名前からして
6ラウンド目、私の2手目は予定通り増員。ついでの小進歩カードは、1木払って『牧人の杖』。効果は、4マス以上の柵を作ったときに羊さんを2匹もらえる。これで手持ちの木材がすっからかんになったので、また集め直さないとなぁ。
甘菜ちゃんは3木材。
石積君は、授業で『生け垣管理人』を出してきた。効果は、柵のアクションを使うたびに柵の3本は無料になるというもの。んー、それ、ドラフトで見たときに嫌なカードだなと思ったんだよね。石積君に回っちゃってたか。
それにしても、前にやったときもそうだったけど、本当たくさんカード出してくる人だな。私なんて、職業はまだ木こり1枚しか出してないのに。
7ラウンド目。めくられたカードは石。ストックから1石を置きつつ、石積君が言う。
「移動キッチンで1飯ね」
1飯を持って行く石積君。だんだん、移動キッチンがラウンド開始の合図みたいに聞こえてきた。
さて、スタプレは私が継続。初手はどうしよう。このラウンドは収穫なんだけど、飯は部屋と厩に飼ってる羊さん3匹を食べれば足りる。でもそれじゃ繁殖させられないから、食べるにしても2匹は残したい。
アグリコラでは、収穫時の最後に同じ種類の家畜が2匹以上いれば、繁殖して1匹増えるというルールがある。これは飯の支払いのタイミングの後なので、繁殖させたければ家畜を食べた結果1匹以下になってしまわないよう、注意する必要がある。
ちなみに、4匹いても2匹増えるわけではないらしい。なんでだよ。もうちょっと種付け頑張って。
また羊さんが3匹溜まってるけど、今取る必要ある? いや、待てよ。思い出した。確か、さっき出した『
羊さんを1匹食べて2飯。漁に3飯あるから、最悪市場の羊さん3匹をどうにかされても漁の3飯で合計6飯になって、羊さんは増えるはず。よし。セーフティネットはバッチリだ。
「4木材だけど5木材ね」
いや、本当木こり強いな。これで2葦取ったらまた増築できるじゃん。
「スタプレ取ります。2木払って『突き鋤』出しますね。カードの上に畑タイルを2枚置いて、畑に行ったときにカードの上から1枚取って追加で耕せます」
あ、甘菜ちゃんにスタプレ取られちった。2葦溜まるの次のラウンドだけど、甘菜ちゃんに取られちゃうかも。
石積君は3木材と、地質学者で1レンガ。資材めっちゃ溜め込んでる。あんなにレンガあるのに、まだかまども調理場も取らないんだ。さすがに移動キッチンだけで最後まで食べるのは無理だから、どっかで取るんだろうけど。
ここで私は羊さん3匹。もう我慢できんかった。収容できないので、かまどダイレクトで6飯。ごめんね羊さん。おいしくいただくから成仏しておくれ。
甘菜ちゃんは増員。1木払って『掘り返しシャベル』。効果は、植えた作物を上から取って空いている畑に移動させられるというもの。結果、一度にたくさんの作物を収穫できるんだけど、本当にそんなことして収穫量って増えるもんなんだろうか。私、農業に詳しくないからわかんない。
「僕は柵を引くね。14木材あるけど、3木材だけを使って、生け垣管理人の効果で6本柵を引くよ」
「ええ……14木材もあって3木材しか使わないの? 石積君てどケチなの?」
「そんなんだからそんななんだよ、お兄ちゃん」
「……」
「ま、石積君がどケチでもなんでもいいけど。私は授業で『調教師』出すね。効果は、家1軒に家畜は1匹しか飼えないところを、1部屋につき1匹飼えるようになる、でいいんだよね?」
「うん。あと、家畜の種類が違ってても大丈夫だよ」
「あ、ついでに木か小麦のどっちかもらえるから、小麦もらっとくね」
これで7ラウンド目も終了して、収穫フェイズ。今回の飯の支払いは余裕だった。調教師のおかげで、羊さんも3匹から4匹に増えたしね。調教師を出した理由はそれだけじゃないんだけど。
8ラウンド目。めくられたカードは猪。でも豚の方が言いやすいからつい豚さんて呼んじゃう。ぶひぶひ。
移動キッチン以下略の後、1番手の甘菜ちゃんは2葦。うーん。やっぱ2葦か。しばらくは3人でやっていくしかないか。下手すると最後まで3人のままかも。それは避けたいなぁ。
2番手の石積君は6木4葦払って2軒増築。うん、だからさっき柵引いたとき、6木材残すのはわかってたんだよね。でも11木材も残す理由がわからなかった。ここから2人増員するから小進歩で木使うってことなんだろうけど、5木材は残し過ぎじゃない?
3番手の私は、例によって3木材だけど4木材。
甘菜ちゃんの2手目は畑。突き鋤からタイルを1枚取って、一気に畑2枚。
石積君は増員。1木払って『手押し鋤』。効果は、5ラウンド先に畑タイルを置いて、そのラウンドが来たらその畑を耕せる。存在しない15ラウンドのために、間違えて10ラウンドに出してしまえば良かったのに。
私は例によって2木材だけど3木材。木こりって実際使ってみると、カードの説明文以上に強い、というよりもえげつない効果だなと思った。普通なら、3木材ならともかく2木材は取るのに1手使いたくない。だから4木材になるのを待って取りたいところだけど、木こりを使ってると2木材でも3木材になるから、1手使って取りに行く動機が出来る。すると結果として場の木材が枯渇して、他のプレイヤーは木材の調達に困ることになる。
「これ、木が辛くなりそう……」
とは、甘菜ちゃんの弁。対戦相手が苦しんでいる顔を見るのは、バドミントンでもアグリコラでも気分が良い。ただ、石積君は生け垣管理人で柵の木材を軽減できるから、そこまで辛くはなさそうなんだよね。それが私にはいまいち面白くない。
甘菜ちゃんの3手目は日雇い。お、久々に季節労働者の出番だね。2飯と野菜ゲット。次のラウンドに植えるつもりかな?
「僕の手番はもう終わってるから、後は織木さんで終わりだね」
あ、そうか、このラウンドは石積君だけ2人だったから、私で終わりか。うーん、どうしようかな。資材でおいしそうなのは5レンガなんだけど、当面レンガなんて使う予定ないしなぁ。初プレイのときはたくさんあるからって4葦取っちゃって、使い道に困ってたし。
じゃあここはスタプレかな。出す小進歩はどっちにしよう。
『池の小屋』は、コスト1木、この後3ラウンドに渡って1飯もらえて、ついでに1点付いてる優良カード。出す条件がちょうど職業2枚のとき限定だから、今出すにはちょうど良い。
でも、この後やろうとしてることを考えたら、こっちのカードの方が良いと思うんだよね。職業2枚の条件もクリアしてるし。ごめんね、池の小屋。後でちゃんと出番は作ってやるから、今はこっちを優先させておくれ。
だってこのカード、名前からして私に使って欲しいって言ってるみたいなんだもん。
「スタプレ取るよ。出す小進歩は、2木払って『
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