ハーレムの極意
しゅう
男の夢『ハーレム』
こんなキャッチコピーがなされたゲームが発売予告をされたのがつい1ヶ月前の話。もちろん俺は予約注文をした。けれどやはりその競争率は高く、当選率は一%を下回った。それに当選できた俺は幸運に幸運が重なったと表現できよう。そして今日がその発売日当日。なんでもソフトウェアだけでなく専用ハードウェアまで購入しなければならず、本当にお金がかかった。けれど欲望に逆らってはバチが当たるとまで思うほどに魅力的だったため考える余地もなく即行予約ボタンをポチリ。予約が完了したというわけだ。さらに後々の情報を見てみると、なんと予約開始から終了までわずか十秒足らず。よくもまぁこれに当選できたものだ。
さて、このソフトウェア専用のハードウェアはいわゆるVR機器の類にあたり、その世界に没入できる新感覚ハードウェアだ。さらに現実の時間と同調しているわけではなく、内部では現実世界における1ヶ月がなんと1時間で体験できるというのだ。つまり、ゲーム内で一年を共に過ごしてもまだ半日しか経たないことになる。これはやるっきゃない。そして今日がその発売日。今店頭に並んでいる。
高校時代まで田舎育ちで大学でようやく上京、一人暮らしを始めた。親の監視の目も届かないこの環境は本当に心地が良い。いつアレをしてもバレないし寝る時間も自由。あぁここは天国だ。
つまり、連続プレイで一年間ゲームで過ごす(つまり十二時間連続プレイする)ということだってできる。
そこまで思考をしてからようやく自分が受け取る時が来た。そこまで大きな箱には見えない。むしろこれで本当にそんな高技術のゲームがなしえるのかが不安になるくらいのサイズ。でもここまで来たら疑うことよりも楽しむ計画を立てる方が先だ。商品代金を支払い、商品を受け取る。まるで我が子のように大切に抱きかかえて自宅へ帰る。部屋に駆け込んですぐに開封、準備をした。これから俺は12時間これを装着し、一年間を過ごす。あの夢にまで見たハーレムを体験できる。ウキウキしてドキドキして興奮が抑えられない。よし。一度深呼吸をしてヘルメット状になったそれをかぶる。
「ゲームスタート」
その一言で俺の意識はゲームへと誘われる。そう、これから俺は新たな人生を歩んでいくのだ。
ここで今作のハーレムゲームに登場するヒロイン達を紹介しよう。
俺の妹、奈菜。
俺の姉、梨菜。
近所に住む幼馴染、果穂。
果穂の妹、里穂。
俺の学校の先輩、千夏。
そして最後に後輩、美香。
この六人全員が俺に尽くしてくれるヒロインだ。
ふむふむ。全員ナイスボディに加えナイスフェイス。これはもう最高としか思えない。
ハーレムの極意 しゅう @SyuSHY4328
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ハーレムの極意の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます