サクラの話⑤ 分離不安症
今回はサクラの話と
保護されたマルチーズの話
推定五歳、繫殖リタイヤ犬だったサクラは産めなくなり業者が保健所に持ち込んだ。そしてボランティア団体に保護され、その後、わたしたち家族と面接した時の話です。
ボランティアで犬のお世話をするAさんは「サクラは聞き分けの良い頭のいい犬だ! お留守番もできますよ」と太鼓判でした。わたしたちは愛想のよいサクラにナデナデしたり、抱っこしたりしました。
ふと、Aさんの腰に犬用のスリングの中に白い犬が大人しく抱っこされていた。なんていうか、目をつぶってひしっとしがみつくようなイメージです。あまりにも静かだったので犬好きなわたしはたずねた。
「こちらはマルチーズですか?」
「ええ、繫殖犬だったけれど、色々あってここに……」
「かわいいですね~」
「この子は歯がほとんどなくてねぇ。それに、分離不安症なので、こうして常にそばにいないと、不安で鳴くんですよ~。自傷行為もするしね。落ち着くまで一般の方にお譲りすることはできないです」
「……」
犬に分離不安症っていう病気があるのね……(´゚д゚`)自傷行為? 精神的な病気なんですかね? (ノД`)・゜・。
人間にもあるのかな。何があったかわかりませんが、今頃、治って愛情いっぱいの家族の中にいるといいな……。
サクラの話
サクラは家族で迎えた時から甘々で可愛がっているのです。なでるとトロンとした顔になる。ぬいぐるみみたいなつぶらな瞳✨近所の犬友にも小さな子どもにも愛想を振りまく我が家のアイドル💛オス犬にもモテモテです。
サクラは家族の中で私の膝が一番好きみたい。なので膝でよくうたた寝します。
でも、サクラの寝言は常に怒っています。
かわいいトイプーなのに(´゚д゚`)
寝言「ウゥーグルルルル……」
だんだん声が大きくなり、わたしは心配になり顔を近づけ声をかける。
「サクラ」
すると普段聞いている声と違う。
「ウーーーーガルゥ👹!」
なんと歯をむきだし威嚇するのです。そのときの目は狼みたいです🐺
わたしはもう一度よびかける。
「サクラ?」
「……!」
どうやら、夢見が悪かったみたい。完全に目が覚めたのか、ようやくわたしの顔だと認識すると急につぶらな瞳に戻り、お腹を見せキュンキュン甘えるサクラ……。
サクラの闇……(-_-;)深いのかも。
愛想を振りまきすぎて無理してる? 優等生キャラは疲れるの? それとも過去のトラウマを思い出したの? これまで何があったんだー(-_-;)理解したくても、五年ほど繁殖犬として生きてきて、まだ本当のサクラ知らないのかもな……。
前の犬は子犬から飼っていたので、のほほんと穏やかな犬。小さな子どもにも優しくて、寝言はぐふぐふと幸せそうだった。
サクラ、そのうち、いい夢が見られますように(*‘ω‘ *)
おまけ:サクラ、先日トリミングしてちょうどハロウィン時期だったのでバンダナ首に巻いてもらえました🎃
https://kakuyomu.jp/users/etsuko15/news/16817330649113931709
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