640 良い景色だなあと。
初っぱなから、うっかりミスが発生!
交代のミスって、いや冗談じゃないんだよ、本当のこと。
去年もあったけど、周りも見ているし、またすぐ気付くだろうって。
チームメイトを服で認識って、ヒドいよねえ。
もうウケを狙わなくて良いから普通にかけっこしてよ。
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1区の交代でトラブルがあって、2区を走っている先頭集団のうち3人が完走したあと「間違っているよ」ってお知らせして、戻ることになった。
取り違えがあったからなんだけど、比較的短いコースでペースも速いし、それをあと2回? 心折れるよねえ。
取り違えに気が付いた人と違う人にパスしちゃった人達、タスキ待ちが2区始めで待機。ケンカしないでね。
交代の場所に連絡は行っている。順番が後の人達は時間にいれば良いんだから、どっかにまとまって待っているんじゃないのかな。
子ども達の後ろの方はまだ集合時間じゃないのもいるんだけど、何にもない現地に待機はムリそうって思って、まとめて遊びっていう確保にしてる。
区間を区切ってても多いし、原っぱでまとめて遊びとかしていて時間になったら次々と送り出す流れ。
5チームになって、50区+補欠だから結構な人数なんだよね。
待機の機嫌を取りながらっていうのは難しいから、移動のお楽しみも織り交ぜての対応にしてる。
これは大人も同様で、じっと待つだけでは疲れるんだから、子どもほどではないけれど、待機の仕方は気を使っている。
待たせ方というのも今後の課題だし、応援してくれる人達は放置でいい、なんてこともしない。
走っている人達のモチベになるし、ワザワザ何も無い場所に来てくれるのならって、応援グッズ(小旗や出場者のパンフや飲み物に食べ物とか)を用意している。
パタパタがとっても
それに名前で声を掛けてくれる。がんばっちゃうよねえ。
で、タスキと選手が違っていることに気が付く人達も中にはいて・・
「お〜い○○! タスキが違うんじゃないか、大丈夫か!」って。
「そういえば他のも違うわねえ」になって、「お〜いまて!」って伝言ゲームで追いかけていく。
さすがに選手は速くて、走っていく
ようやくひとり止まって、自分のタスキの色とチーム名を見て「え〜っ!」ってなって、他の人も追いかけ伝言をして他の人も止まる。
これがタスキの交換で済むことはなくて、第一ケーサツだし、目撃者が多いし、そもそも指摘されていて大会の方は当然気が付いている。
「ごまかそう」が、まずよぎったことが恥ずかしかった。
「ユニフォームをお揃いにしていないけど、大丈夫? 間違えたりしない?」
出発のところにアノ子が来て、そんなことを言ったのを聞き流していた。
「どうする?って、戻るしかないか」二人に確認して、やって来た大会員服に戻ることを宣言して反対車線を走り出した。
周りも伝言ゲームをして「出戻り、ガンバ!」って言ってくれて温かい。
「もう一回!」コールが起きて
周りが気が付いたのは半分くらいだったけど、それを伝えるには選手が速くて、もう少しで3区ってところで引き返すことになった。短めの区間だったから3区の大会の人が来たのも良かった。
ただ逆行するのじゃ危険行為だから反則になるだけだもの。
去年のアレがあって、ルールがかなり細かく規定されて、逆行は重大な違反行為で靴脱げたとかのアクシデントの他は失格になる。
戻りは行きのスピードはもちろんなく、これからまた走ることを考えるとね、ゆったりした帰還だったけど、周りは大盛り上がりで大声援。
まるで勝利パレードのようだった。
ようやく着いて「おかえり」がいっぱい。これは街の安全を護ってきた結果なんだって、ちょっと感激。事実はかなりお間抜けだけどね。
当然、最下位になってて水分補給をして、ストレッチもする。
「間違えてな〜い?」「お出かけの確認は大事だよ」
「ちゃんといってきますしてね」「指さし確認」
羽根が付いた服とかを着た子達がワラワラときて「ハイタッチ」って。
小さい声でいってきますをして「いってらっしゃい」って子ども達が言うと周りも「いってらっしゃい」でいっぱいになった。
気が重かった3回目の道だけど、案外足取りは軽かった。
待機してた人がバビュ〜ンって行ったのは、まあ当然。
途中の応援が「おかえり〜」っていうのもご
送迎のバスはやっぱりあって、子ども達っていうより応援の人用。出発のところは撤収をしてて途中のも順次お片付け。
組み立て式になって、固定用の
