第39話 暇です。

三日間俺達は100階層にいた。

ロボのプレートを使い防具を整え、さらには

宝物庫らしい場所からは武器を勝手に貰っていた。

誰も取りにこないからいいはず!


三日もあると各自の部屋、風呂、トイレなどができ

俺達のシェアハウスのような場所になっていた。

更に宝物庫には缶詰のような食料もあり一年以上は暮らせるくらいだ。


ちなみに部屋などは誰が作ったか?

もちろん俺が作った。

いや、作らされた。

『錬金術士』と『建築士』があれば

なんでも作れたからだ。


ただ、俺のmpは常に枯渇していたわけだが、

レベルは俺だけ上がった。

ステータスはまた微々たる量上がった。

久々に俺の全てを見せてやろう!


〈名前〉山本 流星

〈レベル〉50

〈職業〉模倣士

〈HP〉500

〈MP〉1500

〈攻撃力〉100

〈防御力〉100

〈敏捷〉 100

〈魔力〉 200

〈運〉  1000


なんと!

HPとMPと運以外、剣豪のレベル1並みに強くなったのだ!

ふはは。模倣しなくても村人よりきっと強い!


他の奴らのステータスは、、

まあ、見ないでもわかるよね。

レベル1の時点で100倍差だったんだから。

他の奴らのステータスは俺都合により以下略。


スキルを使い込んだせいか、『部分模倣』は体の三箇所模倣できるようになっていた。

だが、mpの消費量も1.5倍に。俺のスキルはレベルが上がるとmpの消費量が上がる。1レベルから考えると、15倍も消費量が上がっている上に、更に1.5倍!


これはすなわち、戦闘時間が減るという事だ。

ふざけるな!

短時間における戦いは脳筋トリオの破壊力は上になったかもしれない。

だけど、mp消費による俺の模倣時間制限は全く改善されていない。


宝物庫には、属性付きの刀、魔力増加の杖、

速度増加の靴、治癒効果増加の杖、攻撃力増強の腕輪、

かわいいピアス(効果不明)

などがあり各自の長所が伸びた。

だがmp改善する装備はなかった。代わりにいいものを見つけた。スキルを一回ストックできる指輪だ。

これは俺にはかなり貴重だった。戦闘中一回分のmp消費がなくなる事がどんだけ貴重か。

mp自然回復増加の腕輪などを作り付与したから

以前より回復時間は短縮された。

この世界のmp回復は止まっていないと回復しない。

戦闘中回復すればマシなんだけどな、、


さて、なぜこんなところに三日もいるか?

それはこの転送システムと戦争が関係している。

城に戻っても攻め滅ぼされたのでは意味がない。

先にルーン王国を追い払う必要がある。


そこで俺はみんなを説得してしばらく待って

もらった。

黒田と連絡を取りたいところだけど、手段がない。

だから、こちらは遊撃として動かせてもらう。

そのタイミングを見計らうのに、ここで待っている。


黒田はどう動くのだろうか。

何も情報がないからさっぱりだけど、

見た感じ恐らく10倍以上戦力差はあるだろう。

まともにやっても勝てないから、勝つなら大将首を取るが、それがダメなら長期戦を狙うだろう。

黒田の事だし、どうせズル賢い策を使うはず。

その策で混乱してから、転送をするのが俺の狙いだ。


俺はじっと立体画像を見て、その時を待った。

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