もちろん嫌な事はあったけど、可愛い女性とイチャイチャしたり、ちょっぴりエッチな生活を送って、ハッピーエンドを迎えられたので、幸せ一杯です! (短編集)
体系を馬鹿にされて、人生を終わらせようと考えていたら、評判の良い美女転校生が勿体ないなぁと言ってきた。そんな優しい彼女のおかげで、俺は頑張って変わることが出来ました!
体系を馬鹿にされて、人生を終わらせようと考えていたら、評判の良い美女転校生が勿体ないなぁと言ってきた。そんな優しい彼女のおかげで、俺は頑張って変わることが出来ました!
柔軟体操が終わり、俺達はバドミントンを始める。早織さんは運動神経が良いようで、なかなか上手くて、悪戦苦闘していた。そしてもう一つ、気になることがあって、どうにもこうにも体が上手く動かない。
「あー……また落としちゃったね」と早織さんは言って、シャトルを拾い上げる。
「面目ない」
「私の胸ばかり見てるからだよ!?」
「え!?」
確かにラケットを振り上げるとき胸を張るから、気になってしまっていたが、まさかバレてしまうとは……。
「まぁ、私のは大きいから仕方ないけどね!」と、早織さんは恥ずかしげもなく、そう言ってドヤ顔を浮かべる。
それに対して俺は「よくもまぁ、恥ずかしげもなく、そんな事が言えるな」と、素直な気持ちを言って笑みを零していた。
早織さんはネット越しに俺に近づき、コソコソ話をするように手を添えながら「だって健太君には恥ずかしい写真、見られているし」
別にエッチな話ではないのに、顔がカァ……っと赤くなる。言った本人も顔を赤く染めていた。
「顔が赤いぞ。恥ずかしいなら言うなよ」
「え!? そう!?」
早織さんはそう返事をして、顔を隠しながらそそくさと離れていった──。
「まったく……」
何だかこんなやり取りが出来る自分が新鮮で、こんな自分も居るのだと驚かされる。早織さんと居ると本当……新鮮な事ばかりだ。
※※※
それから数日後──今度は早織さんにプールに行こうと誘われ、俺は市民プールへと向かった──。
着替えてからプールサイドに向かうと、正面からワンピースタイプで花柄の水着を着た早織さんが歩いてきた。早織さんはスタイルが良くて、出るところが出ているから恥ずかしくて目のやり場に困ってしまう。
「ごめん、お待たせ~」
「あ、俺も今来たところだから大丈夫だよ」
「そうなんだ。じゃあ準備体操から始めようか」
「うん」
──俺達は邪魔にならない様に、プールサイドの端に寄り、きっちり準備体操をする。
「さて──」と、早織さんは姿勢を戻すと、俺に近づき腕を掴む。グイっと自分の体へ引き寄せると「行こうか!」と言って歩き出した。俺も合わせて歩き出す──。
「えっと……早織さん?」
「なに?」
「その……当たってるよ」
「何が?」
「何がって……胸が」
早織さんはクスッと笑うと「知ってる。だってわざとだもん」
「何だ。わざとか……って、え?」
「このぐらいのご褒美ないと頑張れないでしょ?」
いや、君の水着姿をみているだけで、もうすでに御褒美なのだが……そんなこと言えるはずなく俺は「う、うん」と返事をする。
「でしょ!? じゃあ、気にせず頑張ろう!」
「うん」
気にするなと言うのは無理かもしれないが、俺はとにかく精一杯、頑張った。
※※※
それから1年以上の月日が経つ。いまはネット社会だからダイエットの方法なんて調べれば簡単に、いくらでも出てくる。でも俺は何かあると早織さんに連絡するようになっていた。
いまも自室のベッドで寝ころびながら、早織さんに「でさー、服がブカブカになっててさ」と、話しかける。
「じゃあ明日さ、服を買いに行こうよ」
「え、良いの?」
「いいよ。丁度、暇だったし」
「ありがとう! じゃあ待ち合わせ場所とか決めたら連絡する」
「うん、分かった」
早織さんの返事を聞いて電話を切る。まさか、こんな流れになるとは……ラッキーだったな。俺は急いで起き上がり、引き出しから着ていく服を選び始めた──。
※※※
当日になり、俺はオシャレをして待ち合わせ場所のショッピングセンターに向かった──俺が到着すると、早織さんは携帯をチラチラ見ながら待っていた。
早織さんの服装は白のブラウスに、黒のフレアスカートを履いていた。シンプルで大人っぽいけど、どこか可愛らしさを感じる服装で、日ごろ制服姿とジャージ姿しか見ていなかった俺は、ドキドキが止まらないまま近づいた。
「ごめん、お待たせ」
「うぅん、大丈夫。それじゃ行こうか」
「うん」
──俺達は並んで歩き始める。すると直ぐに早織さんの手がスッと伸びてきてお腹を触った。
「な、なに?」
「本当に痩せたね~」と、早織さんは言ってお腹を撫でる。
「ちょ、ちょっと。くすぐったいし、恥ずかしい」
「ふふ。ごめん、ごめん」と早織さんは手を離し「こんなに痩せたんだから、周りの反応も良くなったんじゃない?」
「あー……」
そう言われて振り返ってみると、ここ最近、何も言われてないな。言われなかったら気付かなかった。それだけ痩せる事──いや、早織さんに夢中になっていたのかもしれない。
「確かに何も言われなくなった」
「でしょ? 良かったね」
「早織さんのおかげだよ」
俺が素直にそう言うと、早織さんは照れくさそうに髪を撫でながら「私は何もしてないって」
「そんなこと無いのに……」
「あ、服屋の前に着いたよ。どっちから見る? 上着?」
「うん。上着から見たい」と俺は返事をしながら、店内へと入った──。
「ねぇねぇ、これなんてどう?」と、早織さんは紺色ポロシャツを手に取り、俺に合わせてくれる。
付き合ってくれるだけで満足なのに、率先して選んでくれるオプション付きで、ニヤニヤが止まらない。これはまるでデートの様じゃないか。
「いいね。俺、こういう濃い目の色好きだよ」
「じゃあ確保ね」
俺は必死に服を選んでくれている早織さんの横顔を見つめる──こんな素敵な女の子だから、俺の事を選んではくれないだろうと思ってる。
でも……こんな幸せな時間を過ごしていると、ちょっぴり期待してしまう。今まで悪い事だけらけだったから、今ぐらい夢を見たって良いよな?
早織さんが俺の視線に気づいたのか、こちらに顔を向けてくる。横髪を耳に掛けると不思議そうに首を傾げ「なに?」
「何でもないよ」
「そう?」
スゥー……と鼻で大きく息をして吐き出す。君が彼女だったら、本当に良いな。
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