第7話 花の街⑦




長湯し過ぎた・・・




身体の芯までぽかぽかしている気がする。ぼんやりしながら部屋に戻ろうとすると、料理のいい匂いが、廊下からただよってくる。



「できてるよ、食いな」



丸いテーブルの椅子に腰掛けて、料理を見る。

見慣れない目がギョロとした焼き魚と焼いたプチトマトが、一緒に並んでいる。オリーブオイルっぽい匂いがすっと鼻に抜ける。


使い慣れないナイフとフォークを使ってぎこちなく口に運ぶ。


美味い・・・皮がパリッとしてて、身もちょっとクセがあっておいしい。



横のパスタも食べてみる。これ魚の焼いた出汁そのままパスタに絡ませただけっぽいけど、ダシが効いてておいしい、パスタも歯応えあって良い。


お腹が空いてたこともあり、料理とパンをあっさり平らげた。



横でヨロもご飯をもらっていた。犬のご飯まで準備してもらえるとか、ペット禁止と言っていた割にサービス良いな・・・




食後に温かい紅茶に口をつける。花の匂いのする不思議な味の紅茶・・・落ち着く。




部屋に戻る。




ベットに横たわる。

知らない天井・・・

ただただ静かだ。



ここがドコとか、

どうしてこんなコトにとか、

色々考えなきゃならないけど・・・今現在の満足感がヤバい・・・



そんな事を考えながら、無意識に眠りに落ちていった。



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