4回目 王者のアミュレット

 要約練習でオブリビオンの書物を読み返していると

「こういう話だったんだー」ってなるね。

 結構読んでいたつもりだったけれど、記憶が抜け落ちているのか頭の中に整理されていなかったのか新発見のように感じることがある。

 今回はメインクエストに関わる書物『王者のアミュレット』。


『王者のアミュレット』

 ウェネングス・モンホナ著


 アイレイド、あるいは「ハートランドのハイエルフ」と呼ばれるエルフの一族が中央タムリエルで圧政を敷いていた。アイレイドはデイドラロードを頼ってデイドラと死霊を召喚し、軍隊を編成していた。この軍団は歴史的に若い人間を襲い、奴隷にするか虐殺した。

 そんな人間を見かねたシロディール家の始祖、聖アレッシアは気高きエイドラを統べる「時の竜神」アカトシュに助けを求めた。アカトシュも人間を哀れみ、自分の心臓の血で聖アレッシアを祝福した。アレッシアの家系が竜の血族に誠実な限り、アカトシュはオブリビオンの門を封じ、アイレイドの手にデイドラや死霊の軍団が使えないようにするという契約を交わした。

 アカトシュは契約の証として「王者のアミュレット」と「帝都の永遠なるドラゴンファイア」を授けた。アレッシアがシロディール家に伝わる王者のアミュレットの一つめの宝石になった経緯である。アミュレットの中央のレッドダイヤモンドがそれだ。

 王者のアミュレットは帝都の象徴であり、その後、セプティム家の象徴となった。八個の宝石で縁取られ、それぞれが神を意味している。

 アカトシュとその同輩への崇拝が続き、アレッシアの後継者がアミュレットを身につける限り、タムリエルとオブリビオンを分かつバリアが守られていくだろう。この世の人々が二度とデイドラロードの召喚するデイドラを恐れなくて良いように。

 だが、帝都が九大神への献身をやめアレッシアの家系が途絶えれば、バリアは崩壊しデイドラ崇拝者は人間を苦しめるだろう。




 原文

 王者のアミュレット

 ウェネングラス・モンホナ 著


 第一紀初頭、アイレイド、あるいは「ハートランドのハイエルフ」と呼ばれる強力なエルフの一族が、中央タムリエルで圧政を敷いた。横柄で傲慢なアイレイドは、危険きわまりないデイドラロードを頼ってデイドラと死霊を呼び出させ、軍隊を編成していた。アイレイドはこの恐れを知らない魔法の軍団を使って若い人間に容赦なく襲いかかり、気の向くままに虐殺し、奴隷にした。


 苦しみにあえぐ人間の姿を見かねたシロディール家の始祖、聖アレッシアは、気高きエイドラを統べていた「時の竜神」アカトシュに助けを求めた。アカトシュはもだえ苦しむ人間を哀れみ、みずからの心臓からかけがえのない血をしぼり出すと、その血で聖アレッシアを祝福した。そして、アレッシアの家系が竜の血族に誠実でいるかぎり、アカトシュはオブリビオンの門をかたく封じ、彼らの敵であるデイドラ狂いのアイレイドの手に、デイドラや死霊の軍隊が渡らないようにするという契約を交わした。


 この契約の証としてアカトシュは、アレッシアとその子孫に「王者のアミュレット」と「帝都の永遠なるドラゴンファイア」を授けた。アレッシアがシロディール家に伝わる王者のアミュレットのひとつめの宝石となるまでには、こういう経緯があったのだ。アミュレットの中央にはめられたレッド・ダイヤモンドがその宝石である。王者のアミュレットは帝都の象徴であり、その後、セプティム家の象徴となった。八個の宝石で縁取りが施されており、それぞれの宝石が神を意味している。


 アカトシュとその同輩の崇拝が帝都で続けられ、アレッシアの後継者が王者のアミュレットを身につけるかぎり、アカトシュとその神聖なる同輩は、タムリエルとオブリビオンを分かつ強力なバリアが破られないよう守っていくことだろう。この世の人々がもう二度と、デイドラロードの召喚する破壊的な魔の主人を恐れなくてもいいように。


 しかし、帝都が九大神への献身をおろそかにし、アレッシアの家系が途絶えるようなことがあれば、タムリエルとデイドラの世界を隔てるバリアは崩壊し、デイドラの崇拝者は下級デイドラや死霊を召喚して人類に苦難をもたらすであろう。


https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/21.html

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