★★★おまけ★★★

★★★おまけ 次元連結魔法、再び!?

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【!!注意!!】


*おまけ茶番劇です。ネタバレ多数です。

趣味全開です。

キャラ崩壊も随分しています。

お口直しのデザートとしてご覧ください。

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「あーいをーくだーさぁーいぃぃぃ! あいをぉぉぉーー!!」


 ここに1匹の愚かな化け物が存在した。


 その名は"ブラックプリンセス姫子"


 愛を失い、獣と化した邪悪な存在だ。


 ブラックプリンセス姫子は、怨念をばら撒きながら、人々を恐怖のどん底へ陥れている。

世界の破滅はもうすぐそこにまで迫っている。


 そんな中、純朴な少年少女達の願いが奇跡を呼び、3人の戦士を誕生させた!


『世界を守って! ハートデトックス パリキュアぁぁぁーー!!』


 そして子供達の願いを受けた光の戦士たちが、暗黒の大地へ舞い降りる!


「白を染めてハッピーライフ! ソメキュアYUKI! 貴方を綺麗な色に染めちゃうぞ!」


「輝く真珠はピュアハート! パールキュアSINJYU! これ、ちょっと恥ずかしいわね……」


「電子の力でメタモルフォーゼ! バーチャキュアUSAGI! 君の耳をゾクゾクさせちゃうから!」



「「「輝く太陽の戦士! ハートデトックス パリキュアっ!」」」



 三人の戦士の眩しい光を浴びて、ブラックプリンセス姫子は、全く動くことができない!


「行くよ、パール、バーチャ!」


「ええ!」


「おう!」


「わたしにぃ! あいをぉぉぉーくださぁぁぁーい!」


 ドス黒いオーラを放ちつつ、ブラックプリンセス姫子が、光の戦士達へ迫る。

 

 YUKIは赤のイーグルロッド、SINJYUは青のシャークロッド、USAGIは黄色のパンサーロッドを互いに重ね合う。

輝く太陽サンのような光の力が、彼女達の主神である、炎神バルカンを呼び起こした。


「「「悪い気持ちは消えてなくなれ! オーロラプラズマデトックスシュゥートォォォォ!!」


「あいをおぉぉぉぉーーー!!」


 輝きがブラックプリンセス姫子を飲み込んだ。

 悍ましい魔獣の影が溶けて消えて行く。

そして灰の中から、1人の少女が現れた。


「私は、今までなにを……?」


「おかえり、白石 姫子ちゃん! いいえ……ピクチャーキュアHIME!」


「ピクチャーキュア……ええ!? もしかして、私が……」


「そうだよ! 貴方こそ、四人目の戦士にして最後の戦士!」


……とはいえ、ブラックプリンセス姫子は、ハートデトックス パリキュア達の宿敵ギンガーイナズマ軍団のボスだった。

今更戦士が増えたところで、戦う必要は全くない。


 だが……戦いとは別に彼女達には、他の目的があった。


 しかし、その前にどうしても話がある……とパールキュアSINJYUが、白石 姫子へ歩み寄る。


「貴方、違う世界線で私のことを"おばさん"呼ばわりしたわよね?」


「えっ……ああ、そういえば……って、なんで私、そんなこと覚えてるんだろ……?」


「私は、こんな格好もまだまだ似合う歳よ! まずは"おばさん"発言に対して謝罪なさい! 仲間に加えるのはその後よ!」


「あ、あ、あわっ……そ、その節は大変失礼なことをいたしました。すみません……真珠さんは、とても若々しい方です!」


「良く言えたわ。良い子ね! 特別に許してあげる」


「ふぅ……ねぇ、雪ちゃん、兎ちゃん、この展開って一体なんなの?」


「ここはあらゆる世界線が一時重なり合った、特異点なんだよ!」


 兎の回答を聞いても、白石はあまり良く理解できていないらしい。


「でも、この特異点はすごく不安定で、もうすぐ消えちゃうの。だから……!」


 雪が虚空へ手を伸ばす。

すると、4人の輪の中へ、光が差し込んだ。

そしてそこに、神々しい輝きを放つ、一冊の本が現れる。

 さすがの超展開に、白石 姫子の理解は全く追いついていない。


「この本は……」


「これは4人のパリキュアが集まった時に出現する、禁断の魔導書。これには次元連結魔法ゼーライマが記されてるんだよ!」


 雪は本を見上げつつ、そう説明するが、やっぱり白石 姫子は分かっていない。


「な、なにそれ……?」


「つまり、これを発動させることで、あらゆる世界線が統合されて、不安定だった特異点を安定させることが可能なんだよ!」


「うーん……」


 兎の説明を聞いても何がなんやら。

そんな白石 姫子の方を、真珠が優しく掴んだ。


「一緒に幸せになりましょう」


「えっ?」


「私たちはそれぞれの世界線で、彼と交わり重なった。でも、結果として勝者と敗者が生まれてしまった。私たちは、この特異点に到達して考えたの。せっかくこうしてみんなが一緒になれたのなら、みんな等しく愛される世界を生み出してしまおうと!」


