第4話 家においでよ

その日、ぼくはお母さんよりも遅い時間に帰ってきた。

「ただいま〜」

「こらっ!!こんなに遅い時間まで何をしていたの!?」

お母さんはとても怒っていた、ぼくは思わずビクッと震えた。

「ごめん・・・、友だちと遊んでて遅くなってしまったんだ。」

「ふーん、でもまだ日は短いから、遅くならないように気をつけるのよ。」

母さんはそれだけ言うと、キッチンへと向かっていった。

「ふぅ・・・、あやうくワタコさんのことがバレるところだった・・・」

ぼくはホッとして、自分の部屋の中へと入っていった。

ワタコさんのかわいさがまだ頭から離れない、ぼくはこの時、ある決心をした。

「ワタコさんを家に呼ぼう、そしてお話ししたり、遊んだりするんだ!」

ぼくは明日にでも、ワタコさんを家に呼ぶことを決めた。

そして翌日の下校の時間、ぼくはいつも通りにワタコさんと出会った。

「ワタコさん、今日家においでよ。お菓子もあるからさ」

ぼくは意外にもすんなり伝えることができた。しかし、ワタコさんはこう言った。

「ごめんなさい、他の家には行っちゃダメって言われているの。」

「それって、親から?」

ワタコさんはうなづいた、そういうことなら仕方ない・・・。

ぼくはいつもどうりに、ワタコさんと公園で楽しく遊んだ。

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