いて、嘘ではないかと目を擦り、もう一度彼女の姿を確認する。


「ねねねちゃん、久しぶり」


 その天使のような声、髪から香る柑橘類の香り、はにかんだ笑顔はねねねの記憶のままだった。


「……っ! にあ、ちゃん」


 ねねねはそれが偽物で作り物だと分かっていても、懐かしくて、愛おしくて、その感情を止めることができなかった。


「あ、ああぁ……! にあちゃんっ!」


 ねねねはステッキを捨ててにあに駆け寄る。そして、彼女を抱きしめていた。細い体に彼女の温もりが感じ取れ、どうしてもこれが偽物だと思えなかった。


「私、ずっとにあちゃんに会いたかった! 会って伝えたいことがあったんだ……」

「ねねねちゃん、私もだよ。私も会いたかった。会って伝えたかった」


 ねねねはにあの顔を見る。生前と変わらない色白だが、生気の宿る顔。大きな瞳は潤んでいて、優しく笑っていた。生きている間に見ることのなかった制服姿はねねねの感情を激しく揺さぶった。


(生きてる。動いてる。にあちゃんが、にあちゃんがここにいる!)


 ねねねの頬から涙がこぼれ、同時に思いが溢れ出すのを止められなかった。


「にあちゃん。私、私ね。にあちゃんのことが、好きだったんだ」

「ねねねちゃん……?」

「女の子同士なのに、ごめんね。気持ち悪いよね……」


 恐る恐る、にあの顔をもう一度見る。戸惑う顔をしていたにあの顔が歪んでいき、汚物でも見るような嫌そうな表情になっていた。


「私はね、ねねねちゃんのこと大嫌いだった」

「えっ……?」

「無神経なほどうるさくて、私が大人しくしていたいのに連れ回して、頼りにしたい時はいなくて、結局私は死んじゃった」


 可憐な少女が、恨みがましい目で吐き捨てるようにそう言った。ねねねはそれだけで足元がおぼつかなくなった。


「にあ、ちゃん……?」

「唯一ねねねちゃんに誇れる魔法だって、簡単に追い抜かして一位になって、本当に嫌い。……ねねねちゃんが私の代わりに死ねば良かったんだ!」


 にあはそう言って、ねねねを激しく突き飛ばした。にあの細腕から押されただけでは大した衝撃はなかったが、ねねねはショックでよろよろと後退り、地面に座り込んでしまう。


「にあ、ちゃん……」


 ねねねの目からボロボロと涙が溢れた。


「かはは、振られちまったな? 鷺ノ宮にあは確かに死んだ。だが、これはにあの魔力から作った限りなく本物に近い人形だぜ?」


 にあの後ろにバティンが立っていた。馬から降りて、にあの肩に手をかける。


「お前が俺と契約してその時空を操る魔力を提供し続けてくれるなら、この人形をお前にやってもいい。どうだ?」

「にあちゃんを……」


 バティンはその顔をいやらしく歪ませる。落ちろ、堕ちろ、とその心のうちで呟いているのが見えるようだった。


「わ、私は……」


 ねねねがその手を伸ばしかけたその時、カタン、と白いハンマーステッキが足に当たった。


(真菰ちゃん……)


 そして、ハンマーのえの部分に何か文字が書いてあるのが見えた。そこには「悪魔は狡猾だよ。きっと素直なねねねちゃんは信じちゃう。でも、それは全部偽物だから信じないで!」とアルトの丸文字が書かれていた。


