第6話 囚われの2014年

_____八切組。


 彼らは確実に2022退、そして2014を目論んでいた。


 「もうどいつもこいつも役立たずの無能だ!こうなったら、奥の手行くぞ!センヘル!神廻名!」


 「だいぶ荒い方法だけど、そうするしかないよね……。」


 「……分かりました。」


_____


_____ケーキ屋シャルドーネ withアスタローシェ


 今日も彼らは八切組の監視を行っていた。

 ……しかし、彼らはをしてしまっている事に、気がついていなかった。


 「今日は大人しかったッスね。だいふごー組。」


 「フェリ、それを言うなら八切組だよ。大富豪のルールの一つとしては合ってるけどさ。」


 フエラムネが呑気に話しているところを劈くのは、キャラメルラジオだ。


 「たいへん!!!さっきね、ラムネさんにそっくりな帽子の人がヤクザみたいな人達にさらわれてった!」


_____

 そう、アイツだ。だ。


 彼女はラムネラジオの深層心理から生まれた少女であり、2014年と2022年を紡ぐ事ができる。

 恐らく、八切組の狙いは2014だろう……。


_____


 ヒラノ・チューナ


 又の名を

 ラムネのドッペルであり、2014年騒動の黒幕だった少女。

 今は和解し、不定期的に2022年の世界に来てはシャルドーネに協力している。


_____


 「……は?」

 「は?は?は?は?は?は?」

 「ふざけんなよまじで、あのヤクザ軍団さ。」


 「……ラムネ?」


 「フェリ、ちょっとメス数本ガメさせて。」

 「ボク、ちょっとアイツら殺さないと気が済まない。」


 ラムネは完全に怒りで我を忘れている。

 それもそうだ、行成自身のドッペルが不穏な輩に攫われたとなると、理性も失うだろう。


_____


 「う……ぅう……ボクを……捕らえてサ、何を……させる気、なんだい?」


 拘束されたヒラノは、苦しそうにスペイドに問う。


 「分かってんだろ?この世界……2022年のもみじ谷をもっかい2014年に引き戻してもらう。それだけだよ。」


 「ボクはそのやり方からは足を洗ったんだよ。だから、離してくれないカナ?」


 「あ?離す訳ないだろ。従ってくれないならぶち殺してやっても良いんだぜ?」


_____


 「ね……ねぇラムネちゃん、みんなでヒラノさんを助けに行こう?」


 「と言ってもさ、ボクたちあのヤクザどもがどこに潜んでるかも知らないし。」


 一同が混乱している中、まるで窓ガラスを割るようにやってきたのはだ。


 「それなら、俺が知ってるぜ。」

 「あぁ、その前に自己紹介だな。俺は。人形の魔女で、の店長、さ。」


 「カフェ……メイガス。」


 「え、なに?フェリくんしってるの?」


 「うん……オイラ、よく行ってたから。で、店長さん、ここからどうするッス?ラムネは我を失ってるッスよ?」


 マギは任せな。という表情で答えた。


 「俺が八切組の説得もし、ヒラノも助ける。」

 「その間に瓶ラムネ娘は冷やしておきな。特に頭をな。」


_____謎の魔女、カフェメイガス。彼女に任せてみちゃおっか。

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