628 モヤモヤはお仕事で解消する。

スキスキを何万個も作ったのは、どれかが当たるかなあという

数打ちゃ当たるってことをやっただけで結果は散々だったけどあきめはできた。

初めて会った人魚さん達に好ましい気持ちがあったのは知っている。

あれは苦境から助けたっていう感謝ってだけだもの。

結局むなしい気持ちになったけど、やらなければ良かったとは思わないよ。

一方的な、あさましい想いだけど、これっぽっちもウソはないんだよ。

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 今日からはお金造りをする。もちろん金策ってことじゃなくてリアルのお金。

 とはいえ硬貨は出来ているのをもらってきたし、紙幣も検品が終わっている。

 キラキラはくや手触りや耐久性も向上、印刷の凹凸感、透かしもズルしてない。謎の人物登場とかちょっと向上させた新通貨がこれから登場する。

 もちろん今までのも使えるけど消えちゃった国ばかりだし、保有していた紙幣はファイアーもした。過剰な通貨の信用保証なんかできないよ。


 でもこのままじゃお金ではなくて、ただのキレイなカミがたくさんあるだけで、それ以上の価値なんかない。

 これに価値をペタリする信用は実はまだなくて、今は雰囲気で勘違いさせてる。

 意味深なナゾの人物たちはここ一帯の歴史を学ばないと会えないから勉強しようねって含みやキレイな印刷、僕らの商品やサービスに生活向上があって評価されて、始めて通貨になる。

 普通なら国がすごいだろってするものなんだけど、肝心のそれっぽいのが用意出来なかった。

 発行は各領と思ったけど保証する資金がない。よくまあ食い潰したもので面倒な関税とか各種税のせいで、経済が冷え込んでいるのに宮殿はとても下品なお金の使い方をしてた。

 貴族が旅行して贅沢ぜいたくにお金を使うのが責務とかかたっちゃうけど、そのお金は貴族にだけ還元されるから、地域がうるおうことはないの。

 庶民の生活が変わらないどころか、それを見て張り合おうとするから、また新しい税ができる。


 認証は巫女みこの奇跡があって、お金となるということにしている。

 実はあのひとつひとつが道具って事で、認証と言っているけど、実は道具作りと同じことをしている。

 製造する前の精霊石の粉々にして、認証という石に直接命令を送れるプログラムを巫女能力で伝えれば、お金になる。新しいのは石を大量に含有しているから、全部に行きどどかせるのには時間が掛かることになるんだよ。

 それもあって巫女達にはチカラを強めて持続出来る体力も要るので、とっても健康でいて欲しいってだけで優しさはないのって、誤解はしないか。

 今のところ主要な収入源って事だもの。国の顔(国主達)が太り過ぎで幻覚が見えているようじゃヤバいでしょ。


 よく体調を崩すって聞くし、デブのお世話係がいい加減イヤだったよね。

 あの人達って、お尻を拭けないんだよ。しかもしゃがむ事も出来ない。座るのに苦労するから、間に合わないってオムツはかされている。

 おなかのお肉がちょっと付いただけでしゃがめなくなるみたいで、おじさん達がコロンてしてた。

 でも、力士りきしって人達はしゃがめる。すっごいデブちんなのに身体がフニャッと出来て、カッコいい。西には「スモウレスラー」ステキって紹介してる。

 オーガにムキムキさせるのも良いし、こういうカッコいいデブちんもイイな。

 でも希望なだけ、ちっともムキムキしてくれないのは、僕に好かれたくなんかないって事なのかもね。

 もう無理矢理出来そうな人達はいなくて、いちおう従ってくれる鬼さん達は南に来たかっただけって知ってるもの。

 利用するだけの関係に感情を求めたりしない。


 商会のある国でも春になって経済が活性化する。そうなると不足するのが物資で、何を仲介に取引するかってところ。

 去年の一等地争奪戦では今までのカオスなお金ではなく、辺境地で流通している新通貨での決済を求めた。

 いち早く通貨を確保したことで、頂点ではなく中腹での価格での購入が出来たと思っているのだろうけど、想定してた50倍は僕にないはずの良心が呵責かしゃくする。

 それでも20倍だったもの。この資金を加えて反対に激下がりしていた海側の土地をゴッソリ確保することができた。

 残った土地もそのまま住んでいいし、建て替えるってして、それを聞いた人も釣られていって、マダラ抜けが消滅。

 過半数を超えた連続している土地を僕のにした。


 それで、いくつか内陸側も手に入れる事になってるのは、買い進めている事を聞いた所有者がヒモだらけになっている土地を売りたいって言ってきたから。

 あっちの方は、よく分からない複雑な登記、もっとよく分からない地元のアレコレが面倒で、何かというと寄付とか行ったことのない宴会費とかをせびりに来るのがイヤって、そうだよねヒドイよね。