「アルトちゃん。……うん!」


 ねねねはきゅっと唇を噛みしめて、二人の想いの宿ったハンマーステッキをもう一度握る。


「さぁ、ねねね! お前には魔法の才能がある。魔力が足りないなら俺様が補ってやろう! 愛しいにあもお前のものだ! 俺様の手を握れ、ねねね!!」

「嫌なこった、だ!! セイント・フルスイング!!」


 ねねねはハンマーステッキを振りかぶると全力でバティンの額を殴りつけた。


「がぁっ! ……て、テメェェェッッ!!」

「もし、にあちゃんが生きていたら、そう断られてたかもしれない。でも! あなたがその人形にそう言わせてたなら、絶対許さない!」


 ねねねはその絶望を涙と共に拭いて、思い人を冒涜された怒りと共にハンマーステッキを構える。


「コスチュームで何度も発動させてたし、きっと外へも向けられるよね? マジックキャンセル・インフィクト!」


 ねねねはハンマーステッキを空にかざした。ステッキから世界にヒビが入っていく。割れた隙間から青空が、色彩が戻り始め、時が動き始めた。


「な、な、何だとぉぉ!! 自在結界を、壊しやがっただとぉぉっ!?」


 同時に魔法少女たちも動き始める。


「えっ! 悪魔が瞬間移動した!?」

「ねねねちゃんも?」

「自在結界だ ねねねくんが破壊してくれたんだ!」


 魔法少女たちは慌てふためいたが、カラクリを知るデインの発言から徐々に冷静さを取り戻す。


「ぐっ! ならもう一度、自在結界を!」

「使わせないっ!!」


 再び自在結界を使おうとするバティンより前に、ねねねが動いていた。


(時間を早くできるなら、遅くすることも止めることもできる! それを自分以外の相手に影響させれば良いだけ!)


 ねねねはステッキをバティンに押し当てると、それを実行した。


「タイムストップ・インフィクトっっ!!」


 ねねねは時間操作の魔法を発動させ、バティンの流れる時を一時だけ止めることに成功した。


「みんな! バティンの時間を止めた! 時間がない! 最大の攻撃を一斉にぶち込んでっ!!」


 ねねねの危機迫る声に魔法少女たちが一斉に反応する。


「みんなやるぞ! セラフィック・サンダー・レイ!!」

「灼熱の息吹!!」

「ホーリー・スター・イレイサー!!」


 次々と放たれる大火力の魔法にバティンの体が綻びていく。


「ねねねちゃん! 空に、星々に力を借りて!」


 きららは魔法を放ちながら、ねねねにアドバイスを送る。


「えっ!? は、はいっ!」


 ねねねはそのアドバイスがどういう意味なのか理解できなかったが、予備のステッキをホウキにして空へと駆けた。空は暗雲に閉ざされており、星一つ見えない。


(どうすれば良いのかわからないけど!)

「聖なる星々よ! 私に力を貸して!」


 ねねねは空に願いをかけて、白いハンマーステッキを空に掲げた。その願いに呼応するように、空に星々がきらめき始めた。暗雲を抜けてねねねの握る白いハンマーステッキに、星々の聖なる光が集まり始める。


「ねねねちゃんが星々の息吹を集めてる!?」

「星々が力を貸すなんて、奇跡デス。奇跡魔法なのデス」


 アルトと真菰はねねねが星々の力を集約させていくのを見て、驚き、声を上げる。


「す、凄い力っ! これならっ!」


 ハンマーステッキは白く鮮烈な光を灯し、十字に伸びた巨大なハンマーのようになっていた。ねねねはその輝くハンマーステッキを振りかぶり、空から降り注ぐ彗星のようにバティンに向かって突っ込んでいく。


