呪③

 ――次の日――

 私は寝坊をして急いで学校へと走っていた。昨日の天気が嘘の様に雨が降っている。

 傘を差しながら走るのは大変だけど、遅刻だけはしたくない。

 ウチの学校は校門の前に教師が見張っていて、遅刻でもしようモノならその日の授業は最悪なモノになる事ウケアイだ。


「ハア……ハア……ハア……」

 何とか、ギリギリセーフになるかな? と思った時、何かを踏んだと思った瞬間、勢い良く引っくり返ってしまった。

「あ~あ、嫌だ! 信じらんない!……」

 踏んだモノの正体は、犬のウンチ……。オマケに、前の日に降った水溜まりに濡れ、盛大にすっころんだ為スカートは捲れパンツ丸出し状態に……


「もう……嫌だ……」

 完全にやる気を無くした私だったが、先生が見ていたために、立ち上がるしかなかった。

「早く教室に入りなさい。まあ! びしょ濡れじゃないの、風邪を引くわよ」

 選りにもよって、音楽のコジマに見られるなんて、この先生に見られたらお昼までには、学校中に知れ渡る事になる……


『昨日のラッキーは何処に行っちゃったんだろ』

 肩を落とし、トボトボ歩く私。後ろを振り返ればコジマの肩が震えていた。




 結局、その日は散々なまま一日が終わり真っ直ぐ家に帰った。

 楽しかった日は書く気になるけど今日の私は、日記帳を開く気になれずに、そのまま着替えを済ませ部屋を出る。



✗✗✗

 四月二十七日(雨)


昨日の夜遅く、家に電話が来た。

お祖父ちゃんが危篤だと云う知らせ……

私は結構、可愛がって貰ったから悲しくて仕方ない。 私達は病院へと行く事に。

✗✗✗



……ル……ン……エサ……カ……ク……………リ………タトヲ……ヒト……ト……ヒ……ア…



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