繫殖リタイヤ犬サクラの話③ はじめてのお出かけ

 今回はサクラの話です。


 GW中の話。サクラと初めてのお出かけしました! 移動時間が短い方がいいと思い、近所の河原に連れて行きました。枝垂桜がすっかり葉っぱになった、桜の木の下でピクニックです。


 キャリーケースに入るの苦手なサクラですが、なんとか入れて車に乗って、やってきました。


 キャリーケースに入れた時は

『やっとこの生活に慣れてきたのに、またワタシはどこに連れていかれ、また知らない誰かのお世話になるのかな……』

 って思ったのか、ブルブル震えていました(*´Д`)


 繁殖業者(5年位)→ 保健所 → ボランティア団体 → ボランティア → 青木家

 最初、ボランティア団体がレスキューしたものの、犬が飽和状態で別のボランティアの方にお願いしたよう。たしかに、もうイヤだったかも……。


 目的地に着いて、家族はお弁当を食べて、枝垂桜の下でサクラはおやつをもらう。そしてサクラ、原っぱで探索。草花、風のにおい、お鼻をくんくんさせ、思い切り遊び、家に帰ってきました。


『こんなの、はじめて! たのしかった!』みたいに、目をキラキラさせて、わたしにすりすりお礼をしていました。


 次の週、動物病院に連れて行こうと、キャリーケースを触った瞬間、サクラの目がキラッキラ☆

 期待させて悪いので


「いや、サクラ……あのですね、病院なのでお出かけじゃないよ……」


 でもサクラは尻尾、いや全身で体をふりっふり。活きのいい魚みたい。お出かけの楽しさがよみがえったのかテンション爆上げ状態で、ぴょんぴょん飛び跳ねる。トイプー立ちあがる。腰が心配になるわ。

 『うれしいです』みたいな潤んだ瞳でサクラはわたしをみる。


 焦るわたし

「いやいや、サクラ。落ち着いて、違うよ~病院だよ?」


 サクラ、聞く耳持たず、ウキウキと尻尾ふりふりのまま、自らキャリーケースに入りスフィンクスポーズ。満足気な顔をする。


 仕方なく車を走らせ、動物病院に到着すると、途端、サクラはブルブル震える。病院の匂い? 狂犬病など年に一度の注射の匂いが、恐怖を感じたのか、ブルブルが止まらない。今日はフィラリアの薬を貰いにきた。ついでに耳に菌が繁殖しているので、治療もしに来た。先生もサクラのこと「かわいいね」とほほ笑むも、ブルブルサクラさん。先生は「僕に慣れてくれたらいいのにな」と残念そうに言っていました。もう病院を出るまでガクガクブルブル……。


「サクラに申し訳ないことしたな……」病院はホームセンター内だったので、帰り、おやつを買って帰りましたとさ( *´艸`)



 ***



 その後も、耳の治療で動物病院に行くのに、キャリーケースに触れると、サクラはテンション爆上げ。すすんでキャリーケースに入り、そしてだまされる。だましているつもりはないけどね。



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