第20話 朝といえばやはり……?

次の日の朝、俺はいつもより早めに起きた。

アイリスが来てから、色々と順序を変えることにした。ランニングに出る。風呂場で汗を流した後、朝食を作っていたが、先にアイリスを起こさないとギリギリになることが昨日分かった。彼女、朝にとことん弱いのだそうだ。その為、先にアイリスを起こして、朝食を作っている間に支度を済ませてから食べる。––––まぁ、何事も上手くいかないこともある。


「華神、志緒理。朝だぞ」

「「んー」」


志緒理も朝にとても弱い。カーテンを開けながら声をかけたが、反応はいまいち。と言うか、志緒理はまだ寝てる。アイリスは半寝。


「おーい、華神、志緒理。起きろー」


2人を揺すりながら言うが、効果はいまいち。どうしたものか悩んでいると、アイリスと目が合った。半目だが。


「おはよ」

「ぉは、ょぅ」

「ん。学校に行く支度をしてくれ。ついでに志緒理も起こしてくれると助かる」

「ごはん?」

「あぁ、美味しいの作るよ」

「ぇへへ」

「!?」


そう言うと、アイリスはふにゃりと笑った。天使がいた。可愛すぎた。反則すぎた。

アイリスはその後、両手を広げて来た。まるで、幼子が親に抱っこしてもらう時のように。


Wake me up起こして?」

why何で?」


おっと、つい英語で答えてしまった。寝ぼけすぎではないですかねー?


「んぁー、おはょぉ。あやとー」

「ナイスタイミング(ボソ)。おはよ、志緒理」


いいタイミングで志緒理が起きたので、後のことはしおりに任せて俺は朝食を作りに台所に向かう。


「よし、作るか」


と、気合を入れたものの、その場にしゃがむ。


Veux tu me tuer殺す気かよ……」




–––問–––

最後の綾斗が言った言語は何ですか?

ヒント 第2話

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る