勇者の末路

古い日記だ、だいぶ使い込まれてある。

気づいたのは、本当に偶然だった。

なんてことない、どこにでもあるような英雄譚、勇者の物語みたいに終わるはずだった。

きっかけは、旅の後半

人は、レベルが上がると人智を超えた身体能力や、異能を手に入れることが出来る。

だから、俺の皮膚が金属みたいな硬さになっていも、初めはそういうのだと思っていたんだ。

これが、勘違いとも知らずに.....

次は、魔王城、最後の四天王と戦った時だ。

あいつの攻撃で聖剣が飛ばされ

最後の必殺技を放った時とっさなに手を出した。

人は、転んだり、ぶつかったり、なにか当たりそうになった時は咄嗟に手を出すだろ？

それと一緒さ。

あの時は正直、マジに死ぬかと思った。

走馬灯とかも流れたんだぜ？

ただ、いつまで経っても何も起きないんだ。

亀みたいにゆっくり目を開けると、

驚愕の顔。いや、驚愕の顔ってーのは少しおかしいな。

そう、まるで最後に理解できないものを見て

理解するのをやめた顔だった。

そして胴はまるで、鋭利な刃物、まるで聖剣とかで切ったみてーな後がついてたんだ。

この時の俺は、土壇場で覚醒した!!とかマヌケ

なこと考えてたんだ。

バカみてーだろ？

当時の俺は、マジに馬鹿だったんだ。

いや、今も馬鹿か....

まあ、それでチョーシこいた俺は、仲間と一緒に魔王のいる終の間てところに飛び込んだ。

魔王との戦いさ。

魔王？めちゃくちゃ美女だったぜ。

特にあのえっろい尻にくびれ

不覚にも勃起仕掛けたね。

戦いは激戦ていうか、死闘というか

とにかくラッキーだった。

運が良くなきゃ死んでた。

もう1回やれって言われたら、

言ってきたやつのけつ蹴り飛ばして

さっさと逃げるね。

どうやって倒したかって？

物理だよ。

あいつ、執拗に神官ばっか狙いやがってよぉ

魔法使いと騎士に守ってもらって

俺と、剣士、槍士、拳闘士でとにかくタコ殴りにした。

体力なんてすっからかんで、最後は気力や根性で動いてた。

だから、お前にも言っておく

パーティでも、一対一でも実力が拮抗したら、最後に物言うのは根性とかだ。

だからいいか？

諦めんな、何があってもな....

話を元に戻すぜ。

とにかく俺たちは魔王に勝った。

あいつは、最後に「ま、魔王と勇者は因果関係にある、魔王が現れるということは勇者が世に出、勇者が出れば、魔王もまた現れる。覚えておけ、若き勇者よ。魔王は闇がある限り蘇る、勇者もまた.......いや、辞めておこう。

面白くなくなるからな。

お前の顔が負で歪むのが楽しみぃだァ

アァ、ユウシャヨ、ヒトアシサキニマッテイルゾ。

ククク、ハハハ、アァッハハハハハ!!」

意味深だろ？

まぁ結局あの魔王は、復活しなかった。

異変が顕著になったのは、

王国に帰ってから、俺は戦いが終われば鑑定屋を営もうと思っていてな鑑定スキルは、MAXだった、鎧を着た謎の、鑑定屋かっこいいだろ？

とにかく、異変があったんだ、

体が棒みたいになって、動けなくなることが増えた。

呪いや、病も考えたが、いくら鑑定しても出なかった。

こいつは、ある意味祝福、いや、祝福の皮を被った呪いだ。

寄生虫には、宿主がある程度育ってから

体を食い破る奴がいるが、これがまさにそうだ。

だから、気をつけろ

新たな勇者よ、聖剣や、聖鎧をあまり使うな

使うにしても、いざってとににしとけ、

俺みたいになるぞ。

もうろくに、体を動かせねぇ

もしもの時に、筆魔術覚えといてよかった

役立つぜ。

クソ、意識が、

あ、あがっ、

うぎゃいゃぁああああああああぁぁぁ

いてぇ、いてぇあがげぉぁおあぉあああああ

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

ここからは、悲鳴だけで読めない。

こういうのってふつー、序盤に渡して欲しいやつじゃん

ああ、ちきしょー

もう遅いぜクソッタレ

悪ぃな、先輩、俺も、僕も、私も、我も、あたしも、俺様も、

次に、託すぜ

あ、あああ、あがっうぎぃやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