2-10
じりじりと僕との
距離が一歩一歩近づくたびに、僕の全身からぶわっと
「にゃ、にゃ……」
ど、どうしよう。
頭をフル回転して、この
それはトサカが赤くて短い、体毛が白く、くちばしが黄色い物体で。
「に、に、に、にわにわにわ、にわとり!?」
そう、それはアズキばあちゃん家の、もう1羽の
コッコッコと、大ピンチの僕とはうらはらに、のんびり教会の
さっき、ミケランジェロさんに鶏を探すのば僕の仕事じゃない、と言われたばっかりだが、鶏の方から僕の目の前に現れたのなら、話は別だ。
捕まえなければ!!
すると、僕の
このピンチから脱出する事と同時進行で、鶏を捕まえる事まで考えなくちゃいけなくなった。
そんな
考え過ぎて、グルグル、ガタガタ、ゴトンゴトン、ギコギコと、もはや頭ン中から出る音では無い音がしていた。
…………とりたい?
ピンポン♪ と頭ン中に、
取りたい。
そうだ、僕は、鶏を取りたいんだ!!
そのためには、この
しかも牧草が
考えている
僕は捨て身で行く事にした。
「僕は、鶏が、取りたいんじゃあー!!」
目をギラリと光らせて、鶏めがけてスライディングしたのと、兵隊さん達が僕を捕まえようと
兵隊さんのたくさんの手を
「…………にゃ?」
鶏を抱きしめて、
「…………にゃっ!!」
僕は小さくガッツポーズした。
♪(ΦωΦ)v&(•ө•)v
「――これで、良しっと!」
勝手に
「マメ、お
縛られた三匹の兵隊さんの前で、黒い制服を着てビシッと
僕とソックスの学生時代の同級生でもある。
去年まではネギのお父さんがお巡りさんだったけれど、
「この兵隊さんはどうしたらいい?」とみんなに
「本当なら、とかい島に返したいけれど方法が無いよなぁ」とソックス。
「でも、来たからには、自分で帰って
僕らは顔を見合わせる。
「そりゃあそうだ。でもさ、きっとコマリ達を見つけるまで、帰るつもりないよ」と僕。
「いっその事、こいつらの
「では、彼らの記憶がぶっ飛ぶくらい、楽しい事をさせてあげるのはどうでしょうカ?」とネギ。
「……例えばお誕生日会とか?」と僕。
「兵隊の誕生日を知らないだろうが。こういう時は、
「
楽しい事を考えて、楽しくなってくる僕ら。
――しかし、僕らが楽しくなっても、しょうがないのだ。
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