第6話 食卓
フェイはしばらく横になっているといつの間にか眠ってしまっていた。
コンコン
ドアをノックする音で目が覚める。
宮仕「フェイさん、お食事の時間です。食堂まで一緒に行きましょう。」
いつの間にか眠ってしまっていたか。
どうやらもう日が暮れているらしい。
食堂に向かおう。
フェイはドアを開けて宮仕と共に食堂に向かった。
木のテーブルを囲むように人が座っている。
救世院の修養者と呼ばれる人達だ。
自分も救世院に入ったので、今日からは自分も修養者という事になる。
食堂には十数人が座っていた。
宮仕「フェイさんはこちらのお席へ。」
宮仕に案内されると空いている席に座った。
テーブルには大きめにカットされた野菜のシチューとパンが置いてある。
イドニスがこちらに向かって来て言った。
イドニス「みなさんにお知らせがあります。
今日からみなさんと共に過ごすことになったフェイさんです。
分からないこともたくさんおありでしょうからみなさん優しくしてあげて下さい。」
フェイはまわりにぺこりと挨拶をすると挨拶を終えた。
イドニス「さあ、今日も夜ご飯を頂きましょう。」
そう言うとイドニスは目をつむり顔の前で手を合わせ額に付けた。
イドニス「今日という日と、食事とみなさんに感謝致します。頂きます。」
食堂一堂はまばらに頂きますと言った。
フェイも頂きますというとシチューを食べ始めた。
味もしっかりしていて美味しい。
向かいの席に座っている男性も黙々と食事を進めている。
すると宮仕がオルガンで音楽を弾き始めた。
温かい食事と落ち着く音楽、暖かな明かりと、人の温もりで食堂は満たされた。
心がじわりとぼやけていく感覚がした。
食事を終えると、食器を炊事場へと持って行った。
食事の終わった食堂で余暇を過ごす者もいた。
読書をする者、話しをする者、趣味の手細工をする者、それぞれが自分の生活を送っていた。
そして救世院の一日を見届けると、その日は終わった。
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