もちろん嫌な事はあったけど、可愛い女性とイチャイチャしたり、ちょっぴりエッチな生活を送って、ハッピーエンドを迎えられたので、幸せ一杯です! (短編集)
体系を馬鹿にされて、人生を終わらせようと考えていたら、評判の良い美女転校生が勿体ないなぁと言ってきた。そんな優しい彼女のおかげで、俺は頑張って変わることが出来ました!
体系を馬鹿にされて、人生を終わらせようと考えていたら、評判の良い美女転校生が勿体ないなぁと言ってきた。そんな優しい彼女のおかげで、俺は頑張って変わることが出来ました!
次の日の朝、俺は眠い目を擦りながら、約束の公園へと向かった。早織さんは既に来ていて、上下とも赤のジャージに、髪の毛をしばってポニーテールにしていた。朝から見慣れない早織さんを見て、ドキドキしながら近づく。
「おはよう」と、俺が挨拶すると、早織さんは微笑み「おはよう!」と元気よく返事をしてくれる。
「何だか眠そうね。大丈夫?」
「うん、大丈夫」
「じゃあ、行こうか」
「うん」
俺達は肩を並べてゆっくりと歩き出す──この公園は緑豊かな公園で、遊具とかは少ない代わりに、とても広くて景色を楽しめる公園となっている。だから、朝早くてもジョギングしている人や、犬の散歩をしている人達がチラホラと居た。
黙って歩いているのも良いが、どうも落ち着かない。俺は思い切って「人、多いね」と話しかけた。
「そうだね。近くに公園がないから、人が集まっちゃうんだよ」
「へぇ……そうなんだ」
──か、会話が続かない。何か他にないかと考えていると、早織さんは俺の腕をツンツンと突いてくる。ビックリした俺は体をビクッと震わせ、少し距離を取る。
早織さんはクスクスと笑い「緊張してる?」
「──うん、ちょっと」
「ちょっと?」と、早織さんは言って首を傾げる。
「──大分」
「素直でよろしい! 別に緊張しなくて良いからね。私のこと、友達だと思って接して貰って良いから」
「ありがとう」
早織さんは正面に顔を戻すと「そういえばもうすぐ体育祭だね。何にした?」
「バドミントン」
「一緒! じゃあ今度、一緒に練習しようか?」
「うん」
「決まりだね。また連絡する」
──俺達は趣味やテレビのことを話しながら歩き続ける。早織さんとは相性が良くて、まるで昔からの友達のように会話が弾んだ。
「じゃあそろそろ、帰ろうか?」と、早織さんが言って足を止める。俺も足を止め「そうだね」と返事をした。
「あ、そうだ。健太君、目標の体重は決めているの?」
「あ! 決めてない」
「健太君が自信を持てそうな体重などのくらい?」
「そうだな……標準ぐらいになりたいから-20キロ?」
「じゃあそれで決まりね!」
早織さんの返事を聞いて、俺達は帰り道に向かって歩き始める──自分で言っといて何だが、-20キロなんて達成できるのか? 達成できないまま卒業までいってしまうんじゃ……そう思いながらも俺は、この関係を長く続けたくて、やっぱりやめるなんて言えなかった。
※※※
それから数週間が経ったある日の放課後。俺は約束通り早織さんとバドミントンをするため、職員室でラケットを借りて、体育館に向かった──。
体育館には体育祭が近いため、ネットは既に準備されており、数人の生徒が練習をしていた。俺はラケットを床に置き、早織さんが来るのを待った。
──数分して、早織さんが「お待たせ~」と、笑顔で駆け寄ってくる。俺が「じゃあ、始めようか?」と声を掛けると、「その前に準備体操だよ!」
「あ、そうだね」
俺達はまず準備体操を始める──とりあえず終わると、俺はラケットを手に持った。
「まだまだ柔軟体操もしなくちゃ」
「え、柔軟も?」
「うん、バドミントンは体が柔らかい方が有利らしいよ」
「へぇー……でも俺、柔軟体操って何するか知らない」
「じゃあ、私の真似してやってみて」
「あ、うん」
俺はラケットを床に置き、床に座ると早織さんの真似をして柔軟体操を始めた──それにしても早織さん、色々と良く知っているな……あ、前に調べていて電話が遅れたって言ってた事があったけど、もしかして俺のために何か調べてくれていたのかな?
「プッ!」
俺がそんなことを考えていると、吹き出すように早織さんが笑う。俺は首を傾げ「どうしたの?」と聞いてみた。
「ごめんね~、健太君があまりに体が硬いから……」
早織さんはそう言って立ち上がる。俺は恥ずかしくて髪を撫でながら「はは……そうなんだよね」
「じゃあ私がゆっくり、背中を押してあげる」
「え!?」
断る暇もなく早織さんは俺の背中に回り、両手で背中をゆっくり押してくれる。早織さんの肌の温もりが伝わってきて、とても心地よかった──。
「どう?」
「大丈夫」
「じゃあ、もうちょっと強くするね!」
早織さんはそう言ってグイっと力強く背中を押す。さすがにそれは痛くて、俺は「痛ッ」と悲鳴を上げ、後ろを振り返った。
早織さんは嬉しそうに笑顔を浮かべながら「ごめん、ごめん」と、両手を合わせた。
「まったく……」
俺がまた柔軟体操を再開すると、早織さんは優しく押してくれた──早織さんって、誰にでもこうなのかな……そう考えるとモヤモヤする。だけど──俺はそんな優しい君の気持ちに応えたいと思う。
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