639 記念日を楽しく。
旧暦だし、2月14日が例の日っていうのはさておき。
この日が街に被害を訴えた日で、
人々に訴えて立ち上がってくれたのが翌日のことで、衛兵が一味だった。
それがどうなって、それからっていうのが急速に忘れられている。
当人達が英雄を消したがっているから、その辺はあんまり触れないでね。
はじまりま〜す。
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過去を語るには、まだ早い。まだ2回目で僕関係で2回目があるのは特別なことだけど、ここならって思わせてくれる。
良くある地元の何となくしている祭りではなくて、興行を仕掛けているようなものだから、安定する形が見つかるまでは
街が変化しているし、こういう大きな街では、住民の入れ替えのようなものが起きるし、去年と今年が大きく違っていたりする。
僕らはお祭りも商品化して、周辺を大いに盛り上げているけれど、当の本人達が「やるんなら楽しむ」ってスタンスで受け身気味なんだよね。
手間を楽しんだり誰かとする意味を考えてはくれなかった。
故人を
それが自身に重要なお祭りであっても同じだったから、僕はちょっとね。
街の人は気が付いていないみたいだけど、これは街からは遠い
ここに古くからやっているっていう、伝統を付けちゃうようなのはないの?
商会が財力でやるようなのじゃなく地元に根ざしたのとかステキなんだけど。
歴史がある土地で、かつては首都だったんだから、そういうのあるはずだけど、古くからいる住民達も代替わりをして、そういうのはなくなっちゃったのかもしれない。
本屋さんが大量に持っていたアレは趣味的なもので、史実を記録した書とか大昔の政治が分かるとか、先時代の遺物っていうものではない。
たぶん、移動するにはって
それに引っかからない俗っぽい本や物品、女子供あたりだけ移動をして、なんやかんや
だけど予告なくやってきた大波が何もかもを押し流した。
残ったものはオマケみたいなもので、俗っぽい本と農業試験場くらい。
俗っぽい本で育った子供が趣味に理解があるのは当然のこと。
・・というのは推測で、忍者な人達もその辺りのことは話してくれない。
どの位の被害があったとか、誰がいなくなったとか、それでどうなったって知りたい事だけど話してはくれないの。
当時の生活を遠い場所にいた僕が知る事はできないし、この国は自慢しか伝えてこない。今の人の名前や配置、役職は重要機密ってことだろうし、地図もそう。
ひとつの国に色んな時間があって、
来てからはナゾばかりが増えている不思議な国。
もしかして段々と契約を切られたんじゃあなくて、依頼していた人達そのものがいなくなった?って推測した方がスンナリいく。
現政権の方は語ってくれる人がいるから段々は確かなことだけど、契約者の大半が前政権だろうし、それによって
まあこれとお祭りしないの?が結びつくワケではないんだけど、いちおう地元文化を
普通はここまでは考えないだろうけど、僕は未来まで心配する。
差別っていうのは根深いものだし、自分関係の幸せだけじゃあなくて、地域も幸せになってくれないと本当の安全地帯にはならないものだしね。
生活にはメリハリが必要で、清貧な生活を好んでする人は少ない。
娯楽や身体に悪いことをして、どこかでキュッと締める。
がんばってお仕事をするためには、パ〜っとが必要なんだよ。
かっこいいも可愛いも、ステキだって必要。もちろん美味しいも大事。
僕の全部は連動している・・ことになっていて、それが分からないから文句が言いにくいというか、近寄ってくる人は少ない。
だから勝手にするしかないの。仕方ないんだよってことで仕切りを僕にした時点で自由度は少なくなる。先回りして派生することまで想定しているから、たいていのはある。それを選ぶって感じになる。
出来ること、在庫がある範囲にするから直前でも困ったりはしない。
まあ、ギリギリにしか言って来ないからなんだけど。
今年はスタート用の軽食は用意していないし、中食あたりのもなくてオベントは決まった駅で売っているから止まった時に買ってねにしてる。
それぞれで用意するのは大変だったし結構ロスも出た。数量は絞ってあるから、遅い人達は売り切れもある。
