第2話 カースト



   いつだって僕らは冗談でしかない

       なにも怖くない












「おい圭太ぁ!!テメェなんだよその服!ダッサwwww」


「マジでキモいわ、髪もボサボサ、変なメガネ、インキャすぎwww」


「こんなやつとバイトも大学も一緒とかマジでツイてないわーー!!」


「テメェさっさと着替えてレジ行けよ!

俺達裏でサボっとくから店長来たらすぐ伝えに来い!」


村上と小山は圭太に散々な罵声を浴びせた後、

店の裏へと消えていった。


「、、、、すみません。」


圭太はなにも言い返せないまま静かに

コンビニの制服に腕を通しレジへ向かった。





冬月圭太19才

村上と小山と同じ市内の大学に通っている。

中学、高校と根暗な性格から

ずっと長い間イジメに遭っていたが大学では

"自分を変えたい" と思い "逃げるように"

地元の山形県から出てきた。


しかし圭太を待っていたのは厳しい現実。

田舎者は全く相手にされず根暗な性格は簡単には変わる事はなかった。

同じ学部に通う村上と小山にも当然目をつけられ、精神的、身体的なイジメを受けている。




「あ、そーいえば聞いたか村上。

俺らの大学の女が2日前に殺されたろ?

あーっと名前なんだっけ、あー、、、あっ!

伊東茜だ伊東茜!」


「あぁ、経済学部の巨乳ちゃんだろ?

あれは死んで惜しかったなぁぁ絶対ヤレた。」


「その伊東茜、実は中学と高校あのクソ圭太と同じだったみたいで、周りの連中と混ざって圭太の事イジメてたらしいぜ」


「まじ?まぁあいつ気持ち悪いもんな。声も小せぇし雰囲気というか存在自体が気持ち悪い。そりゃイジメられるわwwww」


「しかも刑事が前2人大学に聞き込み来てただろ?なんかその時に伊東茜の友達とかに話聞いてたみたいで、圭太も地元一緒だから色々聞かれたみたいだぜ。」


「まぁ俺らには関係無ないっしょー

あーー早く帰りてぇぇ。今日多分店長来なさそうだから圭太にずっとレジ任せとこうぜ!」




2人はその後も談笑を続けた。

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