牧畜国家 モンベル王国
翌日、
すぐに鉱山と海と雪山を作りました。
あっという間だね。
鉱山は小屋をいくつかと川を設置したから、すぐにでも使えると思う。
海は手を加えないとダメだね。
海藻とか岩礁、砂浜なんかはすぐに用意できるけど、魚がいないんだ。
ダンジョンの機能を使って出せるのはモンスターだけだから、魚はどこかから連れて来ないといけないね。
雪山も問題無いかな。
この階層は入った瞬間、無茶苦茶寒いね。
とりあえず、うっかり迷子になると大変だから、転移陣のところに大きな塔を建てて、周囲にも避難できるように小屋をいくつか用意しておいた。
これで下準備は完了だね。
次は3階の畜産スペースに動物を増やさないといけない。
牛、馬、羊、豚かな。
これらが揃えば、畜産、皮革加工、織物、そんな系統の職業が活躍できる。
前回はドルマ帝国から盗んできたけど、さすがにそんなことを頻繁にしないよ。あれは攻撃を仕掛けてきたことへの報復でもあったし。
今回はちゃんとお金を払って購入する予定です。
マリベルさんに聞いたら、隣国のモンベル王国がオススメとのこと。
牧畜が盛んで皮革加工やソーセージなどが有名。毛糸も有名で、エール王国も大量に輸入しているらしい。
代わりにダンジョンがほとんど無く、特に推奨レベル30を超えるダンジョンは無いため、すべて輸入に頼っている。
最近はドーガ商会が牛耳っているため、苦労しているらしい。
まだ行ったことが無いので高速飛行で目指す。あまり大都市が無いらしいので、王都モンベルを目指した。
到着。
王都モンベルは広いけど、ちょっと田舎だな~という感じ。建物も多いけど、バルベンみたいに密集していない。区画整理されて広々したキレイな街並だった。
まずはお金を用意するために冒険者ギルドに向かった。
ギルドはバルベンのギルドに比べると小さい。半分以下かな。
窓口に行くと、
「あら、小さな冒険者さんね。何か御用かしら?」
お姉さんが窓口から声をかけてきた。
「ちょっと遠くのダンジョンで手に入れたドロップアイテムでも買い取ってくれるの?」
「ええ、大丈夫よ。遠くのダンジョンの素材で、近場のダンジョンだと手に入らない素材の場合、通常より高く買取りしますよ。」
「ありがとう。じゃあ出すね。」
『見果てぬ塔』の30~40階のドロップアイテムをどんどん出していく。
「えっ、えっ、えぇぇぇぇ!!」
山積みになるドロップアイテムを見ながら叫び続ける。
異常事態に気づいたのか、奥から筋肉質なおじさんが出てきた。
「ちょっと止めてくれ。」
「はーい。」
「悪いが冒険者カードを見せてくれないか。」
「どうぞ。」
僕がカードを差し出すと、
「ありがとう。すまないが一度に全部は買い取れない。今の支部にあるお金の範囲で買い取りをさせてもらいたい。いいか?」
「かまわないよ。というか、この街で牛、馬、羊、豚なんかを購入したくてね。
もし可能なら、そういうのを取り扱っている商会を仲介してくれないかな。全部査定して、支払いをその商会に行うって取引はできるかな。」
「それなら可能だ。本当に全部家畜にしてしまっていいのか?」
「全然問題無いよ。ならアイテム全部出すから、査定を待っている間に先に商会に連れていってくれないかな?」
「査定は俺達でやるから、ヘミング商会に連れていってやってくれ。最年少のBランク冒険者さんだ。くれぐれも失礼の無いようにな。」
「B ランク!わかりました!」
案内されるままにギルドを出た。
「ヘミング商会ってどんなとこ?」
「はい!ヘミング商会はモンベル王国最大級の商会の1つです。家畜から加工品までフルラインナップで取り揃えています。」
「なんか、急にしゃべり方、固くなってない?」
「仕方ないですよ。モンベル王国はダンジョンが少ないんで、Bランクなんて、私初めて見ました!」
なんか調子狂うね。
とりあえず、ヘミング商会に到着。
「すいません。冒険者ギルドのマルカと申します。番頭のゴッチさんはいらっしゃいますか?」
「それではこちらへどうぞ。」
応接室に通された。
しばらくすると髭面の大男が入ってきた。
「マルカさん、お久しぶりです。
今日はどうされましたか?」
見た目の割に物腰柔らかでギャップにビックリだよ。
「ギルドマスターヨーゼフの指示でこちらのウィルさんをお連れしました。」
「冒険者のウィルです。よろしくお願いします。」
「ヘミング商会のゴッチです。よろしくお願い致します。今日はどうされましたか?」
「今日は牛、馬、羊、豚なんかを購入したくてね。」
「有難うございます。何頭程度ご入り用ですか?」
「それなんだけど、今ギルドでドロップアイテムの査定をやってもらってるんだけど、まだ金額が出てなくてね。しかも支部にあるお金じゃ足りないと言ってきたからさ。
じゃあ先にヘミング商会と何を購入するかを決めて、支払いは後からギルドから支払って貰うってのでも大丈夫かな。」
「問題ございません。冒険者ギルドは信頼できる組織ですから、間違い無くお支払い頂けますので。
では、今おっしゃった家畜を金額が許す範囲でバランス良く取り揃えましょうか。」
「助かるよ。何日ぐらいで集められるかな?」
「金額にもよりますが、3日あれば集まると思います。」
「仕事が早いね♪じゃあ3日後に受け取りに来るよ。」
これで畜産スペースは充実するかな。
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