メンバーは早くに決まっていて、オベントも申し込みにした。
飲み物はいくらでもどうぞでギリギリ分しか開封しない。開けちゃったのは衛生上廃棄にするしかない。
今回はちょびっとだけ参加費をもらった。そうすることで理性を取り戻すって経験上知った。
このイベントは全く
でもこういうのを慈善事業団体って勘違いするのがいるから有料にして、限定で参加できるにしたりする。ちょっとだけ
一般の人と商会の人達と差が出来つつあるというか、きっと気分なんだけどね。
食べ物知識や服やケアを売りながら知っていくからで、説明出来る人が増えているし、ウチでは技術や知識を隠す人はいない。
当たり前の事だし、知っててくれないと困ることでもあるし。
ウチは専門家をあえて作らないから、職種は変わるし売り場が多い人ならコロコロ変わる。知らないのは困るから積極的に教えてくれる。それを機会に知り合いが増えて、余計な知識もどんどん増えていく。
誰かに教える事で定着するし、自信のあることが増えるのはステキ。
肌ケアの関心は高くて、ケモミミ達や関わった人は性別や年配関係なく、プリプリ肌だもの。何でって思うよね。
化粧品もいいのがあるけど肌の状態で全然違うから、まず肌ケアなんだよ。
スタートの場所はやっぱりかつての村跡で臨時列車の終点。だけどずっと先まであって意味深。
な〜んにもない。いちおう芝生してきれいだけど、生活があった形跡は何にもないんだよね。気にしてないみたいだけど何とかしたいな。
今日は暖かだし、すっかりお昼寝ゾーンって感じで眠くなる場所だなって。
そろそろスタートって声が掛かってノンビリしていたり、ストレッチしたり、軽く走っていた人達が集まってくる。
先頭から予選で速い人が20人、抽選で選ばれた5人、子どもが5人って順番。
パ〜ンって音がして、たぶん飛び出して行った。
去年は全員ダッシュになって、早々に息切れしていたり、止まっていたりが続出だったけど、さすがに分かっただろうから、ちょっと早めくらいで
あの時はみんなが緊張していたし、期待する応援団が
まあそれで、こども達が追いつくことになった。それで追い越すって思ったんだろうけど教授に代わったら超遅いの。
すっごくカッコイイ速そうなフォームなのに前にあんまり進まない。
大人達がペース配分間違えてゼーハーしてたり、タスキを渡し忘れたりして観客にオイオイ言われたりグダグダだった。飛び抜けて速い人もいて、区間賞(その区間で一番速い)がケーサツ全部にならなかった。
最終は子どもチームが10位だったんだけど、同じ条件じゃないから11位のケーサツチームが繰り上がったんだよ。
「皆さんお待たせしました。選手が
昨年は短距離なダッシュ合戦だったのが学習して無難な始まりになりました」
「去年、500Mくらいで息が上がっている人ばかりでしたねえ。
現地の観客が大盛り上がりで、こちらは
「運動は科学ってことらしいです。理論に基づいた理想的なポーズでペース配分なのですが、それを支える身体作りというのが大事です」
「中盤で登場した教授達がカッコイイポーズなのに遅くて、ビックリでしたね」
「あれ最初後ろに進んでたんですよ、いやマジで」
観客も思い出したのかクスクス笑う人がいる。
「ケーサツは学校の理論に基づいて特訓しているから、速いってことらしいです。あと鍛え上げた身体!です」
「犯人を追い込んで、疲れさせて捕縛だそうなので、2番手以降の方が実は走りやすいみたいです。ドロボウとケーサツってヤツですね」
「じゃあ先頭は犯人ですか。せっかく一番なのにカッコ悪いです」
「ドロボウは・・いや先頭はケーサツ有志のブラックスター、追うケーサツ有志の爆走隊、農業ギルド、市民同盟が先頭グループを早くも形成しています。ペースが若干早いようですが最後まで持つのでしょうか。
その後様子を伺う第二集団が多いです。少し離されて第三集団、おおっとステラのメンバーがいますね。観客に手を振って余裕です。羽根が可愛いです。
その後ろにパラパラといて、仮装しているのばかりでちょっと影響受けていますね。おおっとマスクを放り投げました。これを観客がキャッチ。
投棄はペナルティータイムが付きます。
