635 何か変わったね。

たぶん去年のイベントを今年もしてくれるはずなので、

忙しいのに人員が必要な事をまたオンしてる。

分かったらプンプン丸になるだろうから、イイトコだけ言って

サッサといない方がいいの。だって丸投げだもの。

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 無事村を造った・・ってワケではないけど、お土産はいっぱいある。

 サンプルで獲ったカニと貝、サカナアレコレあって、デッカイ黒光りのアレもいたよって。

 海は繫がっているくせに、大きいとか味が違うとかっていうのをお試しする食事会をみんなでした。

 いっぱいあるから宿の分もあったり、泊まっている人達がゴハンをいっぱい食べたのに試食会にも参加して、おなかパ〜ンさせたりでお祭りみたいだった。

 あっちの昆布こんぶの方が良い出汁だしのお味で、料理がちょっと美味しくなっていたり、アサリが大きくて美味しかったり、新しいサカナが登場すると新しいレシピに挑戦したくなる。


 すぐお披露目ひろめして、料理作ったりしているのは、やりたいもあるけど、これからゴメンネなので、良い食材が得られる場所っていうアピールをしてる。

 行き来はあっという間、飛行の道具で1Hだけだよ、次はひと月後だからよろしくねって。

 魚種は多くて、分かった分かったがやはりその時だけで「何のサカナ?」って聞かれてドギマギしてた。

 この村を最初につくったっていう自信満面な人達が話しについてこられなかったのとか、北の人魚さんたちって大小構わず、それに貝も「さ」って呼んでいたなあってクスリする。僕にも思い返せるものがあったんだね。


 同じように見えるらしいけど、違うサカナで味も違うし、合う料理も変わってくるよって最初にした。見分けは大事なことなので、アミでまとめて獲った時の仕分けはとても大事。だから覚えてなんだし、楽勝って言ったよね(笑)。

 いまだに結構怪しい。漁場を絞っているから大丈夫なだけだし、貝は外観だけで区別が付く人の方が少ない。これからは「先生」って言われちゃうんだし、人魚さんだから知ってて当然って思われているんだもの。がんばれ〜だよ。


 料理作ってえんたけなわしている時にスッといなくなって、研究のお片付けや積み込み、えさの追加とか、ロビンと交代に荷物の積み込みをして、すぐ西に出発。

 着くまでに実験したり、観察データをフムフムしたり、へ〜したり、これからの計画を練ったりする。

 拠点が増えたってだけだけど、極東の平原までの行き来はちょっと遠い、何にもな〜いだったけどお楽しみが出来た。

 すぐに収穫とはならないのは残念だったけど、出来上がっていく過程は楽しみだし、実は出来上がっちゃうと僕があんまり関与できなくなる。

 北の拠点はうまく行きすぎているから、長居したり理由もなく行けない。

 エルクは国だもの。ただの商人ふぜいが遊びに行くのはムリってこと。


 鬼さんとの関係がお仕事だけになったこともある。それでピレーヌやキャッシーにも行きにくくなった。

 実は4日は街を区切ってグルンワルドの店を造った記念日。暦でウズウズしているんだけど、招待どころかお知らせも来ないからいけない。

 記念日はしたのかな。別区域だしアピールという意味でイベントは適当な理由を付けてもやった方が良いと思う。そういうは大事だし、ここは囲われている場所なんだもの。積極的にするべきなんだけどね。

 僕の集合には意味は無かったんだし、それなら解放すべきだよね。


 夜に着いて、納品したときにアンケートを発信した。

 着いたのは早朝。空気に熱があって無事始められて、関心も高いみたいだ。

 スープを各寮にどうぞして、せっせとお昼の用意。パンが焼き上がって道具がシュンシュンと切って、ヌリヌリのせのせ。パンをかぶせておもしのせ。真ん中をスッと切る。いくつかごとカミで包んで、ベル箱にツメツメ。

 その間にデータ、システム分析した方を確認して、日報を読む。

 もう詳細データを読む事はしなくて、分析してくれる。でも日報には大事な事が隠れているから、これは欠かさない。

 チラチラある「アオガミ」は僕のことだろうけど、容赦ようしゃのないって比喩ひゆに使われているみたいだ。何したっけ。


 シルタ商会は、この街ではそれほどでもないけど地方は町村にもれなく店を展開して重要店になっている。僕はそういうつもりではなかったのに、目を付けた人達は仲間を集めて、とても優秀で行動力があった。

