7-1作品目 ボケットシマシター

モブ「今北産業」

俺氏「テルとデート(っぽい何か)

   兎惨殺現場発見

   警察来た」



「なるほど……ご協力、感謝します」


 俺達は警察署であの地下について詳しく聞かれた。


「もしかしたら、今後何かに巻き込まれる可能性もあるし、俺の番号教えておくよ」


「あ、ありがとうございます」


 眼鏡をかけたマジメそうな警察官が優しくしてくれる。


「番号は○○○○○○○○で……あ、俺の名前はルイ・ポライトね」


「……はい、登録しました」


「どれどれ……あの、お嬢さん?『真面眼鏡まじめがね』って……ひどくない?」


「最近の若者はみんなこんな感じです」


 サラッと嘘ついてやがる!?しかも見えないように笑ってる……性格悪っ!!


「ふむ……俺ももうおじさんなのかなぁ……」


 若者についていけてないと思ったのか、落ち込んでいるポライトさん。なんか、ごめんなさい。


「ま、要件はこれで終わりだ。一応保護者に迎えに来てもらいたいんだが……」


「私の親は共働きで……」


「おれ母子家庭で……」


「あっ、ごめんね……おじさん無神経だったよね……」


 さっきより落ち込むポライトさん。自分のミスを責めるタイプっぽいな……。以外と真面目な人の可能性もあるな。


 その後話し合った結果、送迎してもらうことになり、特に何事もなくそれぞれ家に帰った。





「エルミはまだ学校か……」


 学校に話は届いてるだろうし、帰ってきたら言われそうだな……。


(で、キリム。これからどうするの?)


(ん?どうするって?)


(いや、あれの事件追うのか、放って置くのか)


(うーん……)


(悲鳴あげた奴が最後まで見つからなかったということは、警察より力のある奴か、別の場所で悲鳴あげた無関係の奴か……)


(無関係を願うばかりだよ……ホントに)


 俺は苦笑いすることすら出来なかった。


(あーもう!そんな空気になるのは駄目だよ!もっと元気出して!)


(元気を出すのは難しいな……でも、ボケッとしてリラックスするぐらいなら出来るな)


(ボケッとするでも良と思うよ!ボケッと……ポケット……ポケ○ン?


92-170-115-1(それ以上は言わせねぇぞ?))


 何この子、急にザ○アンの種族値言い始めたよ

……。怖っ。


(……あ、そういえば何だけどさ)


(どしたのー)


(いや、俺が地下で吐いてた時なんだけどさ。俺の能力なんか変じゃなかったか?)


(んー、どうなんだろ……私達にはわかんないなぁ……)


(そっか……)


 気分悪かったせいで変な勘違いでもしてたのかな?


(何故『私達』と言った。俺にはわかってたぞ?)


(!?)


(ホントか!?)


(あぁ。おそらくだが、お前の精神が不安定になっていたから【三人称視点】に切り替わってたんじゃないかと思ったんだ。


 実際、お前からではなく、お前の向こう側から魔術を感じた気がしたからな)


(三人称視点……なるほどな。上手く使いこなしたりしたら何かに使えるかもな)


(良くわからないけど、そうだね!) 


(ガヴはいつまでも阿呆なんだな……)


(酷いっ!)


 その後も小一時間ほどゆっくりと駄弁った。そのおかげか、だいぶ気も楽になつまた気もする。


 しかし、三人称視点ねぇ……。もしかしたら、別の人の描写とかをして、それを知ることもできるかも……?


 いや、流石にそれは無いか。あったらチートだよな、うん。


 こんな感じでエルミが帰ってくるまで過ごした。エルミが帰ってきてからの話は……次回だ。


――――――――――――――――――――――

次回へ続く

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る