 もしからんでくるのなら、徹底的にホジホジする。だいたいのネタは抑えてあるから、あとは理由があった方がいい。あくまでも僕らは被害者スタンス。

 可哀想な僕らが、がんばって勝ち取るって演出をする。いつの間にか悪役が退場しているんだけど、それはいい事だから気にしない。

 そうやって人気を勝ち取っていく。裏でダーティな事があっても、それを付け替えちゃえば整合性は取れるんだよ。


 もう好かれようとは思わないから、スパッスパッと切り分け。

 忍者な人達をコマのように使って能力を最大限に活用する。

 そうすれば、安全を確保できるし、協力者をあちこちに配置すれば、もうキケンな事はないの。

 忍者さん達って優しいから手加減をしてる。そうすると原因が隠れちゃうし、不幸だって顔をして悪い事をする。

 そういうのは破滅する時に周りを大いに巻き込んでいくんだから、ムリって思ったら終わりにしないと、こっちにダメージが来るんだよ。


 良い気持ちや決意というのは、そういう環境で育って来なかった人には、雰囲気に流されただけの、ひとときの揺らぎなだけだもの。僕がよく知っているマイナスの感情の方を優先していたら裏切られることもなかったのかな。

 詐欺師さぎしは好意より危機感を常に持つべきだったのかもね。

 僕は国家連合という相互信用を作って、新しい通貨を浸透させようとした。聖国で出来たようなことがことごとく失敗している。

 あの人達のハリボテな決意を信じちゃったのはどうしてかなあ。


 新通貨は爆弾を抱えたようなもので、ブレーキになるような要因は排除したい。

 持ちかけた5大国は、あのままではどっちにしてもダメだったような気がする。旧貨幣一掃ってだけだと、今までしてきたことで信用がないの。

 だから気分をあげて人気回復して勢いで盛り上げようってしたんだよ。実力はあるって分かっている。

 僕が突っついた程度で倒れちゃう政府ならどっちにしてもダメだっただろう。重要な位置にいた人がアレだもの。

 国という保証の後ろ盾が怪しい、そのもの自体に価値が無い。小汚いごちゃ混ぜ貨幣には不信感を抱いたら、もう続けて使うことなんか出来なくなる。

 勢力の強いところがアチコチつぶれて混乱したままで放置されていて、早々にヤ〜メタしたところにだけ物資が入るって状況だった。


 そこでは細々と生活が始まっていて、使われているのが新しい生活を明示するようなキレイな通貨。まだ日々の生活くらいだから、一番か二番目の少額の紙幣くらいで十分だけど、これから商売が元に戻って、さらにもっとになるときには通貨の供給が足りなくなる。蓄財が出来るようになった時には、高額紙幣が当たり前になっているってわけ。

