第6話
外に出ることを決めた俺は最初にしたのは王城との転送陣の機能停止だ。
なぜか?それは少しでも俺の生存の有無を隠すためと無いとは思うが別の誰かがここに送られて来た場合、魔道具部屋にある魔道具を使われては国が混乱に落ちてしまうためだ。
たしかに俺はこの魔道具達を使って生活する気満々だ。だが、それは国を混乱させたりしないと言う確固たる意思が根底にあった上でだ。しかし俺以外の者は全てそうとは限らないし、身の安全は最優先で考えなくてはならない。
まぁ、建前はこんなもんかな?
本音は?そんなの古の
ちなみに魔法陣停止は簡単だった。
エルに聞いたらセリーヌさんがそこら辺を考えてくれていたらしく、スイッチ一つで今後送られてくる者(物)は自動的に古の塔の外に送られるらしい
外は魔物が闊歩する危険地区・・うん、考えるのはよそう!!
俺はエルに訪ねながら装備を準備していった。
まず空間魔道具から「時空の腕輪」を選んだ。この魔道具は古の塔と繋がっており入れた物は自動でここに送られる。取り出すときはその物の名前を呼べは必要量手元に呼べるという優れ物だ。次に防御特化魔道具である「闇夜の羽衣」と言う名のマントだ。これには魔法無力化と物理無効、更には空気中の魔力を使用者の魔力へと変換する魔力吸収変換という反則的な魔法が込められている。事実これがあれば魔力が尽きることはない。そして攻撃特化、俺がいるガイゼン王国は治安は良い、だがこれから街で生活するにも金が必要になる。身元不明な者がぱっと金を稼ぐにはそれなりにリスクをおう必要がある。そう、俺は魔物ハンターになる事にした。これだけの伝説級と言っても過言ではないの物が揃っているのだ、まぁ、妥当だろ?その考えを踏まえて俺が選んだのは
「やっぱりこれかな?」
昨日エルが説明してくれた攻撃特化魔道具「炎帝」だ。これはまぁ、エルの説明や先の理由などよりも一番にデザインが気に言ったというのが一番の理由だ。全体的に赤と橙色、そして黒、その3色で炎が渦巻くような装飾に刃にある波紋は燃え盛る炎のように揺らめいていた。これはめちゃくちゃかっこいい!!俺は手に取るとキラキラした眼差しを向けた。心無しか炎帝もキラリと光ったように思えたのなお気に入った
は炎帝を腰に下げ
「よろしくな、相棒!!」
と軽く柄のところを軽く叩く。
『主様、サブウェポンはどうされますか?』
「サブ?」
『はい、もしも炎帝が使用できない状態になった場合第2第3の武具は必要かと』
「わかった、おすすめはある?」
『はい、主様に絶対装備してほしい魔道具が2つあります。それは』
説明された俺は納得しその2つを身に着けた
そして最後に
「これか」
俺は最後に白い仮面を手に取る
仮面と言っても目元を覆うタイプなので鼻から下は丸見えだ。
『はい、そちらが隠蔽魔道具『道化師の仮面』です。そちらを発動することで髪色と瞳の色が変わります。さらに任意で認識阻害魔法を発動できるので隠密行動に最適かと』
なるほど
たしかに身分上めんどうなことからは避けることができそうだな。
「道化師の仮面」を着け魔力を流して発動、部屋にあった大きな姿見で姿を確認する。
すると金髪だった髪が黒くなり、瞳の色も青から赤に変わった。「闇夜の羽衣」や「炎帝」その他の魔道具をつけていることから実力派のハンターに見える。姿だけはね、中身は王室育ちの世間知らずだけど・・・とにかく準備はできた。
「よし、いくか!!エル、色々頼む」
『分かりました、主様』
俺は魔道具部屋の一番奥にたる転移扉に手をかける。
いざ、外の世界へ!!
ドアノブを引き意気揚々と扉を潜るのだった。
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