第5話タンポポのプレゼント

今日もあの公園に来たぼくは、ワタコさんと一緒に遊んでいた。

そしてぼくは何気に質問してみた。

「ねえ、ワタコさんの誕生日はいつなの?」

「実は、明後日なの・・・。」

「えっ!?そうだったの!」

「うん、だから明後日は菜花園のみんなで私の誕生日をお祝いしてもらうんだ。」

明日が誕生日か・・・、ぼくはワタコさんにプレゼントを渡したくなった。

「ねえ、ワタコさんのほしいものって何かな?」

「・・・ハンカチがいいな、できればタンポポのがらがついているの。」

ワタコさんは顔を赤くして答えた。

「わかった、ぼくが手に入れてあげるよ。」

ぼくは自信満々に言った、大好きなワタコさんのためにハンカチを手に入れてみせる!

そして明日、学校が休みなので近所のスーパーマーケットへむかった。

まずは雑貨屋へと入った、ハンカチを置いてある売り場へ行くと、いろんな柄と色のハンカチがたくさんあった。

ぼくはその中から目当てのハンカチをさがす、そして一枚のハンカチを手に取った。

緑の生地にタンポポやシロツメクサなどの花のマークがついたハンカチ、これならワタコさんが気に入ってくれるにちがいない!

ぼくはお小遣いの千円を払って、ハンカチをプレゼント用に包んでもらうと、大切にかかえて家に帰った。




そして翌日、ぼくは昨日買ったハンカチの入った小袋を持って、公園へやってきた。

するとワタコさんがやってきた、しかしワタコさんは慌てているようだ。

「ワタコさん、誕生日おめで・・」

ぼくが言う前に、ワタコさんが大声で言った。

「ごめんなさい、今はそんな場合じゃないの。一緒に来て!」

そしてぼくはワタコさんにうでを引っ張られて、どこかへと連れていかれた。

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