これを待機しているロビンに入れて、商会→倉庫→催事倉庫を選択。
出発→出発延長を押してドアを締めるとしぱらくして飛んでいく。
載せ方には細かいルールがあって面倒なんだけど、その通りにすれば倉庫の収納まで自動でして、納め終わると次の場所に飛んでいく。
この作法を適当にすると、後で呼ばれて手作業で仕舞う作業が追加になる。
みんな何度か体験しているから、他の人の作業チェックも
順送りに回収された観客が2区始まりに留まっていて優勝した人達を迎えるような感じになっていたし、もう少し先って予定していた人が少し手前で降りていた。
もっと応援したいって。
回収した飲み物を観ている人達にどうぞする。開けちゃっているのもあるし、もったいない。でも水筒を持ってきている人はあんまりいない。
パンフにも必要な持ち物ってハッキリ書いてあるんだよ。応援って
ずっと走る競技も良いけど、こうして交代していけば、先頭とドベの差があんまりないし、ペースが早いの。
そのうち、もう少しみんなに余裕が出たら、大勢でのかけっこ大会もしてみたいよねえ。どのくらい集まるかな。
長距離のかけっこ大会したいはアチコチで言っていたんだけど運営が難しいから、僕はまだ企画するつもりはなかった。
間を取ったらしく、ここに昔からある駅伝って、かけっこ方法を見つけたのは良いんだけど、運営の事とか現地確認とかスタップや設備、必要なものをあんまり考えていなかった。
コースと走るルールをザックリ決めれば大会が出来ると思っていたんだよ、あの人達。
甘すぎなんだけど、一番大事なのはキッカケと意欲だもの。僕は嬉しかったんだよ。いつもは僕が企画してやらせて楽しいね・・だけだった。
お
お祭りは自分達のためにするものだから、やらされてと思っている商会のは本当の意味ではお祭りではないの。
こだわりなのかもしれないけど、続かないものに意味はないんだよ。
だから運営を僕に依存しているコレも
まあ商会とタイアップってことで、自前運営の方法はこれから見つけようね。
「いやあ、感動でしたね。失敗を受け入れてくれる人々の姿が美しいです。
日頃の善行の
「まあでもこれそもそもズルだし、シメシメで満足して、
「そうよねえ。ルールの穴を突くとか法の番人なんだから、アウトォ!」
「まあでも、これからガンバレって応援したいよね♩」
「順位に変更が起きたようです。農業ギルドが3区手前で失速。それに引きずられたかトップ集団が後続の集団に飲み込まれたまま、3区に入りました」
「ごちゃっと横に広がっていて、コレ迷惑ですね。送迎の車が路肩に待避になってますよ。あ〜」
「何か思い出が?」
「学校から帰る時に道に広がってて、オバチャン達にすっごく怒られたのを思い出した。兄ちゃんなんだから手本にならないとダメだろうって、ゴチン。
痛いっていうか、情けないってところが痛かったんだよ。でも、兄チャンは嬉しかった。手本になろうとちょっとだけ思った。それと同じだなあって」
「兄さん、警告入りました。
反対車線に出ていた人達に10秒のペナルティです。次回4区交代時に時間分待機になります」
「そういえばこの車線とか路肩の線とかは、心理学教授の発案なんだって。
左側通りましょうとか道の端を歩きましょうと言われても道の真ん中とか歩いちゃう人がいて危ない。
速さを理解していないネコみたいに
線だけで気持ちが誘導されるし、今回みたいに線を越えたって言うことも出来るってワケで、線を引くだけで安全が確保出来る」
ふんすって字が当てられそうな熱弁。
「ワタシもその話聞いたっていうか学校のシステム管理講座の話だよね。
うんうんあの子の講義は全部取ってる。必須単元じゃあないけど、すっごくためになる。それに可愛い。大好き♡
兄さんってすごく好きだよね、あの子」
「う、余計なことを。あと兄さんはヤメテ。たぶんタメだよね」
「は〜い」
「さて、迷惑な横並びも解消されて、バスが行き来しています。コレって応援の人達が乗っているので、邪魔したら応援してくれなくなります。
4区は山登り。7区は山下りがあって、コース変更で5KM伸びました。
山というより丘なんですがとても景色が良いとこらしくて、今回5区終わりに休憩所が唯一あるので、見苦しい走りをしているのをみて皆さんはそちらに向かっているんじゃないでしょうか」
やっぱり台本があって言って欲しいことはコレだから、後は見ながら
砂浜だけだと想像出来ちゃうし、いまひとつ海に興味が薄いんだよね。
だから丘に誘導して見下ろした海を見て興味どころじゃなく好きになれって。
