自分が思うこの作品の面白さは、想像するとこだ。
そして、これこそがこの作品のミソであると思うのが、小説であることだ。
この作品は小説という媒体であるため、入ってくる情報は文字のみとなる。
なので、我々はそこから情景をイメージすることになる。
舞台設定として現代日本が想定されていると思われるので、当然我々にとって馴染み深いものばかりのはずだ。
しかし、絵といった視覚情報が無いため、見れば一発で分かるようなものであっても、何か分からないのだ。
そこを彼女の視点から語られる情報を基に、それが一体何であるのかを類推していく。
我々にとって既知であるはずのものが、彼女の視点を通すことによって、全く未知のものであるかのように映る。
そして、彼女が今見ているものは一体何であろうかと想像し、予想する。
これがなんとも楽しいと感じられるのだ。