8話 真菰のモノローグ
僕、
それは僕にとって胸を躍らせる内容だったのデス。
居ても立ってもいられず、噂の真相を確かめるべく、色んな人から話を聞いたのデス。そして、それが事実だと知るのにそんなに時間はかからなかったのデス。
噂の転校生・轟ねねねサンは転校初日に、強力な魔法は一切使わず篠崎ミモザを破ったのデス。
食堂で偶然にもねねねサンと思われる女の子を発見したのデス。
学校指定の制服を着崩すことなく着た僕よりも五センチ近く背の高い女の子でした。黒髪ツインテールに大きな瞳に人懐っこい明るい笑顔、日焼けして引き締まった手足は、背が低く根暗な僕にはまぶしく映ったのデス。
(彼女が、轟ねねねデスか……?)
僕は迷いながらも確信をもって、その女の子に話しかけました。
「ヒヒヒ、ねねねサンはご存じない? 伝説の宝具。雷を自在に操る魔法の剣、禁呪を収めた数々の魔導書、全てを見渡す水鏡」
「……誰?」
歯に衣着せぬ物言いには少々戸惑いを感じましたが、ねねねサンは僕の声を可愛いと褒めてくれたのデス。
……フードをめくられた時には初対面でそんなことをしてくる人がいるのかと驚きましたが、顔も可愛いと褒めてくれたのは少々照れたのデス。
それよりも驚いたのはミモザの姉貴分である木更津のどかに魔法模擬戦を挑まれ、迷わずそれを受け、あろうことか序列百位の実力者であった彼女に勝ってしまったのデス!
僕にとってそれはセンセーショナルな出来事だったのデス!
もうこれはねねねサンしかないと思ったのデス。彼女を全力で支援しようと心に決めたのデス。
放課後、ねねねサンが魔道具研に来てくれるのを胸を躍らせて待つのデス。
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