 相変わらず三人が何をいっているのか、ガチで意味不明な白石 姫子だった。

でも、等しく愛される世界と聞いて、ちょこっと興味を惹かれた。

もしも、そんな世界があるならば……


「私、なんかが……良いの?」


「もちろん!」


「ええ!」


「おう!」


「……ありがとうみんな……私、これからもちゃんと白石 姫子で居られるように頑張るね!」


 その時、奇跡が起こった。

白石 姫子から光が溢れ出て、彼女を輝かしい白の戦士へ変えてゆく!


「みんなに夢を与えるペインター! ピクチャーキュアHIME! もう負けない、過去の自分に……!」


「さぁさぁ、真珠さん、兎ちゃん、姫ちゃんやるよ!」


 雪の一声で4人は、降臨する魔導書へ手を伸ばした。


 瞬間、4人の想いが、世界の理に直接触れてゆく。


「「「「あらゆる世界を今ひとつに! 世界よ変われ! めいおぉぉぉぉーっ!!」」」」


 ぶっちゃけ無茶振りである。禁忌にも程がある。

だけども、4人がそう決断したのだったら、もはやこの変革は止めようともない!



●●●



「ん……んぁ……?」


 目が覚めると、俺、染谷 武雄は訳がわからない、不思議な空間にいた。

なんだろ、ここ?


「おっはよーございます、武雄くん!」


「雪!? なに、その恥ずかしい格好は!?」


「お、おはよう武雄……」


「真珠までなんでコスプレを!?」


「たけぴおはおはー!」


「兎も!? いよいよ顔出しに配信に変えるのか!?」


「武雄……!」


「白石!? お前もどうして……」


 不思議と4人全員に、強い好意というか、色々な記憶を持つ俺がいた。

俺は雪にプロポーズして、真珠のために一級建築士になって、兎の将来を考えて起業して、10年間白石のことが忘れられず、婚期を逃していて……本当、なんなんだよ、これは……!?


「大丈夫、安心して! ここは既存の貞操観念なんてクソ喰らえの理想郷だから!」


 雪が抱きついてきた。


「良いのよ、武雄の好きにして……でも、蒼太のことは変わらず愛してあげてね?」


 真珠もくっつく着いてくる。


「たけぴ! だーいすき!」


 兎もまた俺を抱きしめてくる。

しかし白石だけは、少し離れたところで、一人もじもじしている。


「早く、こっちにおいでよ姫ちゃん!」


「白石さんも遠慮なくどうぞ!」


「ブラックー! かもーん!」


「うっ……うわぁぁぁぁ!! 武雄おぉぉぉ! 私とやりなおしてぇぇぇぇーー! 大好きだからぁぁぁーー!!」


「お、おい!?」


 最後に白石が飛びついてきた。


 これから何が始まるのかさっぱりわからない。


 でも俺の中には、全員をこれからも愛し抜くという使命感がはっきりとあった。


 なら、やるしかない!


 なに、ここは雪が言った通り既存の貞操観念なんて糞喰らえの理想郷だ。


 だった俺は――四人まとめて、本気で愛してやるぜい!




本当に、これで「おわり」ですっ!




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約2か月に渡った本作の連載は以上となります。

ここまでありがとうございました。

最後に是非、★評価・感想・レビューなどをよろしくお願いいたします。

今後の創作の励みとなりますので。


新作に関しては現在作成中です。

ですが秋は本業の都合上非常に忙しく、掲載に手が付けられません。

次回作の掲載予定は2022年の冬頃を予定しております。

それまでコミカライズ作品であるDSSや、他作品をお楽しみいただければ幸いです。


それではまた!

ちなみに次はまたハイファンの予定です。


 

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暴君カノジョにフラれたショックで激痩せしたら、薔薇色の大学生活がやってきた!〜彼女達は俺に染まって、俺もやがて染められて……もう元カノがどうなろうと知ったことじゃない〜 シトラス=ライス @STR

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