2022/09/03  二人は……





殿を暗殺する。


その命令だけを受けて彼はその城に忍び込んだ。

さすがに警備は厳重だ。

忍びとして生きて来た自分でも、

感覚を研ぎ澄まし警戒しながら城の最上階へと進んだ。


そして金色の襖が蝋燭の火にゆらめくその場所。


この奥にはあの男がいるのだ。

諸悪の根源が。


彼は一瞬息を飲んだ。


その時だ。


他の者の気配。


彼は振り向く。

そこには忍び衣装の男がいた。


敵か味方か。


何奴なにやつ!!」


城の警備の声だ。


見つかったのか。

と思った瞬間、彼は身を変えた。

そしてあの男も姿を変える。


それを見て彼は相手も自分と同じ立場なのを悟った。


二人とも殿の姿に変わっていた。

そしてさっと近寄り叫ぶ。


「二人は殿様!影武者ハート!!!」


周りが拍手をする。

それに気が付いた殿が奥から出て来る。


「みんなで殿様!!!ぴゅあぴゅあハート!!!」


万雷ばんらいの拍手が鳴りやまない。




これで暗殺は回避された。

殿のノリが良かったからだ。


市井の評判はただの噂だったらしい。

本当はすごく良い人だよ!!チェキィ


そして城下町には平和が訪れた。


ぴゅあぴゅあハート!!!


じいやは雰囲気が妖精。

暖色ぽわぽわウキウキだぉ。



日曜朝1000時!放送中!



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