“主の共鳴を確認しました”

「あのじいさん何者なんだ…」


防具の簡易鑑定の結果。


“武神の羽衣


追加ステータス 防御力+9999


スキル 効率強化 MPの使用量が大幅に軽減される

    神の甲羅 防御力を超えるダメージじゃないとき発動する。そのダメージを0にする。

    瀬戸際の耐久 防御力を超えるダメージの時発動する。そのダメージを吸収する。

    邪心 戦闘時精神的に追い込まれると発動する。身体魔力が50%ダウンし身体筋力が100%アップする”

“武神の下袴


追加ステータス 防御力+9999


スキル 効率強化 MPの使用量が大幅に軽減される

    神の甲羅 防御力を超えるダメージじゃないとき発動する。そのダメージを0にする。

    瀬戸際の耐久 防御力を超えるダメージの時発動する。そのダメージを吸収する。

    邪心 戦闘時精神的に追い込まれると発動する。身体魔力が50%ダウンし身体筋力が100%アップする

    血印 流血時周りの状況をサーチできる。サーチの範囲は出血量によって変わる。”


簡易ってなんだっけ?

これで簡易なら本気で見てみたらマジでやばいんじゃね?


「もしよろしければ、お譲りしましょうか?」

「いいんですか!?」

「あ、はい…試着してみます?」

「はい」


試着室に入り着てみると


“主の共鳴を確認しました。擬態解除します”

「は?えっ!?」


まぶしい光と共に、ボロボロの服も。剣も。ありえないほどのスピードでありえない程の整備が施されていった。


剣は謎の文が刃に刻まれ、金に輝く。

服は派手に装飾されているわけじゃなく、青色が主体の落ち着いたコートのような見た目になった。

その姿は、自分でも綺麗だと思うほどだった。


「ど、どうしたハイロ!」

「お、お客様!?」


光が漏れていたのだろうか。ヴァルキリーさんと店員さんが慌てて入ってきた。


「えっと…ども」

「なっ!」

「まあ…」


入るなり、彼女らは惚気たような声を出し固まってしまった。


「えっと…どうですか?」

「…いや、似合ってる、ぞ」

「は、はい。よく似合ってます」

「あ、そうですか?いや~、照れちゃうなぁ…」


中々顔立ちが整っている二人から言われ、少し照れていると


「…むぅ」

「え?どうしました?ヴァルキリーさん?」

「…なんでもない」


なぜか少し不機嫌になってしまった。

どうしたんだろう…と考えていると。


「よお、兄ちゃん。ちょっといいか?」

「…あ、俺?」


なんか、すごくガラの悪い男に絡まれた。不運か?それとも…。



「えっと…」

「なんだ貴様ら。何をしに来た」

「ねえちゃん。今はあんたに構ってる暇はねえんだ」


その言葉にカチンときたヴァルキリーさんが槍を取り出そうとした。


「この…!」

「“ストップ”落ち着いて。ヴァルキリーさん」


ストップに代償を込め静止させた。



「ハイロ…」

「おにーさん。どうしたの?」

「いやね、お兄ちゃんのその装備を譲ってくれないかと思ってね」

「へえ…対価は?」


そう聞くと、悪役のような顔をして


「そのねえちゃんを攫わない、でどうだ?」


そう言った。

…きついお灸を据えてみるか。

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