第63話 梓の全部、大好きだよ!!!
「梓、好きです。僕と付き合ってください」
隣に座る梓に、ドキドキする鼓動や高まる気持ちを抑えながらそう言う。
梓に僕の大好きな気持ちが伝わる様に。
「え、慶太が好き、私……え、え!? え、慶太が私の事……う、嘘でしょ!? そ、そんな慶太が私……え、えぇ!? えぇ!? う、嘘、ドッキリ!?」
それを聞いた梓の顔が一気に赤くなり、そして困惑した様にあたふた慌てだす。
複雑な表情を七変化しながら、あたふた慌てて……ふふふっ、やっぱり可愛いな、梓は。本当に可愛くて、やっぱり大好きだ。
梓の可愛い姿見てたら、僕元気出てきた。本当に可愛くて、愛おしくて……大好きだ、梓の事。
「あわっ、慶太がそんな……あわわ!? うそ、そんな……はうぅ!?」
「嘘でもドッキリでもないよ、本心だよ。僕は梓の事が好き、本当に大好き……千尋と別れたばっかりで浮気っぽいとか思われるかもだけど本心です。本当に梓の事が僕は大好きです!」
昔は千尋の事に盲目になっていて気づけなかったけど。
でも僕は梓が好きだ、大好きだ。
梓の事大好きで、今も梓への気持ちが溢れそうになってる……梓への大好きが、僕の中から溢れそうになって、止まらなくなってる。
「いや、でも慶太が……け、慶太が、私なんか、えっと……だって、私……」
「本当に大好きだよ、梓の事。僕は梓の事、大好きになってもうメロメロになっちゃってるみたいだ」
「ふえっ、メロメロ……で、でも、その……わ、私、慶太に……慶太が、私なんか……」
「もう、そんなに卑下しないで! 本当に好きなんだから、梓の事僕は大好きで、ずっと一緒に居たいと思ってるんだから……梓の元気が良くて優しいところが好き。明るくて、誰にでも優しくて。落ち込んでたら励ましてくれて、忘れるまで一緒に居てくれて、遊んでくれて。そうやってつらい時に寄り添ってくれるところが好き」
何で気付かなかったんだろうな、今まで。
こんな魅力的な女の子がずっと隣にいたのに、ずっと一緒だったのに……何で気付かなかったんだろう、本当に。僕の大好きな人はすぐそばに、ずっといてくれたのに。
「え、ちょ、待って追いつかない……そんな好きとか、えっと……はぅぅ……」
「無邪気だけどエンタメ資質なところも好き。いつでも場を楽しませようと頑張ってくれるところとか、面白いことしてくれるところが好き。それなのに無邪気に動物の真似したり、僕の料理美味しいって言ってくれたり。梓が美味しそうにご飯食べてるところ、僕大好き。もちろん、それ以外の料理を美味しそうにいっぱい食べる梓も大好き。そんな可愛いくてお茶目で、ちょっと食いしん坊な梓が大好きだよ」
何も考えなくても、好きなところがいっぱい浮かんでくる。
色んな梓の魅力が浮かんで、それを抑えきれずに声にしちゃう。
「え、あ、け、慶太……けいたぁ、やばっ、私……私も……!」
「梓の可愛い笑顔も好き。いつものボーイッシュな梓も好き。でも可愛くおしゃれした梓も……はぐっ!?」
大好きな気持ちが抑えられなくて、自然に口にしていた梓の好きなところが、お腹に伝わる柔らかい衝撃によって中断される。
「私も! 私も、慶太!!! 私も、私も慶太……はうぅ、ヴぁんどぎゃるど……えっと、その、あの……わ、私も、私も慶太が、慶太の……ひゃうぅぅ……」
耳まで真っ赤にした梓が、ボスっと僕のお腹に抱き着く甘くて柔らかい衝撃。
そしてわちゃわちゃ言葉が出ないように口をくるくる動かして……ふふふっ、そう言う梓も可愛くて、魅力的。