 その前に仮の政府と交渉しておいて、正式に政府が始まったら通貨発行のお仕事をもらう予定にしてる。

 臨海所領では、それぞれがそこまで大きくなるのはずっと先。人口が少ないし、ひとつにまとまっているとは言い難い。その前に一騒動ありそうだもの。


 今回から、どっちにも透かしが入っていて、薄くするのと厚くする両方の技術をしてボンヤリだったのがハッキリみえるようになった。

 凸版凹版、キラリする印刷、傾けると浮き出る文字、色が変わるとか、今回加えたものもちょっとある。

 そんなことをしなくても、道具とも言える通貨はそれだけで認識できる特別なモノだし、他にも隠し機能があるんだけど、みんなにはまだナイショ。

 経理やレジシステムと連動していたり、どういう風に渡り歩いたって分かるって事は絶対に秘密。


 通貨の納品は僕がした。

 やっぱりただの印刷物とお金の違いは大きいし、お金に変わるところが感動的ってことと、これって逆もあるんだよなって勝手に思い込んでくれないかなあと。

 もちろんそんなことはないよ。たぶんね。

 もう過剰な評価はしないし積み上げてくれた旧貨幣って、クズ過ぎて鋳つぶしても使い道がないから精錬からし直さないとムリ。

 ふと考えてみたら、ごちゃ混ぜ通貨を保証してくれる団体はなかったってことだよなって、通貨の保証をするのが当たり前過ぎて心配し過ぎちゃった。

 でもこれからは自分達が保証する立場だよって、なんちゃら国の政府って箔でしておいた。造ったからって、こっちにお鉢を回されたらたまんないでしょ。


 僕らの拠点もそろそろ大口さんも来そうだもの。どこが変わったか全部の正解者には今なら先着順でプレゼントがあるよ。

 今まではクローネでお買い物だったから、リアルお金はイベントの時に見たくらいで、新しく増えた人達も僕らの従業員だし、お金を見る機会が少なかった。

 これからは行商人もいっぱい来るようになるから、お金はよく見ておいてくれた方が良い。サンプルって書いてあるお金をそれぞれ何十組か置いておいた。

 ご褒美ほうびでしっかり見てくれるだろう。

 ウチのトコは他所よそから仕入れてる近隣のウメ農家くらいでこっちもリアル取引ではないの。

 始まりの時は買い物に来てくれる人がいたから、リアルお金があったんだけど、アレってばっちいからヤなんだよ。

 被災してからは、あっちとははなしたしね。


 うんそう。保証の心配しなくても大丈夫って思ったら、急に安心になって臨海所領にもそれぞれの領名を箔で入れた。

 発行数は圧倒的に僕らの所が多いけど、それは商売が大きいことと住民がダントツだからで、お隣の街が加わったことも大きい。

 役人達を全員集合させて、首長に「もうやるしかない」って奮起を期待するっていう台本を渡して演説。

 みんなの見ている前で認証をした。

 コチョコチョと暗躍するようなら領の障害になるってことで、確実に給金に響いてくる。通貨発行という重責を感じて、これで覚悟が決まったと思いたい。

 ウチが保証の任を負わないってことで、かなり気楽になった。


 その後の久し振りの聖国は係官だけ拾って、各国に行って認証。

 係官をぽいっとして次々に回った。

 もちろん発行元はそれぞれの国や地域ってことで、しっかり名前が入っている。

 人物ははるか過去の有名人。建物とか有名な場所とかは偽造かどうかの判断が付かないけど、人物は不思議と違うって分かる。

 次回とかに自国の人物や建物を使いたかったら、版の作成費も追加で出してね。


 僕の登場で何かピリッとしたけど、知らんぷりした。

 どうせ寄ってこないし、かまってちゃんに時間取られるのも困る。

 あとは係官に聞いてって次。係官の回収の話はしていないけど、ちゃんと考えてあるよね。僕はしないよ。

 とにかく聖国圏には小っさい国が多くて、イチイチお茶飲んでいたら、時間が掛かっちゃう。ハイ次ってしていく。

 ものすごく大量なんだけど、これでも需要の一部なので何度か来ないといけない。


 5年で古いのが使えなくなるから、新造通貨に全交換ってことにウッカリなってて、それで隠し資金があっちこっちからいっぱい出てくるだろうから交換しても通貨不足は起きないはず。

