第8話筋トレ
二条先輩の家に着いた。
なんていうか、、でかいし広い。庭ひれぇなんだこれ。こんなん漫画でしか見たことねぇぞ。
家の中に入る。
「おじゃましまーす。」
「……おじゃまっしゃす」
俺と如月が家に挨拶をしてから扉を開けると。
そこにはたくさんのメイドさんたちが……
いなかった。
どころか誰一人見当たらない。
先輩もしかしてここに一人住んでるんじゃ……。
「そうだよ。ここには僕しか住んでない」
「……思考読まないでくださいよ」
「ごめんね。と言っても現在はここにもう一人住み込んでいる仲間がいるよ。研究室に今はいるみたいだけど」
「それってあの特殊なコンタクトを作った人ですか?」
「ああ、理解が早くて助かるよ。後で君にも紹介しておく」
「今からはトレーニングするんですか?」
「いや、その前に君に部屋の案内でもしておくよ。ここは無駄に広くて分かりずらいだろうからね」
そこには一抹の寂しさがうかがえた。
一通り部屋の案内を先輩にしてもらった後、俺たちはトレーニングルームに向かいトレーニングを開始した。
「いーち、にーい、さーん、ほら腕の沈みが浅いぞ、しっかり下げて」
「くっ」
「ほら、スクワット沈んでないよ。フォーム崩れてる」
「うっ先輩。これ結構きついです」
全身バランスよく鍛えられるようにまんべんなくトレーニングは進んでいく。
結構きつい。
「あはは、沢村君一緒に頑張ろう!!」
そういう如月は余裕の笑みで腕立て伏せをこなしていた。
すげぇ…てかお前そんなキャラだったか?
最初なんかこう、もっと…大人しい文学少年みたいな感じだったろ…
「いや、先輩…もう、限界が近いです……」
腕の力が入らなくなる。
くっここまでか……
「そうだな、彼女を間男に奪われた時の事を思い出しながらするとモチベーションも上がるよ」
先輩がなにやら奇妙な事を言っている。
まぁ試してみるか。
思い出すはここ最近の出来事、
元親友と花音がベッドで俺の知らない間、いちゃこらと……
花音が料理を自分の家に作ってくれる前にあいつとイチャコラ。
以前の俺だったら、ここで吐きそうになっていた。
だが、この肉体的に追い込まれている今、湧き出てくる感情は怒りのみ。
それを今エネルギーに変えて。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
限界の先を超えて、動かせないと思っていた腕を動かした。
トレーニング終了後、限界を超えた俺はその場を動けずじまいでいた。
「はぁ……はぁ……先輩、俺もう動けないです。」
「あぁ、ナイス筋肉だった」
「ちょっと…なに言っているか…わかんないです」
「ナイスファイト沢村くん!」
二人とも同じ量のトレーニングしてるのに何でそんな平気そうなんだ……。
今目の前にいるのは同じ人間なのか?
一点に天井を見つめながらそんな事を思っていた。
数分おいて、俺たちはトレーニングルームを後にした。
俺この間何回トレーニングってワードを連呼したんだ。
まぁそんな事は置いておいて、食事を用意してくれたと事でその場所まで足を運ぶ。
「ん?ああ、二条悪い先食べてるぞー」
扉を開いて目の前にいた先には上等な椅子に胡坐をかいて座り飯を食べている男性がいた。
「それはいいが二階堂、以前話した新人が来ているぞ」
「そうか、ああお前か。よろしくな新人。俺は三年の二階堂錬にかいどうれんだ」
どうやらもう一人の部員は先輩だったようだ。
「よろしくお願いします先輩、俺は沢村啓介です。それと目の件ですが、ありがとうございました。あのコンタクトがなければ、俺は急に学校にカラコンを付けて登校する変ヤツになってました。」
「ああいいってことよ(笑)なんせ俺らは仲間だからな。困った時はお互い様ってとこだ。」
くっくっくと健康状態が良好とはいえない目のクマを伺えさせながら不敵に笑う。
なんていうか…少し不気味だ。
そんな表情を自分がしていたのだろう、横から二条先輩が察してい。庭ひれぇなんだこれ。こんなん漫画でしか見たことねぇぞ。
家の中に入る。
「おじゃましまーす。」
「……おじゃまっしゃす」
俺と如月が家に挨拶をしてから扉を開けると。
そこにはたくさんのメイドさんたちが……
いなかった。
どころか誰一人見当たらない。
先輩もしかしてここに一人住んでるんじゃ……。
「そうだよ。ここには僕しか住んでない」
「……思考読まないでくださいよ」
「ごめんね。と言っても現在はここにもう一人住み込んでいる仲間がいるよ。研究室に今はいるみたいだけど」
「それってあの特殊なコンタクトを作った人ですか?」
「ああ、理解が早くて助かるよ。後で君にも紹介しておく」
「今からはトレーニングするんですか?」
「いや、その前に君に部屋の案内でもしておくよ。ここは無駄に広くて分かりずらいだろうからね」
そこには一抹の寂しさがうかがえた。
一通り部屋の案内を先輩にしてもらった後、俺たちはトレーニングルームに向かいトレーニングを開始した。
「いーち、にーい、さーん、ほら腕の沈みが浅いぞ、しっかり下げて」
「くっ」
「ほら、スクワット沈んでないよ。フォーム崩れてる」
「うっ先輩。これ結構きついです」
全身バランスよく鍛えられるようにまんべんなくトレーニングは進んでいく。
結構きつい。
「あはは、沢村君一緒に頑張ろう!!」
そういう如月は余裕の笑みで腕立て伏せをこなしていた。
すげぇ…てかお前そんなキャラだったか?
