第24話

出かける準備が終わったヘレルを見た。

青い服と青いつばのない帽子。

「ちょっとだんこちんこになってるよ」

「なんだ、だんこちんことは」

 岡山弁で互い違いになってるという意味だ。

 私はヘレルの掛け違ったボタンを直す。

 



スーパーに行ってヨーグルトを見ていた。

「なぜそれを買うのだ」

「それはね、ヨーグルトって美容にいいの。お肉を食べると悪玉菌が増えて体に有害なものが増えて、発がん性物質とか、うんこの嫌な臭いとかね、うんこの色が濃い茶色だと悪玉菌が増えてる証拠よ。ヨーグルトを食べると善玉菌が増えて悪玉菌が増えるのを抑えてくれるわ、それと牛乳には乳糖ってのがあるんだけど乳糖に耐性がない人だと飲むと下痢になっちゃて食べたものが出ていって栄養を吸収してくれないわ、牛乳がヨーグルトになると乳糖が分解されるのね、後はタンパク質の吸収を助けてくれたり、体の中で分解されたタンパク質をリサイクルしてまた吸収する機能を高めてくれるみたいなことも言われているわ、野菜と一緒に食べると筋肉の落ちが減少するような氣はするわね、私の感覚だけど」

「ほー、凄いなグルトンとは」  

「ヨーグルトね!」

「ヨーグルトン」

「ヨーグルト!」

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