「がはっ! 俺様をこの程度で滅ぼせると思うんじゃねーぞ! ゴラァァァァァッッ!」


 バティンの時が動き始め、世界に響きわたらんばかりの咆哮を上げる。一瞬で魔法少女たちは怯み、攻撃が止まってしまう。


「んんああああぁぁぁぁぁっっ!!!」


 しかし、ねねねは止まらなかった。加速魔法、身体強化、障壁、星々の魔法、全てを込めて、全身全霊の力で一撃を放つ。


「コメットクロス・フルスイングッッ!!」


 ねねねは真っ白な閃光を放つハンマーステッキを渾身の力で振り抜き、バティンの体を撃ち抜いた。


「ごっ! があぁぁぁぁ……っ!!」


 聖なる光がバティンの体を浄化し、消し去っていく。黒い肌に穴が開き、そのシルエットが崩れていく。


「馬鹿なぁぁあっ!! この俺様が滅ぶだとぉぉぉっ!! この俺様の魔法がぁ! 空想具現化が解けるだとぉっ!!」


 黒く大きな体が溶け、悪魔にかけられた魔法が解けていく。黒い汚泥が地面に落ち、そこから生まれたのは、小さな少女の姿をした悪魔だった。

 黒髪に小さなツノ、つぶらな瞳、口から覗く八重歯、エナメル素材のレオタード。そのお尻から生えた悪魔の尻尾。ねねねの幼い頃に良く似た少女の悪魔だった。


「お、オレサマの魔法が……。そうか、吸い取った魔力がみんな消費されて……」

「え、えぇぇーーーーっ!」


 その存在すら希薄な弱弱しい少女の姿を見て、ねねねだけでなく魔法少女たちは絶叫する。


「う、嘘でしょ? あの恐ろしい悪魔が、あんな小さな女の子?」

「なんであんな小さな女の子が……」


 自分達も少女なのだが、小学校低学年くらいの見た目の女の子を目の前に魔法少女たちは驚きを隠せないようだった。


「うがーっ! ちっちゃいって言うなー。ふ、ううぅ……」


 小さなバティンは小さいと言われただけで泣いてしまう。

 魔法少女たちがどうして良いのか分からず、まごまごする中、ねねねはその小さなバティンに目線を合わせるようにしゃがんだ。


「あなたがバティンの本当の姿?」

「そ、そうだよ」

「あなたがしたこと分かってる?」

「わかってる。ニンゲンを騙して魔力を吸い取った」

「それで一人人間が死んだことも?」

「……あれで死ぬなんて思わなかった」


 バティンはうつむき悲しそうにつぶやく。


「あなたのしたことは人間の世界では許されることじゃないの。魔界に帰りなさい?」


 ねねねは真剣な表情で女の子と向き合い、そう告げる。


「……今の姿じゃ帰れない」

「え? どうすれば帰れるの?」

「魔界への扉があれば帰れる」

「魔界への扉……」


 ねねねは魔界への扉への開き方を知っている者がいないか、周囲の魔法少女たちを見渡した。残念ながら、それに心当たりのある者はいないようだった。


「うーん。困ったなぁ……」


 デインはねねねに悪魔を魔界へ帰せると言ったが、時空の穴は開けられても魔界へは行ったことがないので、出口を作ることはできなかった。


「あの……」


 困り果てていると、顔を長い前髪で隠した灰色のローブの少女が手を上げた。渋谷りもだった。


「りもちゃん! もう大丈夫なの?」

「はい。その悪魔が小さくなって、急に体調が良くなったみたいです。それより、私ならその悪魔から魔界の情報を伝えることが出来るかもしれないです」

「えっ?」

「私、テレパスの魔法を少し使えるんです。私を通して悪魔とねねねさんを繋げば、魔界への扉を作ることが出来るかもしれません」

「本当に!? じゃあお願いできる!?」


 ねねねが目を輝かせながらそう頼むと、その様を見てりもはクスリと笑う。


「ねねねちゃんは本当に真っ直ぐだね。うん、じゃあやってみるね」


 りもはバティンとねねねの両方に触れると、魔法を使い始めた。ぼんやりと光るその魔法にねねねが体を委ねていると、頭の中にうっすらのその光景が浮かんできた。見たことのない植物の生える岩場がずっと広がっていた。


「ここが魔界? んー、えいっ!」


 ねねねがそのイメージのままにハンマーステッキで地面を叩くと、時空の穴が空いた。


「あっ! 魔界だ! すげー! サンキュー、ねねね。嫌な奴だと思ってたけど、案外良い奴なんだな! じゃあなー」


 そこから見える光景にバティンは大喜びで穴に飛び込んでいく。


「もう悪さしないんだよー」


 バティンはブンブンと手を振って穴の中に落ちて行った。時空の穴が閉じて、ようやくねねねたち魔法少女は「はぁぁ……」と安堵した。


「ふぃぃ、これで、一件落着かぁ。にあちゃん、とんでもないものを置いて行ったなぁ」


 きららからもらった魔力のお陰でここまでもったが、さすがにもう体力も魔力もすっからかんだった。


「ねねねちゃーん! 悪魔を倒して、その上追い帰しちゃうなんて、本当に凄いよ!!」

「ねねねサン、お疲れ様なのデス。ねねねサンはこの学校、世界の英雄なのデス」

「アルトちゃん、真菰ちゃん」


 アルトと真菰がねねねの元に駆けて来る。ねねねは無事な二人の姿を見て気が抜けてしまい、ふらふらと二人にもたれかかってしまう。


「ご、ごめん……。何だか体に力が入らないや」

「だ、大丈夫??」

「凄いことをしたのです。今くらい自由にもたれかかるのデス」


 自在結界がなくなって、ようやく先生たちが駆けつけ、ボロボロになった魔法少女たちを救護し始める。


「結局、悪魔は倒せなかったよ……」

「悪魔の本体は精神体なので倒すことはできないのデス。あのように魔力を剥ぎ取って帰すのが関の山なのデス」

「うん。悪魔は人間の世界じゃ滅ぼせないって授業で言ってたよ」

「そっか。じゃあ、あれで良かったんだ……。にあちゃん、仇はとったよ……」


 ねねねはそうつぶやくと、意識を失ってしまった。


「ねねねちゃん!? ねねねちゃんっ! 先生! ねねねちゃんがっ!!」

「ねねねサン、しっかりするのデス! ねねねサン、死んではいけないのデス!!」


 ねねねは意識が遠のく中で、二人の慌てふためく声を「大袈裟だなぁ」と思いながら聞いていた。

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