第14話
「ぐああああ漏れるうう」
「ははははは」
ここは軍隊が訓練している場所。
新米のダートにはまさしく地獄だった。
「うあああああああ!」
強制ストレッチをやっているのだが、一人を複数で押さえつけて無理矢理伸ばしている。
地面に座り両の脚を伸ばされた状態で片脚ずつ二人に抑えられ開脚、さらにもう一人には腕を引っ張られる。
※よい子は痛めるのでまねしないでね。
両の足裏をあわせた状態の脚に人が乗っかる。
悲痛の叫びが広がる。
ダートは正義感溢れる若者だった。下の兄弟たちのため、金を稼ぐのに兵士になったが人を守るために働けるのが嬉しかった。
「兄ちゃん頑張ってきてね」
毎日のつらい訓練も励まされると頑張れたものだった。
初任務。
村の外れに、魔女がいるらしいという噂があるため、調査、捕縛せよとの命令。
「ここに魔女がいると聞いてきた!ご同行願おうか」
兵士たちが突然やってきた。
畑いじりをしていた手を止めて、土をつけたままの手を握り合わせる。
「そんな……私は魔女なんかじゃ……」
女は突然のことにうろたえてしまう。
その時、男が一人兵士たちに躍りかかる。
「二人とも逃げろ! タルフィ、お母さんを守るんだぞ」
「刃向かう氣か!」
「あなた……!」
タルフィの母とタルフィはタルフィの父の言葉に従って駆けだす。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます