主語と述語⑤ 二重主語
「ゾウは鼻が長い」
この文の主語は「ゾウは」ですが、述語は何でしょうか?
「長い」だと、「ゾウは」「長い」となって意味が通じません。
となると、「鼻が長い」で1つの述語と考えられそうです。
ご覧の通り、この述語の中にも主語と述語があり、「鼻が」が第2の主語、「長い」が第2の述語と解釈できます。
このような構造の文を、二重主語構文と言います。
(※注)諸説あります。
Web小説で言えば、登場キャラクターの外見的特徴が強調されるファンタジーで、二重主語構文をよく見かけます。
「トムは髪が金色で、目が青い」
などですね。
言語学的に
ひとまず、Web小説の執筆を念頭に置いたときに大事になるのは、あまりごちゃごちゃさせないことです。
たとえば、
「ゾウは
と書いた場合、用言「巨大で」「危険な」に対応する主語が「ゾウは」とも「牙が」とも考えられる状況です。
もちろん、常識的に考えれば「ゾウは」「牙が鋭く」「巨大で」「危険だ」と区切るのだと分かりますが、「牙が」「巨大で」、「牙が」「危険だ」でも意味が成立してしまうので、少々読みにくい印象です。
この場合、「、」を打ち、「ゾウは牙が鋭く、巨大で、危険だ」と書けば、多少読みやすくなります。
二重主語を連続させる場合にも「、」を打った方が良いです。
「ゾウは牙が鋭く体が大きくて危険だ」
→「ゾウは牙が鋭く、体が大きくて、危険だ」
その場面で出したいニュアンスにもよりますが、二重主語構文を解消した方がすっきりすることもあります。
「ゾウは(、)鋭い牙と巨大な体を持ち、危険だ」
(※注)この場合の「(、)」は、読点を入れるべきか入れないべきか、僕に確信がなく、どちらでも良いと思っているというくらいの意味です。
文章チェックをする際には、こういった点も気にかけてみてください。
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