 国が荒れなかったのは、この人がそれぞれに十分の物資を「僕らの値段」のまま提供しただけのことで、支援と勘違いされたらしい。

 街では庶民くさい食べ物やモノ、安いものを扱う下級商会って扱いで、本店がやたら目立っているから嫌う人もいたくらいってだけ。


 地方では騒動前に物資を運び込んでモノ不足だったのを解消。地方に来るものは何倍にもなるから、王都で安いのは地方では救済にみえたらしい。

 地方クーデターをそそのかしたのは僕の計画だし、それが荒れないように程度。

 それなのに常設店を作っちゃって、それがもっともっとってなった。

 流通上に大量に在庫のある状態で本体がヤバいになった原因でもあるし、タネが大量に必要とか肥料もクスリもって全部が追い立てられる感じ。

 それも何巡かして、今は落ち着いている。流通問題はまだあるけど冬服を過剰に追加したのもけて、一人勝ちのようになった。

 遅れていたけどって予定通り、冬季報奨金に予定の倍額ちょっとを支給した。


 給金の他に出すところもあるらしいけど、寸志程度。

 人集めに表示する給金が多いけど、控除もいっぱいある朝三暮四ちょうさんぼし

 ドカンと出すところはないし、今回はその倍ってこと。

 これはヒミツってしてて、たくさんお金を持っていることがバレた時の危険性を経験している人達だから漏れない。

 それで貯蓄っていうのが僕らにはできる。雇用者に預ける不安もあるはずなんけど、そういう感じはしない。

 いっぱい利用されて来て雇用主がウソツキという一番危ない存在だった。だまされているというのが分かっているのに他に選択肢がないの。

 それなのに家族やオトモダチまで集めてくれて全面的に信用してくれる。応えなきゃと思う。


 かなり北の場所では冬というものは生死に関わる事なのに、エライ人達や大きな商店や商会がゲームみたいなたくらみをしてきた。

 僕はそれに応じただけで、不要ならって在庫を材料まですっかり買ってあげただけで、とても優しいでしょ。

 秋が長いってことを無視して、モコモコの服を並べても売れる事はなくて、秋にピッタリの服は案外売れた。こよみを信用した人達は長くなった秋を楽しんで、冬を楽しみに出来た。

 そうでない人達はお金持ちがほとんどで、秋早々に買った冬服を秋の終わり頃に古着屋に売って、大商会達も売り先を見つけてキレイサッパリ。店頭を春に変えて大いに売り込んだ。

 冬服がなくてその分空いている衣装ケースを埋めるように、お金持ち達がいっぱい買い物をした。

 それに対抗って事じゃないんだけど、大いに長い冬を楽しんで欲しいから楽しみ方、楽しむための商品がいっぱい。オールドスタイルから新しさを感じるものまでギッチリあって、どれも安い。


 庶民はチャレンジできるわけじゃあないから、秋一色の僕らと冬のもなくなって春の大商店や老舗ってなっていて様子見してた。

 暖かな冬だったなって、春を見せびらかすために闊歩していたのが10月始めまでで確かにいつもの秋よりは暖かだった。

 ところが半ばになってキュッと寒くなったらしい。

 寒さに慣れている庶民達でもブルッちゃう寒さ・・にはならなかった。

 取りあえず買える冬肌着があるし、去年ウチから買った外套がいとうを準備してのかも。

 革製品は早めに出してチェックしておかないと、カビていたり保存用のオイルで臭かったりだからってしたのに、お金持ち達はとっくに仕舞しまっていて、庶民はそういうのも持っていなかった。


 僕らもオーソドックスな皮のしか去年は用意出来なかったけど、だいたいの庶民はボロボロのを寒さに震えながら着るから、僕らのを買った人達は少しだけ暖かに過ごせたんじゃないのかな。

 今年の新作は軽いフワフワの上着に極寒用のなんちゃって毛皮まである上に(原価で買える)金持ち仕様の重くて油臭いコートまである。

 お金持ちに憧れていた人達が多くて、寒さ始めはそればかり売れた。だって丸が2つ少ないよ。(すごい暴利だった)

