第24話笑いの歌・ウィリアム・ブレイク:楽しい笑いの連鎖

ウィリアム・ブレイクの「笑いの歌」(吉田甲子太郎・訳)を読みました。

青空文庫 海外文学に公開されている一篇です。

https://www.aozora.gr.jp/cards/000115/card46818.html

一七八九年に発表された詩集『無垢の詩』に収録されている作品です。


ウィリアム・プレイク(一七五七年-入り八二七年)はイギリスの詩人、銅版画家です。


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笑いの歌


     ウィリアム・ブレイク 吉田甲子太郎・訳


緑の森がよろこびの声で笑い

波だつ小川が笑いながら走ってゆく、

空気までが私達の愉快な常談じょうだんで笑い

緑の丘がその声で笑い出す。


牧場まきばがいきいきした緑で笑い

きりぎりすが楽しい景色の中で笑う、

メアリとスーザンとエミリとが

可愛い口をまるくしてハ・ハ・ヒと笑う。


私たちが桜らんぼとくるみのご馳走をならべると

その樹の陰できれいな鳥が笑っている、

さぁ元気で愉快に手をつなぎましょう

うれしいハ・ハ・ヒを合唱しましょう。


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 なんとも楽しい詩です。読んだまま、そのままを楽しめば良いのでしょう。

おそらく「箸がころげても可笑しい」年頃の娘たち、メアリとスーザンとエミリだけが笑っているのではなくて、まわりの自然や生き物も、みんなに笑いの連鎖が起こっています。


 自然豊かな緑の森、キラキラ光る小川、小さな虫や可愛らしい小鳥たち、空からはお日様の光が降りそそいで、なんと穏やかで美しい風景。


  詩集『無垢の歌』は、新しいわらべ歌を表現しようとしたそうなので、この詩にも純粋無垢な子供のような心が表現されているのですね。

(記:2016-08-09)

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