緊張したらわちゃわちゃしちゃって、真っ赤でふにゃふにゃしちゃうところも大好き、そんな梓と全部、一緒に居たい。
「まって、可愛いやめて大好きも……はぅぅぅ……」
「だってしょうがないじゃん、本当の事だもん。本当に大好きなんだもん、可愛い梓の事、大好きなんだもん」
「だ、だからダメ……ぎゅー」
口ではそんな事を言いながらも、お腹に顔を埋めた梓は俺の腰に腕を回し、さらに密着するように抱き着いてくる。
梓のぽよっと柔らかい幸せな身体の感覚を感じて、ドキドキと高鳴るお互いの鼓動を共有して。
「ううっ、慶太もドキドキしてる……温かい心臓の音、いっぱい伝わってくる。慶太の胸から、温かいのいっぱい来てる」
「ふふっ、僕も。梓のドキドキも柔らかい感触も全部全部感じてるよ」
「ううっ、えっち……それに私、あんまり柔らかくないよ。おっぱいもちっちゃいし、身体も細くて貧相だし。私そんな、魅力的じゃないよ。髪も短いし、顔も可愛くないし、服も男の子っぽい動きやすいのが好きだし……私、全然女の子っぽくないよ。慶太の彼女になるには、全然可愛くないよ」
「急にどうしたの、梓? 全然そんな事ないよ、梓は可愛いし魅力的だよ! ボーイッシュでスレンダー体型、僕はすっごく好きだよ。梓のそれは、魅力的が過ぎるよ、似合いすぎだよ! 僕にはもったいないくらい可愛いよ、梓は!」
それに僕は可愛い系よりそう言うちょっとボーイッシュな女の子の方が好きだし!
というか梓ならどんな格好でも魅力的で、大好きだよ……もちろん、可愛い格好してる時の梓もね! あの動物園デート、実はドキドキしっぱなしだったよ!
「あうっ、慶太……で、でも私、お料理出来ないし。いっぱい食べるの大好きだけど、お料理出来ないよ。慶太に手料理とか、作ってあげられなくていっぱい食べるだけの、女子力無し無し女の子だよ」
「ふふっ、むしろ歓迎だよ、梓! 僕は梓にお料理食べてもらうの大好きだからね、美味しそうに食べてくれる梓の顔を見てるといっぱい幸せになるからね! それにいっぱい食べる梓が好き! いっぱい食べて幸せそうな梓と一緒だと、僕まで幸せになれるしね!」
梓と一緒にご飯食べてると、すっごく楽しくて、ぽわぽわな気分になるんだ。
お外でも、お家でもどこで食べても幸せになれる。
ご飯を美味しそうにたくさん食べる梓と一緒に居ると、僕までいっぱい幸せになれる……もちろん、自分が作った料理を食べてくれた時は特にね!
梓が僕の料理を美味しいって幸せな顔でいっぱい食べてくれるの、すっごく幸せな気分なんだから! だから梓のご飯、僕に作らせてください! 毎朝でも毎晩でもずっと! 梓の幸せ、僕に作らせてください!
「ううっ……で、でも私、お掃除も苦手だし、勉強も、スポーツも……」
「もう、そう言うの気にしないで良いって! そんなの気にしない、僕が好きになったのは梓なんだから! そう言うの含めて、梓の事大好きなったんだから、梓とずっと一緒に居たいと思ったんだから! 僕は梓の事、大好きなんだから!!!」
ぐちゅぐちゅと僕のお腹に言葉をためる梓の身体をいっぱい抱きしめる。
そう言う所も全部好き、梓のそんなところも全部魅力的だし、可愛いところだよ! そんな梓を、僕は大好きになったんだから!」
「ううっ、慶太……けいたぁ……私、私も……!」
「うん、好きだよ、梓……だから聞かせて欲しい、答え。梓の答え、聞かせて欲しい」
「うんっ、慶太……慶太、私、私……」
「梓」
「慶太、慶太……好き。私も慶太の事、好きです」
★★★
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