2-8
ミケランジェロさんは、ゆったりと僕らの所へやって来て、外の
しかし。
コマリの不安そうな表情と、ハヤテの
「返してこ…「オマメ、イヤ!!」」
ミケランジェロさんの言葉に
僕の腕を必死と
「✕✕✕! ✕✕✕✕✕!!」
ハヤテも何かを
それを感じ取ったソックスは、
「……じゃあ、俺とマメで様子を見てくるか?」
と、僕の肩をポンと叩いた。
「そんな回りくどい事せずに、二匹を連れて……」
「僕がお世話をするので、返すかどうか、僕が決めます!」
ミケランジェロさんを
ビックリして、口があんぐりしているミケランジェロさん。
……本当はまだお世話する事にモヤモヤしている。
でも、怖がっているコマリを見ていたら、僕は兵隊さんに引き渡すのは
もし、返す時が来たとしても今じゃない。
僕は不安がるコマリに「静かにしててね」と言い、口に指を当てた。
コマリは、こくこくと頷いた。
「お、俺は知らねーからな! 怖い目にあっても、助けないぞ!」
僕に怒られたミケランジェロさんは、自分の回転椅子に座り、ぷん! と
「タマジロー先輩、二匹を
「え? わ、分かったよー」
事情が良く分かっていないタマジロー先輩に二匹を預けて、僕とソックスは外へと飛び出して行った。
!(ΦωΦ)&(ΦωΦ)!
外の原っぱには、近所の猫達がたくさん集まっていた。
はてな島の住人は、
三匹の猫は青い目をしたおじさんで、ハヤテと同じ兵隊さんの格好していたのだ。
ただ、ハヤテは青い服だけど、三匹のおじさん猫はみんな赤い服だ。
しかしデザインはまるっきり一緒。
間違いなく、とかい島の猫だ。
三匹は三角形の頂点に立つ形で立ち、その先頭に立つ猫が叫んだ。
「ワレワレ、サガシテイル! ワレワレ、サガシテイル!」
立派な
「ワレワレ、ネコ、サガシテイル! ネコ、ニゲタ、サガシテイル!!」
「「……」」
思わずソックスと顔を見合わせた。
ソックスが無言で親指を立てて、後ろを指差し、戻ろうとジェスチャーした。
はてな新聞堂に入らずに
「……こんな事もあろうかと思って、俺はこんな物を用意して来た」
中から、
透明の筒の中には、少量の水が入っている。筒のおしりの部分から
ソックスはその羽のついた透明の筒を、転がっていたレンガに立てかけた。
それから、僕の頭に黄色いヘルメットを乗せた。
「ソックス、なにこれ?」
「ソックス様の発明品だ!」
「??」
見てろよ、とソックスは空気入れをシュシュッとピストンさせた。
筒が大きくでもなるのかな? と思ったけれど、
にゃんと!
プシューーー!! という音を立てて、飛んだのだ。
な、なんで空を飛ぶの!?
そして、なんで僕は水に
……あ、筒の中の水が
「すごいだろ?」
「……うん! すごい、すごいぞ! カッコイイぞ、
「遠い国の猫達は、こういうのを『ロケット』って言うんだって。だから、俺はこれを『ロケット』と名付ける」
「『ロケット』!」
「いいか。兵隊が何か変な動きをしたら、俺たちが戦うんだ!」
「…………にゃ? 僕たち?」
「ああ、この島で
ソックスも黄色いヘルメットを
変な組み合わせ。
「行くぞ、マメ!」
ソックスは『ロケット』を片手に、とかい島の兵隊さんが居る
と呟いていると「早く来いよー! ノロマー!」とソックスに
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