 これの原価がかなり安いのは知っていて在庫全部買うよって推定原価で買ったんだけど、実は今売っている(これも冬に買い取った)春服の方が原価が高い。


 街にお金持ち服が溢れている変な状況。元々こんな弱国に高い、ホンモノが来るわけなくて、三流品で十分って元売り商会がボロ儲けしてきた。

 ホンモノなら極寒でも暖かいんだけど、安いモーモー毛皮じゃ油臭いだけ。

 冬が本格化してきて、コレじゃ寒いし重いって、またまたお店に来てくれた時にはケバかった店がスッキリしてるの。

 ちょっと合わせてみた服がヌクヌクで軽いし、今度はかなり細かくサイズがあって家でガマンさせていた子どものサイズまである。

 安いし、いっぱい買えて子どものもある。喜んでくれる姿を想像してホクホクのところ「こちらお忘れですよ」って着てきた服を渡される。

 重〜い、デカ〜いって「着ていないコートって重く感じるものですよ」とは言ってくれるんだけど、買った極寒仕様は小さくて軽いよねえ。


 1周年をパーリーにして練り周るイベントにしたのが9月末。

 店にカンバンがないし、中は薄暗いし、重い扉は何のためって店だったのを大改装した。周りに合わせて暗くしましょうってことを僕がするわけない。

 丸見えのデッカイガラス。明るい店。店員服も変えた。

 イベントは商品紹介丸出しで「冬が来るよ」って言い回った。

 需要は掘り起こすものだって、ちっとも売れないのが倉庫にいっぱいあるのに更に倍追加した。他の商会から冬服の強気買い付けも指示を入れてたし、シルタの人達は正気を疑ったとか、ダメだこりゃだったのかな。


 イベントやった後もポツポツで、キュッと冷えた日からはお客が殺到するようになった。というのは売上げと定置記録している気温や湿度、雨や風データと合わせれば分かる。

 去年いっぱい売れたから仕入れを多くしたんだろうけど、暖冬だって思って(変化を拒絶して)中には僕(聖国)をつぶそうなんて画策かくさくする。

 在庫抱えたら、新しいものは入らないワケで仕入れ値で売れるなら飛びつく。

 でもそうしても春は来なくて、寒くなって運転資金というか当座資金確保のために春の服も売って生地や革や小物もで倉庫がスッカラカン。

 原価の回収は出来たけど、何か仕入れないと商売できないし。

 季節に振り回されるってこと、タマにあるよねえ。


 アレにはもう一つ目的があって、周知されていない選挙を認識させるってことと、それをする役所の人達の方を盛り上げる意味もあった。

 もう立候補者がそろって、秋に見た選挙戦っていう平和な戦いをしてる。

 無関心だと大変なことになるってウワサを流して、それぞれの主張をまとめたニュースペーパーを安く売っている。タダだと良く見ないでしょ。

 根幹は変わらないけど、選出された人次第で隣国との争いをしたり、また貴族を作ったりして、増税があるかもってあせらせたよ。

 今の何となくいいを維持して、良い方に進んでくれるためにも人を見定めていかないといけないし、その後も観察が必要だよ。

 そのためには伝えてくれる組織作り、説明を代行してくれるニュース紙が重要ってセットで意識を植え込んでいる。


 ここではシナリオ通りにしていて、議会を作って政府を作って、それから首長を決める。

 今は議員を選出することをしてて、選ばれたら議員さんをケンシュウ。

 それから政府を作って政治をしてもらう。

 他の国のようにエライ人が議員をして、当然のように特定の人が世襲でしてくれるのは勉強のノウハウもあるし、今までは良かったんだけど、アレって優秀かどうか関係ないし、権力闘争とかしちゃって腐敗するんだよね。

