第三章  ― 7 ―

 (最期の時)

 水分補給ができなくなって、どのくらいの時間が、経ったのだろうか。

 もう、頭も身体も自由が利かなくなった。いや、脱水症状からだろう、身体が震えだしているのが解かった。


『痙攣を、起こしはじめた』


 もう、何もできることはない。

 あとは、天命を待つだけになったのだろう。


『舌がしびれてきた』


 口が痛い。手も動かせない。



                              完

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ブラックアウト 阿滝三四郎 @sanshiro5200

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