生きているだけで儲けもの
シヨゥ
第1話
「人は存在するだけで仕事を生むんだ」
彼はその巨体をベッドに横たえたままそんなことを言う。
「例え野垂れ死んだとしても清掃業や葬儀屋、役所の仕事を生む。だから俺はここに横たわっているだけでも立派に社会の役に立っているんだ」
「そんなの肥やしと変わらないじゃないか」
「違うぞ。俺は肥やしを生み出すんだ。肥やしの上位存在だ」
「胸を張って言う事じゃないだろうに」
彼のポジティブさにはもう何も言えない。
「生きているだけで丸儲け。まあ儲けているのは他人だがな」
高らかに笑う彼。その人懐っこい笑顔に何でも許さてしまいそう。いや騙されてしまいそうになるのだった。
生きているだけで儲けもの シヨゥ @Shiyoxu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます