2-2
「――あにゃ?」
思わず声が
丸太小屋の真横に、小さな小屋が出来ていた。
――なんだか
僕はその予感を確かめるため、増設された小屋へと足を進めた。
「……あっにゃあ……」
「――おい、人ん
いつの間にか丸太小屋の入口に立っていたのは、この家の
名前の通り全身が黒毛なのに、手足の先っちょだけ
はてな島で『変わり者のソックス』と言えば有名だ。
「なんだよ、欲しくてもやらねーぞ。俺の卵かけご飯」
「ソックス。この子はアズキばあちゃんの鶏……」
「鶏にアズキなんて名前は書いてなかったぞ。だから、俺の卵焼きだ」
確かにその通りだけどさ。
こりゃあ、話が
「ところで、マメ、何しに来たの?」
「ああ、明日ね『ころころマーケット』があるから、教えてあげようと思って」
「え!」
本日出来上がった新聞を手渡すと、ソックスの垂れた黒目がキラキラと
『ころころマーケット』とは。
僕たちの北側はとかい島だけど、それ以外の
海岸線のごみ拾いボランティアが、ある
みんなは、はてな島では見たことない物体を
――え? 使い道??
みんな家の中に飾り物として並べたり、束ねてオブジェを作ったり、小さい物は頭に
特に「透明の筒」が人気で、先端が細いものの、水が
僕たちの島の容器と言ったら、木材か瓶だからね。
で、ソックスは
その謎の物体を使っては、色々と発明品を作っているのだ。
はてな新聞堂に
この前は、透明の筒を
いつか自分も乗れる様な空飛ぶ乗り物を作って、壁を越えるのが発明家ソックスの夢なんだそう。
だから、夢の道具の手に入る『ころころマーケット』は、ソックスにとって宝の山なのだ。
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