第8話子供のストレスと対策への願望

下の子は10日でよかったが、後で発症した上の子は濃厚接触の期間も含めて14日間は缶詰だった。実際に症状に苦しんだのは1日半程度なので、それ以外の日はピンピンしているのに家の中に監禁状態。幸いどちらも小学生だったので喚き散らすということはなかったが、それでも気を紛らすのは結構大変だった。

下の子はなぜか汚物をトイレのスリッパになすりつけ、壁面の隅まで汚物だらけにした。今までそそうをしたことはあったが、汚物を撒き散らすことはなかったので、恐らくストレスが原因。

上の子は発症から5日目の朝には朝ごはんを食べなくなり、横たわってぐったりしてしまった。とにかくなんとかしなければと、平日の昼間、ほとんどの人が学校や会社にいる時間に自転車で隣の学区までただ走ってきて戻るという気晴らしサイクリングをしてしまった。民間警察?なるものに見つかれば責められるだろうが、子供の心理的ダメージを克服するには致し方ないことだと思った。

親以外と会話ができないこの状況が、何よりも問題を大きくしているのではないかと思った。少しでも学校の先生が電話やネットで子供と直接対話してくれたら…お友達がお手紙や電話をくれたら…時間のある子供好きな方が非対面でお話相手をして下さったら…なんてことをひたすら考えた。保健所が子育て支援の部署と連携をとって、児童館の職員さんや、保育士さんなどが励ましの言葉くれるように、ちょっとした遊び動画や工作のセットを送ってくれるように手配をしてくれたらどんなにいいだろうか。うちよりももっと小さな子だったらストレスは親子共々私達以上だろうに。

とにかく、ああならいいのに、こうならいいのにということが山ほど考えられた。でも、コロナでいじめがある以上、誰も何も主張しないだろう。

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