ケース1 卜部のボイスレコーダー
「月干支辛巳、日干支己巳。これより三島恭子の除霊を行う。例によって音声を記録する」
「被害者は山下邦夫、男性。三島恭子の領域に引き込まれ障りを受けるに至る」
「三島恭子はアラクネ、女郎蜘蛛、イザベル、いずれかの眷属と思われる。脅威判定はC」
「生前愛用していたと思われる遺留品のコンパクトに封印後、■■■に運搬。術式は肉穢写」
※■■■はノイズで聞こえない
祝詞のようなものが聞こえるが音声が不明瞭で詳細は不明。
「謹んで頂戴いたします」
嗚咽する声
硝子を噛み砕くような音と生肉のような咀嚼音
すすり泣くような音声
激しく嘔吐する音
すすり泣くような音声の後、液状の物体を咀嚼するような音
嗚咽が続く…………
「頂戴いたしました……」
ここで音声は途切れる
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