山に行くのには時間的には、すぐなんだけど距離が遠いから気後れする。そういうツマラナイ理由で街から出ない人達がたくさんいるのを知ってる。
でも何かしたい気持ちはちゃんとあって、お祭りしたり、ギャンブルを楽しむ場所を作ったらスゴく盛り上がるの。
この人達はもっと遠くの場所から、良い生活を望んで来たのに留まっている。
だからちょっとだけ遠くに誘導すれば良いんじゃないかなって。
少〜しずつ距離を伸ばしていって、大丈夫にしたら山に来て、将来の選択に山や海、
あとね。出発の場所って隣街が海を挟んで対岸になる。遠くて見えないみたいだけど、僕が知ってる街がしっかりあるんだよ。海を通ればスゴく近い。
街に加わったばかりだし、今回は参加がなかったから何もしなかったけど、次は海ルートからもやって来る。
ねっ、すごくワクワクするでしょ。
お
これから山登りなのに、応援欲しいよねえ。
実況もチラッと伝えるだけで子ども達しか
4区でもまた広がってカーブで車とコンチハする危ないシーンがあったらしい。
ブレーキの性能が良くて助かったねえ。
そういうトラブルがあって通せんぼ状態になって子ども達集団が追いついて、
大人達は何か争っていて元気を発散してるっていうのまで、映ってるの。
子ども応援団も来るんだもの、たぶんワヤヤになってる。
子どもは坂の途中にも交代ポイントがあって、元気に駆け上がっていって、山登りを最初に終えたのは子ども達の集団だった。
あの後に車を移動して、争っているのをまあまあしたのはやって来たケーサツの人で「お先にっ」と言われて他の人達も走り始めた。
ぐんぐん登る人にあっという間に置いて行かれて、ノロノロとする人達はハッスルし過ぎてヘトヘトでかなり遅れて着いたときには最後尾の3人が迫ってきてた。
5区の人達はプンプンで、連続違反で事故を起こしかけたってことでスタッフにかなり怒られていたらしい。
2区連続ってことで30秒のペナルティが課されて、30秒と40秒になった。
3区では内側は免除だったけど今回は争っていたし全員。クタクタなのに仲間にも怒られて散々だったみたい。
「現在のトップグループは何と子ども達。
去年はコスチュームが色々でしたけど、チームが増えたからってことでチーム同士が全員同じでテーマでバリエーションが楽しいですね。
現在のトップは天使、2番手が悪魔、怪獣、動物、魔女の順です。
天使の輪っかは道具だそうで、超ハイテクって教授が言ってました。
あの服もすごくて、メッシュやワイヤーで重さを感じないし、風がちゃんと抜けて
「それになんといっても現地の映像を送ってくるこのシステム。
小さいハミングバードで羽根で飛んでいるようですが、ダミーです。あれスカスカなんですよ。
そのたくさんの中から、私達が切替をしてます。カチカチッと。
こんな感じです。では丘から見える景色をどうぞ!」
うわ〜って声が上がる。ちょっと高いだけだけど、上から見た湾はとてもキレイで、青くキラキラしてる。
海辺で見たのは黒くて少し怖い、だったよね。
まあ、人が海まで来ようとする時はヒマな冬だもの。僕は冬の海も好き。
飛行の道具に乗った人達が街のキレイさ、湾の青さに
その気持ちが街の
近いと見えないものでも一歩下がってみれば、百歩千歩、万歩下がって全体を見れば見えてくるものがある。それがただキレイってことだけでもいいの。
6区はまるで大人の参加がないような感じ。応援の人達もいっぱいいて、休憩所の紹介で現地にクロエがいたりして、そういうのばっかり流してる。
結構、本格的に作ったようにみえるコレも仮設で、終わったら何も無くなる。ここにはまだ誰も来ないしね。
まず人がいない。アレコレ増やすための人員がいないの。
これはこんなのもあるよって含みってヤツでお楽しみにしててね。
丘の縦走も終わって街に方向を変える。大人達がこのままってことはないだろうし、カッコいいところを見せてほしい。
どうなるかな。
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今回で駅伝回終了のつもりだったけど、トラブル多過ぎ〜
もっと仲良くしてよ。
スポーツマンシップをって、スポーツ大会もドロドロなのはあった。
勝負事に政治を持って来たり、暗いのがあったり、汗はキレイであって欲しい。
ダメな事はしないでね。じゃあまたね。
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