第3話 不登校
わたしは3歳ぐらいの時から重い小児喘息を患い、12歳頃まで苦しまされた。
1週間ほどの入院をしょっちゅうする、その間に教科書のページはどんどん進んでいく、授業についていけない。
友人関係もうまくいかなくなり、学校に行ったり行かなかったりの半不登校となった。
中学校1年生で、本格的な不登校になった。
友達はいたがよくバカにされ、関係は良好とはいえず、ふとしたケンカでグループから爪弾きにされた。
しかし私が不登校となると、学校においでよなどと手紙をよこしてきた。
なぜ友達がああして思いやってくれているのに、学校に来ないのか?
それが担任の態度。
なんで学校に行かないの!
叱りつけるのが祖母の態度。1度だけだが祖母に殴る蹴るの暴力を受けた、酷く痛かった。
不登校期間の記憶は抜けている。
唯一うっすらある記憶では、ベッドに寝ていて1人自分の呼吸を聞いている。何日も洗髪していない頭から頭皮が剥がれたようなフケが出ていた。それでも起き上がれなかった。
ひとりっきりで部屋にいた。
抜け落ちた記憶の中のわたしは、わたしの中で浮遊している。
かわいそうに。そう言ってやるしかできない。
結局、担任も親もわたしの辛さを理解してくれない、これ以上学校に行かないことを責められるのはうんざりだと学校に行った。
授業中も休み時間もずっと寝てて、体育は見学した。仮病でよく早退した。
担任が無言でわたしに圧力をかけてきたのは、よく覚えている。
何も聞かない何も知ろうとしないが命令に従わせる大人の男相手に14歳のわたしは屈するしかなかった。
わたしは小説を書いていた。
本をよく読んだ。少年漫画も少女漫画も手当り次第読んだ。映画もよく観た音楽も聞きまくった。エンターテイメントへの好奇心、作家になるという夢が、わたしを生かした。
それがなかったら?
うん、たぶん死んでた。
不登校で不安定な家庭環境、自傷行為にいたったのは自然な流れだ。
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