 まだそういう学校(それ自体ないし)で学ぶことが出来ないから、役人さんたちにカリキュラムを渡して一緒にケンシュウしてもらう。


 何かみんな勘違いしているみたいだけど、首長はトップってことじゃないの。

 決定権は持っているけど、それが違うって分かったならノーはできる。

 実際にやるのは役人達なんだから、アホウだったら付き合う必要は無くて解任させちゃってもいい。

 市民の代弁者なんだから、よく勉強して協力してより良くするようにしてね。

 まあそういうことが最初の章、それからアチコチに散りばめてある。

 これで終わりじゃないの。全部初めての事で僕のマニュアルも理論上だし、修正しながらやっていこうね。


 チラッと見て、シナリオやマニュアル調整くらいしか僕のやることはない。

 いても鬱陶うっとうしいって思うだろうから「差し入れで〜す♡」って、オベント(フワフワパン、スープ付き)をウケが良かったフリフリ服でお届けする。

 だいじょぶって分かっている何かをもらう時だけはみんなニコニコする。

 お仕事が順調に進んでいれば、報奨金もらったばかりだろうからね。

 今までの重税が激減して、去年から街の人達に余裕あるはずだけど、雇用者が浮いた税の分の還元を十分していないという問題はある。

 それを取り締まる組織がまだないけど、条件の良いところに動くことで調整されていくかなと、まず役所が率先してすることで追随ついずいうながすってワケ。

 今選挙で目立っているしね。


 この国とか隣の国とかが安定してくれないとせっかく取得(だまし取った)した土地に公然と人を集められない。

 海辺地区の引き込みムリそうだしダメならイイヤにするか、ドナドナして農場で働かせるでも良いかもしれない。

 海にビビってる漁民じゃ使えないんだから働き口を強制でも作ってやれば、気持ちは後から付いてくる。

 今までのボクならそう。鳴かないトリを鳴かせることをしたけど、それももうしない。誘いに乗りやすい状況にして、それでも何もしないならもういい。

 らしは効かないみたいだし、気持ちが分かんないんだからお世話とかはしない。勝手に住み着いた人達に先住権を主張させたりはしないんだよ。


 シルタの正式採用は僕が直接してて、前の時はゴソッと不採用にした。

 それがヒモ付きだったり犯罪者だったりって、すぐに分かってこういうのはダメだよってしたり、臨時政府に引き渡したりね。うん採用はしない。

 心情的に助けたい人もいるだろうけど、お仕事なんだからしがらみがあるのは要らない。それでも人数は結構いたから、その人達が現地で採用してになって、全体ではかなりの人数になっていると思う。

 大きい商会は人の多いところにしかないし、全国展開しているのはないの。

 地方は行商人のカモみたいだったし、運送の手間をオンしないのは鬼さん達がお空から配送をしてくれるからで、小さい村にまでお店ができてる。いつの間にか周辺国にも入り込んでいるそうな。僕に国境線とか関係ないから〜


 忍者さん達の拠点があるところにも繫がって、ニュースペーパーをもらったり、印刷してくれたりらしい。協力って美しいよねえ。

 配送先が増えた事の対策ってほどのこともないけど、今は着陸してってことはあんまりしない。増えた小口をいちいちコンチハする時間がモッタイナイでしょ。

 期日と時間を決めてあって、道具制御でポンポン投下していく。天気の良くない時はナシで違うお仕事をすればいいし。

 濡れてマズいものもあるし、フワフワと降りていくから重りの調整とかしてる。

 配送の箇所は増えたけど、時間はむしろ短縮してるよ。


 まあそう。鬼さん達も一緒になって、新素材提供とか省力化の会社みたいなことをしてる。服も基本コレクションを送り付けるだけだし、農業を道具化したけど、そこで食べる分、造る分だけ。農作物は街の周辺で生産するようになったしね。

 手作業で土と触れ合うとかサカナ養殖もそういう目的にシフト。

 効率に走るのは知っていたけど、それでも触れ合いをいっぱいすれば、交流を求めていたんだしニンゲンに混ざるって思っているよ。

 地域の地位を回復して、このまま交流して世代が進めば本当の意味でトモダチになれる。安全を確保しつつ着実にしようねってしたんだけど、効率をし出した。

 純粋に争う「運動会」「スポーツ大会」は好きみたいだけど、個々を意識しない人達には、そこで生まれる友情的なのは要らないのかなあ。


 僕がキライだから道具にしたわけではないようだけど、やらせられるだけにするなら手伝わない。

 イベントもやる意義は理解しているけど、自分達がやる必要はないからセットを揃えてパートを配置すればいい・・ってそうだけど、そうじゃない。

 関わる事は大切って伝わったと思っていたけどね。

 お祭りしてイベントして、楽しそうだったから大丈夫って思ったんだよ。

 集合を掛けてベッタリ付いていたナゾの言い伝えを完了にしたら、ファジーがステキだったのに効率を求める人達になっちゃった。

 お仕事してくれるし最初のキッカケ通りだから、それでいいはずなんだけど、僕が面白くないんだよ。

 やってしたらやってくれるし、イベントも積極的にみえるし楽しそうにしてる。


 それでも強制はよくないから、どうしたいってアンケート(心理学テスト)で潜在意識に聞く。

 僕が効率を求めるのは、触れ合い時間を増やすためだもの。それもいらないにしてお仕事をするんじゃ、本末転倒なんだよ。

 言うのは簡単だけど、それじゃ何にもならない。記念日はセールスアクションとしては都合が良いけれど、やるなら自分達のためであって欲しい。

 1年頑張ったね。やっとかめって笑い合って欲しいんだよ。

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やっとかめ=久し振りって意味で、可愛い言葉でしょ。

僕が欲しくても得られないモノをすぐ手放そうとするのは何でなの。

エラそうで命令ばかりで、都合の悪いこともズケズケだからだろうけど

じゃあって代わりにしてくれる人はいないの。

嫌われるようなことを率先してしてくれる人はいないよね。

寄り合わないんなら、もういいんじゃないにするよ。

えっと、また見てね。

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