 といっても、もう通貨の保証は各国なんだから、ザルな管理は自らの首を絞めるだけで同数か、通貨の流通量を増やしたいなら相応の証明を出してねにした。

 隠れて(隠していた)資金は、不正発行のニオイがプンプンしているもの。

 今回はしっかり隠れたお金まで探して出してねになってる。

 全取っ替えは大変だろうけど結果的にはウヤムヤ資金はなくなって、一応クリーンということにはなる。

 国力から見て多ければ減らすし、少ないって事はあんまり無いだろうけど、その時は足すね。


 国が自ら調整するに任せるには調べて分かったこととか、スポーツ大会のこととか、いまだに奴隷どれいを解放しないとかあって、信用できないんだよね。

 かなりズルしている国もありそうでしょ。それでずっと通貨の信用確保をどうしようって思っていたけど、各国がそれぞれ請け負うのなら気にしなくても大丈夫。

 ・・とはならないの。調整をしても見張りくらいは必要かなあと。

 大使館ってするには、勉強不足で情報不足に、経験も人材も不足してる。

 チマチマするのは多すぎて難しいから国単位の金貸しをして、お金の流通量を操作するってことを全部でする構想。


 聖国圏だけじゃなく通貨を使っている国々までまとめて、大きな財布ってことにしてお金の流れを監視して物価を見張る。

 見張るだけね。どう動いているのかをシステムで把握して、コラ〜したり、ガンバレってする。やるのはあくまでもそれぞれだけど、手を貸してっていうのもこれから出来るように変えていく。

 聖国は口は出すけど、手をあんまり出さないのは今まで通り。

 みんなっていう便利な言葉で全部の安定をするの。

 そしてそれは他の通貨圏も巻き込んでぜ〜んぶでする。


 世界平和ってことでもない。戦いが過激にならなければいいし、多すぎる国をいくつかまとめたいのもある。でも血を流すとかこわすようなことは止めてね。

 小さすぎる国では出来る事が少ないから、ある程度の大きさは必要なので、ココらへんを1つにしようねもこれから出てくるかもね。

 というか国って必要なのかもよく分からないんだけど、それを言ったらややこしくなるから、別の機会でなんかしようかな。


 このお届けってポツポツある国っぽいトコとか、綿花や麻を作ってもらっている南の方とかもある。

 今までは取りに来てだけだったけど、全取っ替えは僕の都合みたいなモノだしって、全納品した。来てもらうのも面倒くさいんだもの。

 近いとこの方は取りにこ〜いで済ませられるかもだし、量が多い。

 一方の通貨も大量に要るせいで、原紙生産が大変。

 早回しして、生産地を豊かにし過ぎるのもバランスが悪いし。

 まだ猶予ゆうよはあるし育つまで、ちょっと待ってて。

 印刷の方はアイドルグッズだって必要なんだから、従事者が増やせないから増産というのも簡単にはできないの。原紙が来たのが冬なので、これでもムリをしてる。

 原料は当分先なので、しばらくはなし。落ち着いて他のこと出来るかな。


 旧通貨は予想以上ありそうで、約束の「交換したら鋳つぶす」ってことを(ワザと)サボっていたらしい。あまりにもポロポロ出てきそうだから、早々に国を評価して余剰分は受け付けないにした方が良さそう。埋蔵金のお世話とか大変だもの。

 交換が終わったら「もう終わり」ってする。時間があってもゴネていたら大変なことになるよっていうのはほのめかすだけ。

 旧貨幣を一番持ってそうな連邦の洗い出しがたぶん一番早くて、評価はもう出てて、やっぱりかなり過剰になっているのは、国の評価が下がったこともある。


 こういうとても大事な約束も守れないから、もうお任せはしない。

 大きい国ほどロスは多くなって、それは貴族の数に比例している。小さくて弱い国は周りから観察されている意識がたぶんあるから不正量は少ないし、逆に通貨の必要量がかなり足りない。たぶん運搬していた国に中抜きされている。

 きっとそれの伝達ミスで処分をしなかったっていうとか、間違いだとかいうだろうけど、大国に経済の専門家は必ずいるし、専門の部門があることを知ってる。

 経済の理論とちょっとだけ空想がはいった現状をセットにして、お届けする。

 あなたの国のお金の総量はこれで〜すって。

 それまでに庶民や市場の貨幣の更新をあおって進める。

 ゆったりたかくくってノンビリしている安全圏のお金持ち達は事の重要性を軽く考えている。

 交換のことを誰にもウワサしなくなった頃で、きっと混乱は起きないよ。

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目論見や理由が後から出来たってことはナイショ。

お友達の先見ぶりにものすごく驚いていて、とっても感謝をしてる。

大騒ぎしてオタオタしてくれる庶民が落ち着いちゃうと

とっても冷静になれるし、騒ぐことはできないって雰囲気になるの。

このたくらみが成功するために、次回で全納にしたい。ガンバレ〜

僕もガンバルから、また見てね。

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