第8話 真実映すスケッチブック
_____ケーキ屋シャルドーネ。
「それでは宜しくお願いします、ジャックススペイドさん。」
「よろしくなわけ。」
「よろしくッス〜。」
アスタローシェに続き、八切組と手を組むことになった。
これでシャルドーネの未来は栄光……かと、思われた。
_____
八切組のセンヘルは、己のスケッチブックを見ながら顔を顰める。
どうも、アスタローシェと手を組んでることが気に入らないようだ。
「ねぇ、ラムネラジオさん……。」
「ん?どうしたわけ。」
「アスタローシェと今すぐ縁を切って。」
_____
「あーあ、終末時計また進んじまったよ。」
「それまでに私の体をたくさん見てもらわないと〜きゃ!」
「俺も欲しいもんまだ残ってるし、今のうちに片付けておくかァ。」
_____
センヘルの突然の発言に、フエラムネは目を白黒させる。
「え、なんで……」
「イヤッスよ。オイラとラムネでフエラムネなんだから。」
断るふたりに対し、センヘルはバッサリこう言った。
「だって……」
「そのアスタローシェってグル、かなりやばいこと考えてるよ。」
センヘルはスケッチブックを見せながらこう言った。
「先ず、フエラムネの笛の方が企んでるのは、兄の蘇生とラムネラジオを如何に利用するか。」
「そして、サニーブルーって人が企んでんのは」
「創世軍団の新リーダーとなり、新世界を作り上げること。」
「……え。」
ラムネは、驚きを隠しきれなかった。
それもそうだ、今まで利害の一致で組んでいたチームがまさかのヴィランだったなんて、俄に信じ難い話である。
_____
「待って待って待って」
「何を根拠にそんな事言っているんですか?」
サニーブルーは、困惑しながらセンヘルに事情を聞く。
「あたしね」
「このスケッチブックを通して、人のこころ読めるんだ。」
「今もあんたが、このメンヘラ女を如何に抹消しようかって事で頭いっぱいなのも見えてるよ。」
ざわめき出したアスタローシェ。
そこで黙ってられないのはアスタローシェの部下たちだ。
「そこの白いの!ちょっと失礼が過ぎるヨ!」
「院長先生の実験台にされたいんですか?」
手を握られたセンヘルは暴れだしながら、日寺兄弟に連れられて行った。
_____
「ねぇフランギオール。」
「どうしましたか?ラムネラジオさん。」
「近々、創世軍団について改めて教えて。」
「分かりました。今夜お話しますね。」
「今はセンヘルさんの救出をしましょう。」
「そうだね。今にも噴火しそうな奴もいるし。」
そう言い、ラムネはジャックススペイドを見る。
「センヘルぅー!返せよ!俺たちのセンヘルを!!!」
_____あーあ、これはこれは噴火一歩手前ですねぇ……
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