真の黒幕は誰だ

「愛している」

あ~あ死んじゃった。隠れ蓑として便利だったのに。



「背後ががら空きだぞ。」

私の胸には大翔を殺したナイフが刺さっていた。

「どうして……」


呆然と呟くと、山田くんは歪んだ笑みを浮かべながら言った。

「最初から計画通りだよ。勿論、是迄の茶番もね。君は俺の親を殺したんだろう?」

胸から血がドロドロと血が溢れてくる。致死量なのは誰も目にも明らかだ。



「バレてたんだ.......」

「大翔に嘘を吹き込んだりして、俺を孤立させたりしてただろ?あからさま過ぎるんだよ。」


どうしてこんなことになったのか。

どうして……。

どうして……。

どうして……。

どうして……。

どうして……。

どうして……。

どうして……。

どうして……。

私は完璧な筈だったのに



「嘘だと言ってよ。ねぇ!」





どうしたらよかったのだろう。

あの日の選択が間違いだったことは確かだ。それでもあの時の私にとっては、それが正解だと信じきれてしまうものだったのに……。

「今更遅いよ……。全部……遅かったんだよ……。」

私は、この結末を変えられたのだろうか?










そっか、最初から、

「山田くんも殺すべきだったのか……。」




THE END

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山田くんの絶望?しかない急展開マーダーラブコメ 伝統的建造物群保存地区在住ククルパン三世 @bellwoodtruthgrow

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