今日は暖かいですから暑さ対策は必要です。給水所では必ず取るように指導されるんですが、ちゃんと聞いてくれるかなあ」
「飲み物取らない人には強制的に渡すみたいです。水分は大事!ですよ」
「え〜ここで、スポンサーくんのお手製ホットサンドを・・んっま〜!」
「どれどれ、ホント! おいしいっ!」
ずっる〜 ちょうだ〜いって声が掛かって「それではどうぞ」
ズラッとカゴを持った人達がホットサンドと飲み物を配る。
・・かなり大騒ぎ・・
「これは実際に今朝作ったモノだそうで、飲み物はあそこで渡されているのと同じです。身体に吸収しやすい水なんだって。
水に砂糖と塩少々、レモン・・あとは愛情たっぷりって感じしません?」
「するする〜!」
「さあいよいよ第二走者。区間長めの7KMもようやく終わりです。次々と交代していきます」
「あれ何かキョロキョロしていて止まっている人がいますねえ。
どうやら交代しようとする人に文句を言っているようです。
ええっと・・交代間違い?」
「おっとさっそくトラブル発生です。ケーサツ有志チームが色んな部隊からの混成チームだったせいか、チームメイトを間違えたらしいですね」
「えっ! えっとこれか・・。え〜チームが選ばれなかった時に他チームに補欠登録をしておけば有力選手を復活できるというルールですね。
決まりの穴を使って、強力なチームを作ったってとこまでは良かったのにユニフォームがバラバラで、いつも練習をしていた同じユニフォームにタスキを渡したということで、渡した相手が全部違うってことかあ」
ケラケラと大笑い。観客はザワザワ。
ズルして選抜したチームだけどコレで大きく出遅れる。チームユニフォームくらい揃えれば良かったのに、人って視覚に誘導されるからねえ。
気が付いたあの人ってスゴい・・いやチームメイトくらい覚えておこうよ。
こういうケースも想定してあるんだけど・・寄せ集めで今日のためにチームを組んだなら、間違いが起きやすいと普通は思うだろう。
注意したのを無視してバラバラの服のまま参加するとは思わなかったよ。興奮状態だもの。視覚で認識出来るようにチームカラーを揃えてってしてるのにね。
これを伝える手段がないんだよね。給水所や交代場所同士に連絡する手段は置いていないし、一所懸命走っている人達がタスキの色やチーム名を確認したりしないし、混成チームじゃ応援している人達も誰がどのチームかなんて把握できるはずはないんだもの。
じゃあ、次の交代の場所に通知しておこうか。短文だと冗談みたいだから理解出来ないと思う。文章にしておこうね。
「え〜そういうことで、優勝候補だった4チームが脱落。
記録では1区完走で止まっているという状態になりま〜す。
現在トップ争いをしている一団のうち、農業ギルドと市民チームだけとなって、次の一団にシンシアがいるから、子どもチームが上位に入る可能性が出てきました〜って、カテゴリーが違うんでしたっけ」
「そうですよ〜。子どもはもう第10走者ですよ〜」
実況と解説役は2組目で学校のアイドル同好会。学校では昼の放送とか、運動会の案内役とかやってて、アイドルにはならないよって子達。
マジにやるにはキツイ仕事だもの。その分楽しいも大きいんだけど、顔を知られてて、ふらっと出歩くことは出来ないしね。
あっちは、きゃあきゃあが大変だけど、僕は殺気とか何かが飛んでくる。一時期平和だったのに、もうどこ行っても人気なんだよ。
そういう意味で誰かと街歩きは僕もできない。カチンっと防げればカッコいいんだけど、そんな忍者な事できないし。
いきなり
トラブルが無いようにって、想定して準備してきたのにぃ。
今日はこれ以上、もうトラブルはありませんように・・
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大会始まりました。
暖かでそよ風もあるし、観客総員も倍増で順調だって思っていたのに。
次の交代の人達には伝わっているかな。
やっちまったって笑っていると良いんだけど、ズルしたししょうがないって。
かけっこ楽しいよね。まだまだ続くよ〜!
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