最初なんかこう、もっと…大人しい文学少年みたいな感じだったろ…
「いや、先輩…もう、限界が近いです……」
腕の力が入らなくなる。
くっここまでか……
「そうだな、彼女を間男に奪われた時の事を思い出しながらするとモチベーションも上がるよ」
先輩がなにやら奇妙な事を言っている。
まぁ試してみるか。
思い出すはここ最近の出来事、
元親友と花音がベッドで俺の知らない間、いちゃこらと……
花音が料理を自分の家に作ってくれる前にあいつとイチャコラ。
以前の俺だったら、ここで吐きそうになっていた。
だが、この肉体的に追い込まれている今、湧き出てくる感情は怒りのみ。
それを今エネルギーに変えて。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
限界の先を超えて、動かせないと思っていた腕を動かした。
トレーニング終了後、限界を超えた俺はその場を動けずじまいでいた。
「はぁ……はぁ……先輩、俺もう動けないです。」
「あぁ、ナイス筋肉だった」
「ちょっと…なに言っているか…わかんないです」
「ナイスファイト沢村くん!」
二人とも同じ量のトレーニングしてるのに何でそんな平気そうなんだ……。
今目の前にいるのは同じ人間なのか?
一点に天井を見つめながらそんな事を思っていた。
数分おいて、俺たちはトレーニングルームを後にした。
俺この間何回トレーニングってワードを連呼したんだ。
まぁそんな事は置いておいて、食事を用意してくれたと事でその場所まで足を運ぶ。
「ん?ああ、二条悪い先食べてるぞー」
扉を開いて目の前にいた先には上等な椅子に胡坐をかいて座り飯を食べている男性がいた。
「それはいいが二階堂、以前話した新人が来ているぞ」
「そうか、ああお前か。よろしくな新人。俺は三年の二階堂錬だ」
どうやらもう一人の部員は先輩だったようだ。
「よろしくお願いします先輩、俺は沢村啓介です。それと目の件ですが、ありがとうございました。あのコンタクトがなければ、俺は急に学校にカラコンを付けて登校する変ヤツになってました。」
「ああいいってことよ(笑)なんせ俺らは仲間だからな。困った時はお互い様ってとこだ。」
くっくっくと健康状態が良好とはいえない目のクマを伺えさせながら不敵に笑う。
なんていうか…少し不気味だ。
そんな表情を自分がしていたのだろう、横から二条先輩が察して話してくれる。
「気にしないでくれ、彼はこれで通常なんだ。以前はどこにでもいる平凡な学生だったんだがね、いろいろあって少々こじれてしまったんだ」
「ああぁ?ひでぇなぁ二条、俺はいつでも俺のままだろ?……飯うめぇ…」
「少なくとも中学の頃の君とは違うがね…」
「……めしうめぇ……」
さっきから飯がうまいとしか言わないこの先輩、中学の頃というワードを聞いて心なしかすこし背中に哀愁を漂わせている。
どうやら二階堂先輩の心の傷は中学時代にあるようだ。
「いや、すまない言い過ぎた」
「………いいってことよォ……」
どうやら訳アリらしい。
まあそれは俺も同じ事か。
「にしても学校にはそろそろ行った方がいいよ二階堂、出席日数もそろそろ危ないんじゃないか?」
「それに関しては大丈夫だァ…ちゃあんと計算してあるからよ」
「まぁ…大丈夫だっていうなら君のいう事を信じるよ。」
「あァ……そうしてくれ…」
あんまり学校行ってないのか二階堂先輩……友達とかは……は二条先輩がいるか。
「沢村君このピザ美味しいよ!」
お前は意外とマイペースなんだよなぁ如月。
さっきから静かだと思えば黙々と食べていたのか。
「というか先輩いつの間に宅配頼んだんですか?」
「ああ、先ほどウー〇ー〇ーツを頼んどいたよ、あいにくお金だけはあるからね。といっても普段は僕がご飯を作るんだけど、今日ぐらいはね」
俺の歓迎会という事も含めているのか。ていうかここまで来るんだウー〇ーイー〇。
食事が終わった後は少し休憩して再びトレーニングに励んだ。
メニューをこなした後はその場から動けなくなるんだが、二階堂先輩が作った怪しい飲み物を飲んだり、シャワーを借りて浴室で歌を歌ってみたりでなんやかんや楽しい一日だった。
ベッドを貸してくれるというので一応着替えを持ってきた今日は二条先輩の家に泊まることになりそうだ。
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